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模擬裁判

 統合失調症の男が、借りた車をめぐるトラブルからレンタカー会社社員をナイフで刺殺、殺人罪で起訴された。有罪か、無罪か―。

 二十一―二十五日に岡山地裁であった模擬裁判は、こうした想定で審理、評議が進められた。来年五月までに始まる国民参加の裁判員制度に向けた試みで、初めて一般市民から裁判員六人を選任。法曹関係者らが裁判員を務めたこれまでの模擬裁判に対し、市民が参加することで導入後の課題があらためて浮き彫りになったように思う。

 第一は実際の裁判員選任がスムーズに進むのか、という点だ。候補となった二十四人の中で、仕事を理由に数人が辞退を申し出た。今回のように協力企業からの候補者でさえそうなのだから、さまざまな立場の人が無作為に選ばれるとなれば、辞退申し出が増える可能性は高い。

 裁判員にかかる負担も気に掛かる。審理の焦点となった証人尋問を傍聴したが、医師との専門的な質疑が長時間にわたっており、かなりの労力が必要との印象を受けた。

 判決の「振れ幅」という問題もある。同じ想定での模擬裁判は全国の他の地裁でも行われており、岡山地裁での例を含め、無罪から求刑を上回る懲役刑まで判断が大きく分かれている。責任能力の有無が争点となる難しいケースとはいえ、判例を基にした裁判官と比べ、同じ事件でも判決が大きくぶれることに、懸念を示す専門家もいる。

 導入まであと一年余り。今夏には裁判員候補者の名簿作成が着手され、新制度が事実上スタートする。一層の周知と問題点の検証が急がれる。

 (社会部・前川真一郎)


(2008年1月26日掲載)
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