クライアント料金:無料
利用料金:1,050円より(月額)
本作のクライアントは公式ページからダウンロードで入手でき、1,050円の月額課金を基本に、ユーザーのプレイスタイルに合わせて追加補給チケットを525円で販売するというハイブリッド課金を採用している。1月24日から31日までは無料プレイ期間で、体験プレイをすることが可能だ。
■ パイロットの特性、アイテム、MS、そして戦術。ユニットを揃えて戦い方を選択し調整していく楽しさ
「GTO」の流れは、最初に「部隊設定」を行ない、それから戦闘へ向かう、というものになる。部隊設定では、与えられたモビルスーツ(MS)とパイロットを組み合わせ、MS4機で構成されるチームを編制し、ここに様々なアイテム、作戦を設定していく。 部隊編制では、MSとパイロットにはそれぞれポイントに上限が決められていて、たとえ強力なユニットを持っていてもたくさん出すことはできない。パイロットも同様で優秀なパイロットだけ、というわけにはいかない。MSは「ガンタンク」など砲撃中心のものから「グフ」といった接近戦の強い機体など序盤から様々なユニットが選択できる。搭乗するパイロットも射撃や格闘能力、反応速度などが設定されている。機体とパイロットの相性を考えて、コスト内で収めていかなくてはならない。 パイロットにはそれぞれ2つの「アイテム」と、そして戦術が設定できる。アイテムは機体を修復する「リペア」や射撃能力を向上させる「必中」、敵の移動速度を低下させる「足止め」など多彩なものが用意されている。前衛役のパイロットには機体修復能力を、後衛役には命中率強化を、というように役割に合わせて作戦を選択していく。 次に設定するのが戦術である。基本戦術と特別行動に分かれている。戦術の基本は「敵MSとどれだけ距離を取るか」である。接近戦を重視した場合突出しすぎて集中砲火を食らう可能性がある。反対にザクマシンガンのような有効距離が短い武器を使う場合ある程度は接近しなくてはならない。生き残るため、MSとパイロットの能力を活かすため、戦術のユニットをまず充実させたいところだ。 部隊を設定し終わったら「演習」でその実力を試すことになる。「GTO」の戦闘はリアルタイムで進行するが、戦闘中にプレーヤーが指示できるのは「どこでアイテムやパイロットスキルを使うか」くらいで、基本的には戦術で設定された距離まで両軍のMSが前進し、そこで交戦することになる。実際に戦闘してみると戦術や使用したいスキルが見えてくるはずだ。それに合わせて部隊設定を改良し、ユニットが足りないと感じた場合は補給チケットを消費し、ユニットを入手してカスタマイズしていこう。 テスト環境のバランスでは「接近戦」がキツく感じた。戦術での25mや100mなど敵と接近するユニットを選択した場合、あっという間に蜂の巣にされてしまう。300mや500mといった距離を取った戦いが有利で、この距離ではマシンガンは届かないため、バズーカやビームライフルを持ったMSをチョイスした。
この戦術を実行させるために、MSやパイロットの補充の前に戦術の充実を図りたかったが、戦術の場合、補給チケットを消費して得られるユニットはアイテムとのセットのためなかなか欲しい距離のユニットが揃わずチケットを多く消費してしまった。もちろん戦術はこれだけではなく全機で一気に接近しマシンガンを連射するという戦い方も状況によっては有効だろう。得られたユニットでどう戦っていくか、正式サービス時にはどういったバランスになるかは注目したいところだ。
■ モラールポイントをいつ使うか、戦いを繰り返すことで洗練していく戦法
戦闘が開始されると「モラールポイント」(MP)が上昇していく。このポイントは部隊で共有しておりこれを消費することで様々なアイテムやスキルを使うことができる。周囲の仲間の命中率を上げる「命中(範囲)」などは多数のポイントを使うためゲージが上がるまで待たなくてはならない。敵の攻撃が集中するとあっという間に機体の耐久力は減る。「リペア」が使えるポイントまで祈るようにゲージを見つめる、といった展開もある。 戦闘中スキルを使うとカットイン演出が入る。パイロットによってはセリフも入る。序盤はとにかく生き残ることに必死になってしまいがちだが、有効なスキルやパイロット、MSの充実によってスキルの使い方なども洗練されてくるだろう。 戦闘に関しては「MPをどう使うか」、「一機のMSに攻撃を集中させないためにはどうするか」が重要だと感じた。MPに関してはNPCは消費が少ないパイロットの特殊能力を多用する傾向にあるようだ。MPの上昇を妨害する「厭戦」といったアイテムを使ってくることもあり注意が必要だ。 1回の戦闘は5分程度で終了してしまうため、大量にMPを使うアイテムは限られた数しか使うことができない。どのアイテムが必要かを考えていく必要がある。「装甲強化」など効果は低いもののMPを消費せずに効果を発揮するアイテムや、1番手のキャラクタを回復させる「リーダーリペア」を後衛に配備するなど工夫していくのが楽しかった。
パイロットスキルも機体の耐久度を上昇させるものが役に立った。今回は生き残りを最優先にする作戦をとったため、回復能力を持つパイロットを重用した。パイロットは射撃や格闘など得意分野があり、トータルは低いが特化した能力を持っている者もいる。敵が減って有利になった時などは射撃能力を上げるスキルを使って追い打ちをかけた。反面、格闘能力を上げるスキルはちょっと使い勝手が悪く感じた。
■ 様々な戦場、状況に合わせて追求していく戦い方。正式サービス時のバランス、変化していく状況に注目したい
任務では作戦に応じた戦術のカスタマイズが必要となる。マシンガンの敵と戦うには距離を取る戦法が有効だが、護衛任務の時には消極的な戦い方では任務は成功しない。また、凹凸の激しい山岳地帯や、遮蔽物の多い都市などでも戦い方、有効なMSが変わってくる。このため「GTO」ではいくつもの部隊設定が記録できるようになっている。戦場向けにカスタマイズしたものや、作戦に合わせて特化したものなど複数の組み合わせを記録し、そこから更に調整していく、ということになりそうだ。 任務を成功させると次の任務が増え、より多彩なシチュエーションが出てくる。難易度も上がってくるので部隊の戦術やアイテムを充実させていかなくては戦い抜くのは難しくなっていく。任務モードはクリア状況により、褒章ユニット(通常では手に入らないユニットになる予定。色替えMSなど)を得ることができる。 対戦は「GTO」の目玉となるモードだ。ここでは他のプレーヤーと戦いを繰り広げることになる。対戦には対戦相手が見つからない場合は、NPCと戦う。「最前線」、「前線」、「後方」があり、後方ではNPCと、最前線では他のプレーヤーと戦い、前線の場合はプレーヤーが見つからない場合、NPCと戦うことになる。プレーヤーと戦う場合、同じ時間に対戦希望を出しておかなくてはならない。 対戦に挑戦することで部隊長の経験値が上がり、階級(スタート時は少尉)が上がる。階級が上がると同じTECレベルでもより多くの搭載上限値を持つことが可能となる。より有能なパイロットを起用することができ、強力なMSを部隊に組み込むことができる。 ただし、階級を上げるにはかなりの時間を要するようだ。今回はテスト環境だったため、プレーヤーとの対戦を体験することはできなかった。プレーヤー達がどのような作戦を組み、どう戦っていくかが本作の最も重要な点となるだろう。 今回体験してみて、「GTO」はプレーヤー達が参加し、ユニットが販売される正式サービス時に本当の面白さが明らかになるな、と痛感させられた。テストでは本作の魅力を充分体験はできなかった。序盤ではとにかく戦術を充実させるためにチケットを使ってしまいそうだ。熱心なプレーヤーは追加チケット購入も考えるだろう。ユニットは1日に1枚交換していくのも可能になる予定で、このルールも有効に使っていきたい。 「GTO」では“時間”の概念も大事になる。最新のデータをデッキにどう活かすか、バランスは毎週発表されるユニットによっても大きく変わるはずだ。月額で与えられる補給チケットは20枚で、これをいつ交換するかはサービスが開始されてから数週間の感触を考えていく必要がありそうだ。 MSの種類も序盤では少ない。水中用のMSやホバーを搭載したドムなど特にジオンはバリエーションが広がる。連邦側とは全く違う戦術が必要になるかもしれないし、開発がどのようにバランスを取っていくかも注目したいところだ。 「GTO」は「ガンダムネットワークオペレーション」同様、1つのサイクルでMSが登場した「1年戦争」の後期を描く予定だ。本作ではその期間は5カ月となる。戦場は地上だけでなく宇宙まで広がるのかも気になるところだ。5カ月たつとMSの開発状況などはリセットされるがプレーヤーの階級は継続される。新たに始まる1年戦争をよりコストの高い編制で戦っていくことが可能だ。
正式サービスがスタートしてからは、ユーザーが開発の方針を決める「開発投票」や、プレーヤーのコミュニティ、ランキング発表や全体の戦況のレポートなどが行なわれる。同様の展開は「ガンダムネットワークオペレーション」でも行なわれているが、「GTO」では状況がどう変わるか気になる。実際にサービスに参加し、1年戦争を体験してみたい。
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□バンダイナムコゲームスのホームページ (2008年1月23日) [Reported by 勝田哲也]
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