舛添要一厚生労働相は24日、分娩(ぶんべん)時に脳性まひを負った新生児に、医療機関の過失証明がなくても補償する「無過失補償制度」について、「脳性まひの子どもだけが対象では足りない」と述べ、妊産婦の死亡事故についても適用を検討する考えを示した。東京都内で記者団に語った。
無過失補償制度は、産科医の訴訟リスクを軽減する目的で来年度中に運用が始まる予定。しかし、脳性まひに限定した運用では訴訟が大幅に減る可能性は低いことから、医師の過失が明確でないまま出産時に死亡した母親も検討対象とする意向を示したとみられる。危険度の高い分娩をした医師への補助金も検討する考えを明らかにした。【大場伸也】
毎日新聞 2008年1月25日 東京朝刊