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> 第111回 進藤晶子さん

黒子役なら私にはできるかもしれない
- 佐々木
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アナウンサーになるというのは、人によっては、それは有名になりたいからとか、テレビに出たいからっていうのがありますけれど、進藤さんの場合は、先ほどの山根さんの話がありましたが、ナレーションとか、伝えるっていうことに実は興味があった。
- 進藤
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そうなんです。ナレーションとかインタビューとか。なので、フリーになってからもインタビューとナレーションのお仕事は積極的に。うれしくて、いただいたお仕事はできる限りお引き受けさせていただいていました。でも、なかなか上達しないんですけど。
- 佐々木
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そういった仕事が好きというのは、自分のどういうことに起因していると思いますか?
- 進藤
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クリエイティブなものに関わっていたいという思いはすごくあるんですけれど、私自身はクリエイティブではない。でも、黒子役なら私にもできるかもしれない。だから、ナレーションであったり、その方の話したいことを引き出すインタビュー、なんでしょうね。自分の中には、何かこう話したいこととか表現したいこととか、中身がないと言ってしまえば(笑)
- 佐々木
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(笑)そんなこと全然ないでしょう。私自身は、今このwin-win対談も、進藤さんが111人目なんです。
- 進藤
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光栄です。
- 佐々木
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でも、対談をするたびに、そのむずかしさを感じています。終わったあとに、何かこう、手が届かなかった感じとか、引き出せなかった感じとか。何で今日、私はあんなに萎縮してたんだろう、と思うこともいっぱいあって。本当にインタビューって難しいな、と思うんです。進藤さんも山のようにいろいろな方、経営者もいらっしゃればスポーツ選手、ミュージシャンもいて、のインタビューをされているんですけれども、どういうふうに勉強したり準備したりして取り組んでらっしゃるんですか。
- 進藤
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TBS時代も、インタビューをする機会が多くありました。だいたいが生番組中の10分とか15分とか、短い時間です。そこで例えば、優勝した野球チームの監督さんに核心をつくような質問をして、印象に残るようなコメントを引き出す、というのが私に与えられた任務なわけですけれど、たいがい失敗する。で、スタッフに呆れられたりして、いつも自己嫌悪でした。
でも、それが何かの折に、野球の選手だったと思うんですけれど、「インタビューって、楽しことが大事なんじゃない」と言われたんです。彼は、長島三奈さんを例に挙げて、「彼女と話していると、楽しくてつい本音を話しちゃう」と。
そのとき、「懐に入る」というのは、そういうことなんだな、と、パチンと目が覚めたような気持ちになりました。だからなるべく、自分はまっさらな状態でのぞむ。下調べはしていくし、聞きたいことも頭の中でまとめては行くけれど、もう分からないので教えてください、と、かっこつけないようにしてます。
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