長野放送局

2008年1月25日 10時18分更新

町立軽井沢病院訴訟上告棄却


5年前、町立軽井沢病院で出産したあと亡くなった女性の遺族が病院の医療ミスが原因だと訴えていた裁判はきょう、最高裁判所で町と担当の医師に7200万円あまりの賠償を命じた判決が確定しました。

町立軽井沢病院では5年前、軽井沢町に住む鈴木良恵さん(当時32歳)が帝王切開で男の子を出産したあとに容体が急変して亡くなり、遺族が病院の医療ミスが原因だと訴えていました。
1審と2審は担当の医師が手術にともなう出血を見逃し適切な処置を怠ったとして病院を運営する軽井沢町と医師に7200万円あまりの賠償を命じていました。
これに対し鈴木さんの遺族が「金額の問題ではなく、町と医師に公の場で誠意ある謝罪を求める」として上告していました。
これについて最高裁判所第1小法廷の涌井紀夫裁判長は上告できる場合にあたらないとして24日遺族の上告を退けました。
これにより軽井沢町と医師に7200万円あまりの賠償を命じた判決が確定しました。
上告が退けられたことについて原告の遺族は「訴えが退けられて悔しい気持ちでいっぱいです。
娘の命が犠牲になったのに謝罪がないのはおかしい」と話しています。