やっと諸々が終わりとりあえず一息ついたので、例の追記事を書くための進捗状況を確認するために吉岡氏のサイトに行ったところ、吉岡氏がこれまでのメールを公開していることに気が付いた。
しかし表題にある通り、僕は何よりも、吉岡氏の恫喝を憂えている。 それで以下は、吉岡氏への僕の回答という形を取らせていただければと思う。 吉岡様: 最初に指摘しておかなければならないのは、三田氏による最初の記事に関連してもし本当にそのご主張の正しさを立証したいのであれば、僕やオーマイニュースにではなく、三田氏ご本人に矛先を向けるべきだ、という点です。 他の方々のために状況を簡単にご説明すると ・最初、僕は吉岡氏の主張はもしかしたら正しいのかもしれないと思った ・その後、オーマイニュース編集部とのやり取りの中で、編集部としては三田氏がきちんと吉岡氏へメールを送ったことを確認していると聞いた ・僕としては編集部を疑うべき理由がない 吉岡様はこのことをご存知のはずです。であるのに、まだこの件で僕に矛先を向けたり編集部に矛先を向けたりするのは、表面上は三田氏のことを取り上げつつも、結局はこれ以上の報道をするなという一種の恫喝ではないかと、僕は受け止めてしまうのです。 今回の第1記事は裁判そのものの紹介ということでしたので、原告側の主張に対する僕の理解不足を辛抱強く補ってくださったことを正直感謝しているものの、やはり第2記事ではこの訴訟を生み出したと思われる問題やその背景、つまり活水器の諸々のことを取り上げざるを得ません。 もしこうした背景となる事実関係を取材報道しなければ、読者は状況がさっぱり分からずおいてきぼりにされてしまいます。 そして僕としては、第1記事への不備のご指摘は、やはりとどのつまり活水器云々については書くなという恫喝をその中に含めたものではなかろうか、と正直感じています。 さらに、こんなことを僕は指摘したくはないのですが、吉岡様、どうぞご自分で書かれたメールをもう一度読み返してください。そして、編集部に不手際をばらしてやる、ネット上にもすべてを公開するがそれでいいのか、という恫喝をしていないかどうか、胸に手を当ててよくお考えください。 僕があのメールをすべて平野編集長(元次長)および編集部にCCで送信していることはご存知のはずです。そうであれば、ああいった無意味な恫喝はどうぞおやめください。 加えて、僕をクビにしなかった記事を載せたで今度は編集部を恫喝するのであれば、オーマイニュースが僕のこの記事の中で、ひとつでも嘘や誤りを報道したかどうか、いま一度注意深くご確認ください。 僕は吉岡様がそこまで物の分からないような人では決してないことが分かります。であればなぜ、嘘偽りのない記事を取り下げろ、企画をこれ以上続けるなと仰るのでしょう。これが何度もメールでやり取りをさせていただいた結果として出来上がったものであることは、吉岡様ご自身が一番良くご存知のはずです。 であるのに大串の云々があるから取り下げろ、では、結局はこれ以上記事を書くなという恫喝だと、僕は受け止めざるを得ません。 そしてそのことは僕にとっては心外なのですが、どうして最初から公開されることになっていてしかもお互いが見れるようになっているメールインタビューの中でのご自分の発言を秘匿にしなかったということをもって、僕をクビにしろ企画を取りやめろと仰るのでしょう。 正直なところ、さあこれで大串の弱みを握ったと主張されたいのだという印象を受けます。それは結局のところ、なんであれ今回の一連の記事執筆と公開とを妨害しようとして恫喝をしている、と僕はみなします。 僕は何度でも書きますが、「国立大学法人が、誰もが自由に書き込みができる匿名掲示板を管理するということは、広く不特定多数人に自らの信頼の傘を提供することになっている」という訴状の一文と、自ら公表されることにした「大学は発言に対して高度な注意義務を有するから、そもそも、不特定多数が書き込める掲示板を置くこと自体が間違っている」という、ご自身のより一層のご説明のご紹介の一体どこが不服で、クビにしろ掲載するなとなるのでしょう。 そんなことは関係ない、天羽氏にメールを転送しただろう、と仰られるでしょうか。そのことは公開していただいたメールでも、吉岡様のご意向に沿った形でなかった旨を既にお詫びしています。分かれば宜しいでご勘弁いただけず、クビにしろでも終わらず、連載を取りやめろ、では、これはやはり恫喝ではありませんか。 最後にもう一度、繰り返させてください。 僕は今回訴訟について吉岡様の言わんとしていることを最初は理解できず、メールで誤字等を指摘されなければならないような記者ですが、天羽様に吉岡様のメールの転送をもってクビだ企画中止だ、というのは、やはり形を変えた恫喝だと考えます。 裁判官の心証にかかわわるとか法廷闘争上不利になるとか、嘘偽りを報道されたとか、そういう時にはその点をぜひともご指摘いただければと思います。 一方で、そうでないのにクビだ企画中止だ、であれば、一体何を報道されたくないのかと、僕もオーマイニュースも、そして読者も考えざるを得ません。 もちろん予断は報道に値しません。しかしこれまでの取材や調査を通して、僕は既にネット上に、本件に対する正確な判断を可能にする十分の証跡があると考えるに至りました。報道に値しないのはせいぜい、ニセ科学批判批判を名乗る、どこの誰とも分からない人(々)による一種のかく乱です。 kikulogのエントリーを引き合いに出して、記者としての僕の粗相や至らなさをいくらピックアップしようとしたところで、記者であるゆえに事実関係の報道をやめるわけにはいかないのです。実際、kikulogで僕は皆さんに本当に助けていただき教えられました。 仮にもし僕が今回の事実関係を広く遠く人々に知らせないのなら、それこそ記者として恫喝に屈したとみなされることでしょう。それは僕にとってもオーマイニュースにとっても名折れです。 続く第2記事は月末までにはまとめます。その記事に対してもし反証エントリーがあればお願いします。その時には記者として、さらに調査や取材を重ねた上で、記事をもってお答えさせていただきたく思いますし、もし必要であれば、複数記者による複数メディア上での本件の検証ができればと考えています。 #公開されているメールの内容の照会をされたい方は、どうぞメール等でその旨お知らせください。 追記分(1/17 2:55): #コメント欄に「黒猫亭から」のハンドルで書き込まれている幾つかのコメントは、コメント主が黒猫亭さんのコメント欄に書き込んで、公開承認が得られなかった内容であると思われます。すべてのコメントは事実関係の保持のためにそのままにされますが、ご覧の皆様におかれましては、ご賢察の上ご判断をよろしくお願いいたします。 Commented by 塩川伸明「読書ノート」-1 at 2008-01-18 14:45 x 新・後藤和智事務所 ~若者報道から見た日本~: (宮台真司への)絶望から始めよう――「現代の理論」発刊に寄せて http://kgotoworks.cocolog-nifty.com/youthjournalism/2008/01/post_fe9b.html > 『終わりなき日常を生きろ』で採り上げられている事例も、実のところ実証性というものはなく、ただ自分の身の回りのインタヴューくらいでいろいろと妄想を構築している > 宮台の言説は実証性をかなぐり捨て、若年層に対する突飛なイメージをひたすら煽り続けるようなもの > 宮台の言説がいかに実証性に欠けているものであるか、ということを証明している > 宮台はこのようなことを示すデータを一つも示していない > 「人間力」などという(客観的な評価が不可能故に判断基準にするには極めて問題の多い)言葉を安易に用いている > 言説のレヴェルはたかが知れている > 宮台のいっていることはいわゆる「ニセ科学」に他ならない > 「ニセ科学」というと自然科学系のものを我々は想起しがちだが、宮台のような社会科学系のものにも注意を支払う必要がある > 嗤うべきところは他にも多数ある > 宮台こそが若年層に対する不安を煽り続け、そして統計やデータ、及び科学的な検証によらない青少年言説を発信し続けてきた 塩川伸明「読書ノート」 ソーカル、ブリクモン『知の欺瞞――ポストモダン思想における科学の濫用』 http://www.j.u-tokyo.ac.jp/~shiokawa/ongoing/books/sokal.htm > 著者たちは次のようにいうのだが、これはいかにも安易な印象を受ける。 > >「二つのタイプの難しさを見分けるために役立つ判断基準はいくつかあるようにみえる。第一に、もし難しさが本物ならば、その理論がどのような現象を扱っていて、主要な結果が何であって、それを支える最良の論拠は何かといった点を、ある程度初等的なレベルでわかりやすい言葉を使って説明できるのが普通である。〔中略〕。第二に、難しさが本物ならば、そのテーマについてより深い知識を身につけるためのはっきりとした道が――長い道のりかもしれないが――用意されている」(二四七‐二四八頁)。 Commented by 塩川伸明「読書ノート」-2 at 2008-01-18 14:47 x 塩川伸明「読書ノート」 ソーカル、ブリクモン『知の欺瞞――ポストモダン思想における科学の濫用』 http://www.j.u-tokyo.ac.jp/~shiokawa/ongoing/books/sokal.htm > 前の方の文章の末尾にある「普通である」という言葉はくせ者である。あるいは、自然科学では――そしてまた社会科学でも、一部の分野で「科学化」が進んでいる場合には――それが「普通」なのかもしれない。つまり、ディシプリンが確立していて、クーン流にいえば「通常科学」の土俵の上で「パズル解き」がなされているときには、その「パズル」がいくら難問であっても、そのテーマ・論点・結果・論拠等々については共通了解があり、それを明確に説明することが可能だろう。だが、ディシプリンそのものが未確立だったり、動揺したりしている場合(同じことだが、パラダイムが未確立だったり、動揺したりしている場合)、「どのような現象を扱って」いるのかということを明らかにすること自体が難しい――何をとりあげ、それをどのような現象と捉えるかということ自体が争点であり、論争当事者間で共通了解がないために、言葉もなかなか通じない――ということが珍しくない。第二の、「そのテーマについてより深い知識を身につけるためのはっきりとした道が用意されている」というのも、既に確立した学問分野において、「初等編」「中等編」「高等編」といった教科書があるような場合には当てはまるが、その分野そのものが開拓途上の場合には、そうした「道」は決して「用意されて」などいない。むしろ、「道なき道」を自ら切り拓きながら――ということは、どこかで泥沼に足を取られて、完全に方向を見失ってしまうという危険性をも敢えて冒しながら――進むほかないという場合もあるのである。 Commented by あのう at 2008-01-19 06:04 x (1)取材内容を「無断で」第三者(係争相手)に漏らす (2)取材相手の個人情報(メールアドレス等)を第三者に漏らす これは絶対にあってはならないことです。 以前、某テレビ局が坂本弁護士からの取材内容をオウム教団に漏らし、大きな問題になりましたよね・・・。 Commented by かん at 2008-01-26 11:42 x 恫喝ではないでしょう。吉岡氏の立場から見れば当然だと思う。恫喝を憂う前に、記者となるのことの自覚と実力を身につけたほうがいいのでは? Commented by tomihitooogushi at 2008-01-27 06:03 あのう様およびかん様 コメントに深謝です。 コメントをいただきながら大変申し訳ないのですが、お二人がどのような方でどのような点を特にご指摘いただいているのかが、いまひとつ掴みかねております。大変お手数ですが、どのような繋がりでこちらにおいでになられたのか、お知らせいただけますと助かります。 #当方としては、今回ケースに至った理由をそれなりに説明しているのですが、そちらは既にご覧になられておられましたでしょうか? 今回の事情をすべてご存知の上でのご叱責であれば、甘んじてお受けしますが。。。 Commented by tomihitooogushi at 2008-01-27 06:27 あのう様およびかん様 追記です。どうぞご意見をお聞かせください。 記事を載せるな連載を取りやめろ、という吉岡氏の主張はどのように感じられますか? 僕がそうすべきだという場合は、なぜそうすべきかもどうぞお知らせください。また今回記事や他の記事に言及する場合は、それらの記事の一体どこがどのように問題なのかも是非お知らせください。次回記事執筆の際に参考にさせていただきます。 Commented by かん at 2008-01-27 12:58 x 流れはすべて知ってますよ。その上で、「連載を取りやめろ」は恫喝ではないでしょうといっているのです。当然でしょう。あなたと吉岡氏とのやりとりを見ていたら、これとは別件で私が当事者だったとしても、吉岡氏と同じことを言いたくなりますよ。誰だってそういいますよ。そう言われたから圧力を受けた、恫喝されたとのたまうのは、たんなる泣き言でしょう。あなたは「記者」とか「記事」とか名乗ってますが、他のブログや掲示板の方がまともなことがコメントされてます。「記事」にしなくても、ブログや掲示板へのレスで十分ではないですか?この内容では。そんなレベルで「取材」です、答えてくれなかったら「取材拒否されたと書きます」といわれて、挙句、「恫喝」と言われてしまうのでは、取材を受ける側としてはただ迷惑なだけでしょう。「記事を載せるな連載を取りやめろ、という吉岡氏の主張はどのように感じられますか?」については、それは恫喝ではなく、「アンタには付き合いきれん、迷惑だ」という意味に過ぎず、どうしてもオーマイニュースで取り上げたいのなら「まともな記者をよこせ」という意味でしょう。 Commented by tomihitooogushi at 2008-01-28 00:29 かん様 コメントに深謝です。流れをすべてご存知の方であれば、ご叱責は甘んじてお受けします。 > あなたと吉岡氏とのやりとりを見ていたら、これとは別件で私が当事者だったとしても、吉岡氏と同じことを言いたくなりますよ 吉岡氏と同じお気持ちの方でしたか。そういう方がいらっしゃるのは存じています。であれば今回、取材の末の僕のこうした結論が意に添わない、というのも分かります。これは僕としても残念なことです。 > そう言われたから圧力を受けた、恫喝されたとのたまうのは、たんなる泣き言 ただ、この部分は誤解があるのかもしれないとも思います。 僕がここで皆さんに考えていただきたいのは、故あって公開メールによるインタビューを行なっていたことの是非とか、ご本人に逐一確認の上でのメール転送の是非とか、そういう話ではありません。ご叱責は甘んじてお受けしますが。 そうではなく、今回草稿でもあえて含めている吉岡氏ご自身のご主張をこうして広く公開し、天羽氏にも知らせることが、どうして「クビにしろ記事を取りやめろ」という発言に飛躍するのか、という点です。 (つづく) Commented by tomihitooogushi at 2008-01-28 00:30 (つづき) > 「記事」にしなくても、ブログや掲示板へのレスで十分ではないですか? これは市民メディアというもののありかたをご理解ください、としか申し上げられません。。。 「こんな珍しいものを見つけました」「私はこう感じこう考えましたが、あなたはどうですか?」というのが「市民」目線の「ニュース」となることの是非は、どうかふさわしいと思われる他所様で存分に論じてください。 とはいえ今度はかん様が、「吉岡氏のことをこれ以上触れ回らないでくれ」と、やはり僕の至らない部分や市民メディアの是非に話をすり替えて、やはり恫喝に近いことをされている、と感じてしまうのですが。 > 「アンタには付き合いきれん、迷惑だ」という意味に過ぎず であればよかったです。今回はご迷惑をお掛けしました。 ただもう少し、言葉を選んでいただきたいです。「クビにしろ記事を取りやめろ」では、クビにするほどの重要な個人情報の受け渡しに僕が関わったとか、全くの捏造記事を執筆しようとした、という風に受け取ってしまいます。 (つづく) Commented by tomihitooogushi at 2008-01-28 00:32 (つづき) > 「まともな記者をよこせ」という意味 これは是非前向きに検討させてください。早速、編集部と協議します。もしその3人目の記者でも不足ということがあるなら、4人でも5人でも、喜んで取材に伺えるのではないかと推断します。一連の記事の掲載後まで、どうぞ今しばらくお待ちください。 ただ、こちらとしても天羽氏のように「名誉毀損」ということで訴えられてしまうのは不本意なので、この後続企画は編集部と他の市民記者の気持ち次第ではあります。 僕としては、僕の前に2つの記事を書いた三田記者は、今回事象の紹介という点では一定の貢献をしたと考えます。 今回の僕の一連の記事では、読者すべてが共有しなければ話が全く分からない基本的なソースを提供することを目指すことにしました。 できれば3人目の記者により(僕は既に取材拒否をされてしまっているので)、吉岡氏やかん様のような方々の心の内面のひだに入ってゆくような試みがもしできるなら、今回の一連の記事は本当の意味で完結するのでは、と僕は個人的に考えます。 (つづく) Commented by tomihitooogushi at 2008-01-28 00:32 (つづき) ただその場合でも、恐らくなのですが、「残念で不可解なのは、なぜ吉岡氏は科学者の一人であるのに自らも寄って立つ現代科学の土台を無視するような仕方で物を売ろうとしたのか、ということであろう。この心の闇にまでは誰も、もしかしたら本人さえも入っていけないのかもしれない」ということになってしまうのではないか、と僕は危惧しています。 とはいえ僕はいまだに、吉岡氏に一定の好意を持ち、吉岡氏は根は決して悪い人ではない、と思っているのですが。 Commented by あのう at 2008-01-29 05:51 x 繰り返しになりますが、吉岡氏が指摘しているのは、 (1)取材内容を「無断で」第三者(係争相手)に漏らした (2)取材相手の個人情報(メールアドレス等)を第三者に漏らした の2点です。これは事実ですか? 事実とするならば明らかに無法な取材であり(特に(2)は違法行為)、このような取材方法によって作られた記事の取りやめを求めるのは当然でしょう。 一般論として、係争相手に情報を漏らせば、情報を得た相手はそれを利用しようとするに決まっています。その極端な例が某テレビ局の情報漏洩がきっかけとなった坂本弁護士殺害事件です。 もし上記(1)(2)が事実で、オーマイニュースが貴殿を処分しなかったとするなら、最低の社会常識さえもっていない新聞であると判断せざるを得ません。 Commented by グラムシ at 2008-01-29 07:52 x > コメントをしてくださる方々のIPアドレス等も残りません。結果として、最大限の自由な発言の場となっている
> コメントのIP拒否設定機能が実装されました。これに伴い、これまで付けていただいたコメントを確認したところ、室井健亮氏を騙っていると当方が判断した同一IPアドレスによるスパムコメントを全削除しました http://tomihito.exblog.jp/7897434/ http://s02.megalodon.jp/2008-0129-0745-01/tomihito.exblog.jp/7897434/ 自分で何かおかしいとお感じになられませんか? 「あのう」さんがご指摘の点と符合するようで、興味深くはありますが、これが「大串さんの斬新な市民記者道」に違いないと思います。 今後も、その立派なスタイルを貫いてください。
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