豊岡市消防本部が07年に救急車で搬送した患者3514人のうち、6割が軽傷だったことが同本部の調べで分かった。9割は但馬の3次救急を担う豊岡病院に搬送されており、医師不足による診療制限の影響も反映された。
07年の出動件数は3616件で前年から77件増えた。急病が2326件で6割を占め、次いで一般負傷、交通事故が多かった。病院に搬送されたのは3514人で、軽傷者が2159人で全体の61%。中等症868人、重症402人、死亡85人だった。
同本部の救急車は7台で、すべてが出動している際は、近隣市町の救急車がカバーしている。同本部は「命にかかわる患者の搬送に影響が出るので、安易な要請は控えてほしい」としている。
一方で、患者の家族らが病状を判断できないケースも考えられることから、同本部は、けがや病気など身近な医療知識についての講義の依頼も受け付けている。
豊岡病院に搬送された患者は3184人で全体の90%を占めた。医師不足で他の病院が時間外診療を制限している影響で、05年から増加傾向にあるという。【山口朋辰】
〔但馬版〕
毎日新聞 2008年1月25日