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企画特集

【ただ今修業中】

地域コンシェルジュ 山本あずみさん 

2007年03月18日

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パンフレットを見せる山本さん。「今年は子牛の出産に立ち会えるプログラムも用意しました」=北杜市高根町のキープ協会で

 地域の人と観光客をつなぐ「地域コンシェルジュ」を務める。いわば、観光客の世話係のようなものだ。昨年、北杜市で繰り広げられた新しい滞在型の観光で奮闘した。朝、山でキノコを採り、帰りに畑でダイコンを掘ることを「商品」にした。

 同市高根町にあるキープ協会企画部に所属する。日帰り客が増え、宿泊客が減少する現状を何とかしようと考えていたところ、大手旅行会社が新たな旅のスタイルとして進めていた地域参加型の長期滞在観光に出あった。市などに、「手を挙げよう」と持ちかけ、受け入れ地の一つに採用された。

 多くのお客さんに支持されるには、どれだけ魅力のあるプログラムを多く持っているかにかかってくる。そのプログラム作りに最も苦労した。他県出身だったため、人づてに地元の人を紹介してもらった。「一緒に北杜市ファンを作ろう」と口説いて回った。馬小屋掃除、干し柿作り、アウトドアクッキング……。「お客さんはパンフレットにない掘り出しものの情報を求めているはず」と、旅の数週間前から地元の情報が載った新聞を送るなどした。

 参加した8組のモニターのアンケートには、特に満足した点として「地域の人のすばらしさ」や「山本さんの心配り」が挙げられていた。「地域コンシェルジュは、お客さんのどんな要望にもこたえられる、魔法使いのようなもの」と思っている。

 今年から団塊世代の大量退職が始まり、こんなスタイルの旅の売り込みが本格化する。「魔法使い」になるためには、プログラムの数を増やすことが必要だ。「地域の人とかかわった、魅力的なプログラムをたくさん作りたい。地域の人の魅力こそ、北杜市の魅力だから」(南日慶子)

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