ガザ地区ラファ(CNN) イスラエルがロケット弾攻撃への報復としてガザ地区との境界を封鎖したことを受け、同地区から生活物資を求めてエジプトに流入したパレスチナ住民が、23日に少なくとも5万人に達した。イスラエルはエジプトに対し、「問題解決」を期待すると述べた。
パレスチナ人らは、ガザ地区とエジプトの境界壁が爆破されたことを引き金に、燃料や食糧などを求めてエジプトに押し寄せた。エジプト人の警備隊がパレスチナ人らを止める様子はなかった。
エジプト外務省のザキ報道官は、ガザ地区で深刻な「人道危機」が続く限り、物資不足に悩む人々のためにラファ検問所を開放する方針を表明。中東通信(MENA)によると、エジプトのムバラク大統領も、パレスチナ人の流入を容認するようエジプト軍に指示した。ザキ報道官は、必要物資を入手したパレスチナ人が、ガザ地区の自宅に戻ることへの期待感を示した。
一方、イスラエル外務省のメケル報道官は、ガザ地区との境界開放によって治安上のリスクが生じると指摘。「イスラム原理主義組織ハマスなどのテロ集団が、この機会に乗じてガザ地区に武器を密輸し、テロリストを侵入させる恐れがある」と述べた。
イスラエル外務省はまた、エジプトに対し、イスラエルとの外交協定を順守したうえで適切に国境を警備するよう呼びかけ、「イスラエルはエジプトに問題解決を求める」と要求した。