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NHK職員3人で半分買い付け 株価急騰回避が目的か

2008.1.28 00:17
このニュースのトピックス不祥事

 NHK職員3人によるインサイダー取引問題で、昨年3月8日午後に外食産業の資本提携に関する特ダネのニュース原稿が原稿端末上で閲覧できるようになって以降、カッパ・クリエイト社株の全取引のうち、3人が買い付けた同社株はおよそ半数を占めることが分かった。東京証券取引所の記録では、大半が50〜100株と少ない単位での売買が成立していたことも新たに判明。証券取引等監視委員会は急激な株価の上昇を防ぐ目的で小刻みに買い注文を出していた可能性があるとみて調査している。

 東証の記録では、NHKの原稿端末で特ダネのニュース原稿が閲覧可能になった昨年3月8日午後2時38分以降、カッパ社株の売買は計1万5250株成立。それ以前の22分間(同15〜37分)は5850株にすぎず、取引高は3倍近くに膨れ上がっていた。

 NHKによると、監視委の調査対象の3人は、それぞれ報道局テレビニュース部制作記者(33)が1000株、岐阜放送局放送部記者(30)3150株、水戸放送局放送部ディレクター(40)3000株を購入。水戸放送局のディレクターが最も多い51万4900円の利益を上げていた。

 3人が購入した同社株の合計は7150株で、このうち1人は同2時38分以前にも購入していたことが判明しているが、この日の取引終了前の22分間に3人が買い付けた同社株は、全取引のおよそ半数を占めていた。同じ22分間に売買が成立した同社株の価格は1707〜1720円で、大半は50株や数百株単位の商いだった。

 昨年3月の同社株の取引高は5万〜10万株程度。1日の取引高が10万株に満たない銘柄の場合、1度に数千株の売買をすれば、株価の急騰を招きかねないという。株価が急騰して自らの買い付け総額が多額となることを回避したかったものとみられる。

 こうした事実関係を監視委は把握。同社株の高騰を招かないよう小刻みに買い付けていたものとみて、3人の売買実態の裏付け調査を急いでいる。

 昨年3月8日の同社株の取引高は最終的に約17万株に上った。NHK職員の買い注文の出し方について、証券業界の関係者は「株価への影響を抑えるよう、細かく買い付けたのではないか。インサイダー取引の常習的な手法だ」と指摘している。NHKによると、3人の株取引の経験は、1〜5年という。

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