米国発「ブラックウエンズデー」(下)
◆韓国市場は3無状態
アジア市場でもとりわけ韓国市場の衝撃は大きい。新興市場で資金を回収する外国人の売り攻勢に最も大きな打撃を受けているからだ。米国の経済専門通信社、ブルームバーグの分析によると、今年に入ってからアジアの新興市場での外国人投資家による売り越し額は、▲韓国28億9800万ドル(約3117億円)▲台湾5億100万ドル(約539億円)▲タイ6億4300万ドル(約692億円)―ほどだ。インドでは逆に4億6100万ドル(約496億円)の買い越しが続いている。JPモルガンのソ・ヨンホ専務は、「新政府の政策が外国人の資金を呼び戻すのに十分なものかどうかが重要なカギだ」と述べた。
サムスン証券のファン・グムダン研究委員は、「最近の韓国市場は“主導株”“主導勢力”“自信感”が欠如した“3無”状態となり、上昇の力が枯渇している。さらに米国などの対外的な状況までが悪化し、五里霧中の状態だ」と述べた。昨年韓国市場を引っ張った中国関連株に続く新しい主導株がまだ見当たらない状況で、外国人による売り攻勢を吸収していた機関投資家の買いも徐々に弱まっている中、投資心理も大きく委縮しているということだ。
◆押し目買いのチャンスという指摘も
しかし心理的支持ラインと見られていたKOSPI指数が1800を割り込み、1700までも崩壊直前となると、逆に「そろそろ反転するのでは」という見方も出始めている。
未来アセット証券アナリストのアン・ソンヨン氏は「昨年後半以降の状況を見ると、指数が1800ラインを下回ると投資信託を中心とする機関投資家が積極的に買いに転じていた。現在は逆に押し目買いのチャンスかもしれない」と述べた。信栄証券アナリストのイ・スンウ氏も、「これまでにグローバルな悪材料は十分に出尽くしたため、再び上昇に転じる日もそう遠くはない。代表的な悪材料である米国金融機関の損失が大きければ大きいほど、将来の収益改善も大きいという点を忘れてはならない」と語った。サムスン証券ファンドアナリストのチョ・ワンジェ氏も、「米国の景気後退までを予想するのは行き過ぎた見方で、現在は韓国株に投資するファンドを中心に分散して投資する時期と見るのが妥当だ」との見方を示した。
ニューヨーク=金起勲(キム・ギフン)特派員
朴用根(パク・ヨングン)記者
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