【ダボス(スイス)藤好陽太郎】甘利明経済産業相は24日、ボドマン米エネルギー長官と会見、精製設備が乏しい米国に日本のガソリンを輸出することを検討することで合意した。来月、米政府高官が来日し協議に入るが、具体的交渉は民間ベースで進める。
会見では、米国の不安定なガソリン在庫が高騰につながっているとの見方で一致した。米国では、新しい精製設備の建設は地元の反発などで難しいが、人口減少で需要減少が見込まれる日本では「余った精製設備を廃棄するよりも、有効活用を図る方が得策だ」との判断がある。
米国へのガソリン輸出は、05年8月の大型ハリケーン「カトリーナ」で米南部の精製設備が一部破壊された際に実施した。
一方、原油高騰に歯止めをかけるため、来月1日に予定されている石油輸出機構(OPEC)の臨時総会に向けて、日米双方がそれぞれ産油国に増産を働きかけることでも一致した。
毎日新聞 2008年1月25日 23時36分