ウイルスに知人の名 作成者逮捕、同じ大学生にショック2008年01月25日01時05分 ファイル交換ソフトを使って無許可でアニメ画像を流したなどとして24日、著作権法違反容疑で逮捕された大阪電気通信大大学院生中辻正人容疑者(24)が、自分のつくった「原田ウイルス」に無断で知人の名前をつけていたことがわかった。大学は「まじめな学生だと思っていた。なぜこんなことを」と衝撃を受けている。
事件発覚後、関係者が、中辻容疑者がつくった「原田ウイルス」を紹介したホームページで確認したところ、中辻容疑者の知人に関する個人情報が載っていた。この知人は「自分の名前がウイルスに使われていることは知っていたが、どこに相談したらいいか分からず、放っておくしかないと思った」と関係者に話しているという。 中辻容疑者は京都府警の調べに「原田ウイルス」を作成したことを認めており、関係者は勝手に知人の名前を使ったとみている。 大阪電通大の関係者は驚きを隠せない。 「中辻正人君を逮捕しました」。大学院での指導教授のもとに京都府警から連絡があったのは、この日昼ごろ。指導教授は「まさか。後輩に研究のコツを教えるなど面倒見もよかったのに」。 大学によると、中辻容疑者は工学研究科修士課程1年(電子通信工学専攻)で、半導体レーザーの解析に関する研究をしていた。研究室では実験のデータ管理を任され、成績は中ぐらい。まじめな性格で、パソコン好きとして知られていた。 だが、ネットの世界では様子が違ったようだ。中辻容疑者がつくった「原田ウイルス」には様々なパターンがあるが、なかには「ヲタ(オタクの意味)殺す!!」「あまり俺(おれ)をなめるなよ…。」などの文言が浮かび上がるものもあった。 学生にもショックが広がっている。 工学部1年の男子学生(19)は「ウイルスをつくるなんてもってのほか。しかも知り合いの名前をつけるなんて。同じ大学の学生として恥ずかしい」と憤る。 学生部長の岸岡清・大学院工学研究科教授は「情報を研究テーマにする大学であり、情報倫理教育も進めてきたのに、申し訳ない」と話した。 PR情報この記事の関連情報社会
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