一時的に強い電気ショックを与えて心拍を再開させるAED(自動体外式除細動器)を設置している全国の幼稚園、小中高校は全体の24.5%にあたる1万2950校だったことが、文部科学省の調査で分かった。国公私を通じた実態調査は初めて。07年度中の設置予定校を含めると、4割の2万1158校に上った。
全国の幼稚園、小中高校などの06年度の設置状況と07年度中に設置する予定の学校を調べた。一般市民も使えるようになった04年7月以降、普及が進んでいるとして全国調査を決めた。
設置予定も含めた設置率は幼稚園8.6%(1144園)▽小学校35.4%(7919校)▽中学校58.2%(6311校)▽高校91.1%(4876校)で、高校以外は公立より私立の設置率が高かった。公立の都道府県別では、富山83.4%▽埼玉79.0%▽福井78.5%が高く、奈良11.1%▽岩手12.2%▽大分15.8%が低かった。
公立学校でのAED設置は各自治体の予算に任されている。文科省は「AEDが命を救った例もあり、自治体にはより一層設置を検討してもらいたい」と話している。【高山純二】
毎日新聞 2008年1月24日 19時08分 (最終更新時間 1月24日 21時37分)