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献血:HIV陽性、初めて100人超える 07年

 献血された血液がエイズウイルス(HIV)陽性だったケースが07年に102人に上り、初めて100人を超えたことが、日本赤十字社のまとめ(速報値)で分かった。10万人当たりの陽性率も2.065人と初の2人台になった。

 増加の原因は、献血を検査に利用している人が増えているとみられるが、実際の献血ではHIVについて本人に伝えていない。陽性者の献血はウイルス汚染の危険があることから、日赤は、ポスターを作製して「検査目的は禁止」と呼び掛ける予定だ。

 07年の献血件数は493万9548人で5年連続前年割れになったが、HIV陽性者は05年を除き増加が続いている。05年は前年10月から運転免許証などによる本人確認が導入された時期で、日赤は「ウイルス検査の代わりに献血を使うケースが多かった証拠だ」とみている。その後再び増加に転じたことから、今年から献血キャンペーンの際の周知など対策を強めるとしている。

 実際の献血では、HIVの検査結果は本人に通知せず、検査希望者には保健所などを紹介している。

 日赤によると、輸血用血液にHIVが混入して感染者が出る事故は、ウイルス検出が可能になった87年以降で3度起きている。HIVには感染から2週間は抗体検査でチェックできない空白期間があるため、この間に献血すると検査をすり抜けて血液のウイルス汚染の危険があるという。【清水健二】

毎日新聞 2008年1月24日 18時51分 (最終更新時間 1月24日 19時22分)

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