英国内の電車運賃が値上がりする一方であるのをうけ、バービンガムやヨークといった、イングランド中部または北部の街とロンドンとの往復には、電車よりも、相乗りでタクシーを利用したほうが得なケースすら生じていることが報じられた。
朝夕のピーク時には、例えば、ロンドンのユーストン駅からバーミンガムのニュー・ストリート駅までの区間なら、電車の片道運賃は割引なしの場合、61ポンド50ペンス(約1万3,530円)。これに対し、「Rosebery」社のミニキャブなら4人で相乗りした場合、140ポンド(約3万800円)で済むという。さらに、ヨークからロンドンへの日帰り旅行に、割引なしの電車の切符で出かける場合は、1人177ポンド70ペンス(約3万9,094円)かかるが、ヨークに本拠地を置くタクシー会社「Tonywaytotravel」では、タクシー1台で往復わずか220ポンド(約4万8,400円)。ドライバーをロンドンで1日待たせる場合には追加料金が課されるというものの、単純計算では相乗りタクシーに軍配が上がるとされる。
電車の運行会社では、チケットの多くは割引価格で販売されていると反論しているものの、需要が最も高いピーク時に割引となるチケットはほとんどないのが現状であると伝えられている。
今年初めには、政府の値上げ規制が一部適用されたにもかかわらず、通勤者用の運賃におよそ11%、あるいはそれ以上の値上げを見たところもあり、政府が鉄道のメンテナンス費用を運賃に反映させる方針を続ける限り、このような運賃値上げは今後もますますエスカレートするとの懸念が寄せられているという。
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