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プレナス、弁当店の新ブランド立ち上げ 加盟店争奪戦も(08/01/26)
 プレナスが「ほっかほっか亭」チェーンから離脱することが決定的になった。今後は同社傘下の加盟店1200店が、同チェーンの営業権を持つほっかほっか亭総本部(東京・港)とプレナスが立ち上げる新ブランドのどちらを支持するかが焦点となる。両陣営ともすでに加盟店への働きかけを本格化。加盟店の動向次第では持ち帰り弁当市場の勢力図が塗り替わる可能性も出てきた。

 プレナスは2月中旬にも新ブランドの名称を正式決定する。新ブランド移行に伴う加盟店の改装費用は全額負担する考えで、メニューや価格は現行のまま据え置く方針。加盟店や消費者に迷惑はかからないとしており、新ブランドへの理解を求める。

 プレナスはチェーン離脱により、これまで総本部と対立しながら進めてきた作り置き弁当のワゴン販売など、顧客ニーズに合わせた販売手法や地域密着型戦略を自由に展開できるようになる。一方で、全面対決の構えを崩さない総本部側との間で加盟店の争奪戦が本格化することになる。

 「ほっかほっか亭」チェーンはプレナスが九州・山口と東日本の23都道県、総本部の親会社であるハークスレイが九州を除く西日本の20府県の店舗を運営しているが、プレナスの売上高は約1227億円(2007年2月期)と、ハークスレイの約5倍。プレナス傘下の加盟店は九州・山口エリアで640、東日本で471、北海道でも88店舗あり、総本部・ハークスレイ陣営にとっては切り崩しが成功すれば業容拡大の絶好の機会になる。

 すでに総本部・ハークスレイ側は都道府県単位の地区本部契約について、昨年5月に静岡県、同11月に埼玉、群馬、福島、宮城、山形の五県について契約更新を拒絶する旨をプレナスに通告するとともに、加盟店を自陣営に引き込むための準備を進めてきた。

 プレナスがフランチャイズ(FC)契約を解除した場合、傘下にある加盟店は契約上、総本部に帰属することになる。プレナスが新ブランドを立ち上げるには加盟店に対して総本部との契約破棄を要請し、改めて契約を結び直す必要があるとみられる。総本部はこの間に一気にプレナス側の加盟店を自陣営に引き込みたい考え。プレナスの本拠地である福岡市をはじめ、札幌、仙台などに営業拠点作りを進めている。

 ただ、プレナスは福岡県朝倉市と埼玉県杉戸町の物流センターを基点に、加盟店に食材を供給する体制を構築済み。新たに物流網を作る必要がある総本部に比べ優位だ。総本部は4月から加盟店の引き継ぎが可能と説明しているが、プレナス側も「1店舗当たりの売り上げはこちらが上回っており、顧客からの支持もある」(塩井辰男社長)と自信をみせている。
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