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【社会】

園児作品3000点匿名展示 津市の保育園展「個人情報保護に配慮」

2008年1月26日 08時36分

 津市内の全57保育園が参加し、園児の絵や手作りおもちゃ3000点を展示する2月の「津市の保育園展」で、作品に付ける名札に園児の名前を記入せず、園名と学籍番号だけを書くことが分かった。保育園側は「園児らの個人情報保護のため」と説明しているが「どんな子が頑張って仕上げたのか、大人たちがほめてあげる場なのに」と話す保護者は多く、個人情報保護への過剰な反応との指摘もある。

 保育園展は2年に1度開かれ、今回は2006年1月に10市町村が合併して現在の津市になって初の作品展。三重県総合文化センター(津市)で2月9、10日開き、市内の公立、私立全園に通う3−5歳児の大部分の園児がほぼ1点ずつ出品する。

 主催は各園長らでつくる津保育所施設長連絡協議会。協議会代表の若林広幸・公園西保育園長によると、昨年11月、ほとんどの園長が出席した協議会の会合で▽親などの家庭内暴力から逃れて暮らし、どこの園に通っているか明らかにしたくない子どもがいる▽子どもの絵を比較されたくない保護者がいる−などの意見が出て、約8割の園長の賛成で決まった。

 若林園長は「個人情報の保護という観点と、保護者には自分の子どもの作品は分かるようにとの配慮から、折衷案として園の名前と学籍番号という方法を採用した」と話している。会場では作品の名札に「○○保育園××番」とだけ表記されることになる。

 ある保護者は「自分の子どもの作品を番号で見分けるなんて、味気ない」とがっかりしている。

 (中日新聞)

 

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