中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 愛知 > 1月25日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【愛知】

救急搬送3人に1人が1時間超す 07年新城市消防本部

2008年1月25日

 新城市消防本部がまとめた二〇〇七年の統計によると、一一九番通報から救急車で病院に運ばれるまでに一時間以上かかった患者が、〇六年より七十三人増えて七百二十五人となり、全救急搬送患者の三分の一を超えたことが分かった。医師不足の新城市民病院が救急患者受け入れ制限を続けていることなどが影響した。 (阿部雅之)

 同本部は新城市と北設楽郡三町村を受け持ち、患者は豊川、豊橋市など周辺病院にも搬送する。昨年一年間で救急搬送したのは計二千百四人で、平均所要時間は〇六年の五十一分三十八秒から五十三分二十九秒に延びた。消防庁まとめの〇六年の全国平均は二十九分五十四秒だった。

 最長は、東栄町の急病人が国保東栄病院で一次処置を受け、豊橋市内に運ばれた三時間三十八分。直接搬送されたケースでは、豊根村富山地区から同病院への三時間八分だった。

 また、ドクターヘリの要請件数も百二十九件から百三十六件に増えており、病院収容時間の増加とともに、山間部の抱える救急医療体制の課題が浮き彫りになっている。

 一一九番から病院に搬送するまでの時間の内訳は、「十分未満」が二人▽「十分以上二十分未満」が四十一人▽「二十分以上三十分未満」が二百四十人▽「三十分以上六十分未満」が千九十六人▽「一時間以上」が七百二十五人−だった。〇六年と比べた増加数では、「一時間以上」が最も多かった。

 新城市民病院は時間外の救急患者受け入れを外科系のみに制限。休日や祝日は対応していない。

 

この記事を印刷する