登米(とめ)市の布施孝尚市長は25日夜、現在の5病院2診療所体制を11年4月までに2病院5診療所に再編する市計画について、初の説明会を同市登米(とよま)町で行った。
町内の市立登米(とよま)病院(98床、医師4人)を今年4月、他に先行して無床診療所化するため、同町を最初の説明会場とした。布施市長は「医師不足と病院経営の赤字緩和に再編と集約化は避けられない」と説明。出席した200人を超える住民からは、猶予のない診療所化の日程に「住民軽視だ」と反発の声も上がった。2月上旬には2000人以上の「診療所化凍結」署名を市長に提出する予定だ。
市は他地区でも順次、説明会を開く。再編計画によると11年4月には、中核の登米(とめ)市民病院(現佐沼病院)と豊里分院(豊里病院)の2病院と、登米、米谷、よねやま、上沼、津山の5診療所とし、基本的に変更なく進める予定。病床数は現在の計501床から計399床に減る。補完施設として介護老人保健施設を設ける。
同市の病院事業の累積欠損金額は06年度で72億円。07年度の単年度赤字は18億円余と見込まれるが、再編後の11年度は5億円余に縮小するという。【小原博人】
毎日新聞 2008年1月27日