根室管内羅臼町の脇紀美夫町長は21日会見し、羅臼町国民健康保険病院を来年度から無床の診療所に縮小すると発表した。町財政の悪化と看護師不足が理由。病床(48床)を3月末で廃止し、無床の診療所とする。常勤医は従来の3人体制から2人体制となる。
同町では1年前から看護師の確保が困難となり、昨年3月に救急外来を停止。約60キロ離れた同管内中標津町の町立中標津病院に患者を搬送していた。
脇町長は「有床にし、救急対応もできるように、公設民営化などあらゆる方法を探りたい」と述べた。町は病院を維持するため、一般会計から毎年1億~1億5000万円を繰り入れ、累積債務は06年度決算で6億6000万円に達していた。【本間浩昭】
毎日新聞 2008年1月22日