3月で内科診療を休止する北見市の北見赤十字病院(680床)の小沢達吉院長(70)は25日、北見市役所で記者会見し、「地域への多大な迷惑をおわびする」と陳謝したうえ、医師不足対策として入院治療の不要な1次医療の受け入れを削減する意向を明らかにした。
会見で小沢院長は、内科再開に向けて北海道大医学部に補充医師の派遣を要請したことを明らかにした。各医局は同院の地域での役割に理解を示したが、具体的な派遣スケジュールの言及はなかったといい、小沢院長は「札幌医大、旭川医大にも要請したい」と語った。また、救急医療への影響については、「搬送される患者に内科治療が必要な場合が出てくる」と話し、北見地域の内科医との連携を示唆した。
同院では小児科(医師6人)も医師不足が著しく、数年前から維持に精いっぱいだという。こうした実情を受け、小沢院長は救急を含む1次医療の患者受け入れを削減する方針を示し、「入院設備の必要な2次医療、高度診療を行う3次医療に特化したい」と述べた。【高橋正博】
毎日新聞 2008年1月26日