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【社会】

肝移植への保険適用求める 薬害肝炎原告の夫が提訴

2008年1月29日 12時12分

 生体肝移植の手術で保険が適用されなかったのは不当として、薬害肝炎訴訟の原告森上悦子さん(58)の夫操さん(60)が29日、健康保険組合に高額療養費の不支給決定処分取り消しを求め、大阪地裁に提訴した。

 操さんによると、悦子さんは1974年に長男を出産した際、血液製剤「フィブリノゲン」を投与され、肝炎を発症。肝硬変から肝がんに病状が進行し、2005年6月、大阪大病院で生体肝移植の手術を受けた。医師からは事前に「医療費は保険適用できる」との説明を受けていた。

 しかし500万円程度かかった費用のうち、保険適用の対象となったのは約150万円にとどまった。残りが不支給とされた理由の説明はないという。

 手術時、悦子さんの肝細胞がんは3センチ以下、3個以内で、操さんは「遠隔転移もなく、保険適用の要件は満たしていた。不支給としたのは違法だ」と主張している。

(共同)
 

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