2008年1月25日 9時45分更新
高知市にある高知医療センターの施設整備をめぐり、前院長にプラズマテレビなどを贈ったとして、贈賄の罪に問われている不動産会社の元社員に、高知地方裁判所は「みずから犯行を上司に提案するなど、関与の度合いは大きい」として、執行猶予のついた懲役1年2か月の有罪判決を言い渡しました。
この事件は、高知医療センターの建設運営を委託された会社で工事監督員を務めていた不動産会社の元社員2人が、費用の負担が増えたり工期が遅れたりしないように便宜を図ってもらった謝礼として前院長の瀬戸山元一被告(63歳)にプラズマテレビなどを贈ったとして元社員2人が贈賄、前院長が収賄の罪に問われているものです。24日、贈賄側の2人のうち、矢倉詔喬被告(64歳)に対する判決で、高知地方裁判所の伊藤寿裁判官は「みずから犯行を上司に提案したほか、単独でも贈賄を繰り返しており、関与の度合いは大きい」と指摘しました。
その上で、「工期が遅れないように苦慮していたといういきさつがあったほか、事実関係を認めて反省している」として、懲役1年2か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。検察側の求刑は懲役1年2か月でした。
贈賄側の別の元社員に対しては、今月17日に、懲役1年執行猶予3年の判決が言い渡されています。