台湾、南沙諸島に軍滑走路 対中関係に火種の恐れ2008年01月23日21時32分 南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の太平島に、台湾国防部が軍用滑走路を完成させたことが分かった。中国などが領有権を主張する同諸島での軍事的影響力の拡大を狙っているとみられる。3月の総統選を前に陳水扁(チェン・ショイピエン)総統が島を訪問するとの情報もあり、中台間の新たな火種になりそうだ。
同諸島最大の太平島は第2次世界大戦終結後、台湾が実効支配してきた。国防部は06年までに滑走路の建設に着手。野党国民党などの反対で中断したが、昨年夏に再開、完成させた。 同部報道官らによると、完成した滑走路は全長1000メートル余。21日、台湾南部の屏東基地を出発したC―130型輸送機が離着陸試験をした。 建設目的について、同部は「常駐職員への物資補給や海難事故に対応するため」と説明する。しかし昨年11月に島を訪れた李天羽部長は、立法院(議会)に「主権を主張するため、今のうちに滑走路を造っておかなければ必ず後悔する」と報告した。 一方、台湾紙「聯合報」は20日、陳総統が3月の総統選の前に島を訪れ、常駐職員を慰問する計画だと報じた。総統府は否定しているが、先の立法院選大敗で党主席を辞任した陳総統が、中台間の緊張を高めて有権者の危機意識に訴える手段に出るとの観測が出ている。 PR情報この記事の関連情報国際
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