Print this Post Article Lists Back

サッカー:在日韓国人Jリーガーが北朝鮮代表に

 韓国籍を持つサッカー選手が北朝鮮代表に選ばれた。

 日本プロサッカーのJリーグ川崎フロンターレで活躍する鄭大世(チョン・テセ)=24・写真=は、来月6日にヨルダンで行われる2010南アフリカ共和国ワールドカップ・アジア地区3次予選のアウエーゲームに、北朝鮮代表として出場する。また、来月20日に中国で行われる東アジア選手権大会での対韓国戦にもFWとして出場する予定だ。鄭大世は1984年3月、名古屋で韓国籍の両親の下に生まれ韓国籍を取得したが、小学校から大学まで16年間、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の学校に通った。

 鄭大世は数年前、北朝鮮国籍を取得するため韓国政府に国籍放棄申請を提出したが、北朝鮮を国家として認めないという理由で棄却された。しかし在日朝鮮人サッカー協会が国際サッカー連盟(FIFA)に問い合わせたところ、在日韓国朝鮮人の歴史的特殊性から、鄭大世が北朝鮮代表として出場するのに問題はないとの決定を受けた。これについて法務部国籍難民課の関係者は、「憲法上は北朝鮮住民もすべて大韓民国国民だ」としながらも、「国籍が一つしかない鄭大世選手はその国籍を放棄することはできないが、在日韓国人である本人が北朝鮮チームに合流したいというのは法的判断や措置が難しい問題だ」と述べた。

 181センチ、80キロの大柄な体格で果敢な突破が武器の鄭大世は、2006年に東京の朝鮮大学校卒業後、川崎フロンターレに入団。昨年はJリーグで12得点を挙げ、チームの看板FWにまで成長した。昨年4月に日本で開催されたアジア・サッカー連盟(AFC)チャンピオンズリーグF組予選での全南ドラゴンズとの試合では、2得点を挙げて川崎の3‐0での勝利に貢献した。また、同じく昨年6月の東アジア選手権予選では北朝鮮代表に選ばれ、モンゴル戦とマカオ戦でそれぞれ4得点ずつ挙げるなど、その実力は急成長している。

尹煕栄(ユン・ヒヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
このページのトップに戻る