「所得倍増には公共工事!」これだけの理由
中止になってしまったが、8日の新風連の「河野談話・白紙撤回」の署名運動の折・喫茶店で拙者の記事を読まれた読者の方から
「公共工事で景気回復するという政策が良く理解できない・・・」
と言われた。
これは2月11日の記事
に詳しく書いてあるのだが、今回はおさらいの意味も込めてもう少し分かりやすく解説してみようと思う。
でもまず
おさらいに↓クリックお願い!
まず経済学には
古典(自由)派経済学:経済に政府は関与しない(自由放任)。そうすると神の見えざる手によって最大多数の最大幸福が実現される。
ケインズ経済学:経済に政府が関与しても良い。公共工事などで有効需要を増やしてやれば不況は克服できる。
の2つがある(マルクス経済学は破綻したので今回は省略する)。
近代資本主義社会では最初は当然・古典派経済学で行われたのであるが
1929年以来の世界大恐慌で新たな経済学が必要とされ・登場したのが
ケインズ経済学である。
1933年1月30日・ドイツではアドルフ・ヒトラーが首相の座に着いたが
労働者の3人に1人が失業者という惨憺たるドイツ経済建て直しに彼が採用したのが
ケインズ経済学:公共工事(高速道路:アウトバーン・公共建築物および軍備拡張など)による有効需要の創出政策
であった!
ただしケインズが彼のこの理論を発表したのが1936年のことであるから、ヒトラーはケインズ理論自体はを知らず・天才的なひらめきのみで行ったことになる。
現在の日本国民と同じく、当時のドイツ国民も・経済学者も
「政府の借金(建設国債発行による財政赤字)で巨額の設備投資などやると
政府は破産し・経済は破綻する!」
と前代未聞のヒトラーの経済政策に肝を潰した!
しかし
ヒトラーはこれに耳を貸さず・信念を持って強行したのである!
それに
「レンテン・マルク」でドイツの超インフレを収束させた
天才経済学者のシャハト博士(マルクの魔術師)を経済大臣に据えたことが成功を収める大きな要因になる。
ドイツ経済はたちまち回復し・失業者もなくなり・インフレも起らなかった!
ヒトラーはわずか6年で再び大戦争を起こせるだけの経済大国にドイツを復興させてしまったのである!
この成功の原因はこうである。
まず
有効需要 = 消費 + (設備) 投資
であることを覚えてほしい。
つまり
有効需要を増やす(景気を良くする)には
庶民の購買力を大きくするか
工場などが新しい機械を導入して生産力を高める
しかない。
しかし庶民(一般消費者)に命令しても消費は増えないし
景気が冷え込み・投資意欲が減退しているときに、民間会社に「設備投資を行え!」と言っても無理である。
後に残るのは
政府による設備投資(国債発行での公共工事)以外にない!
ヒトラーやシャハト博士がここに着目したのは当然であったのである。
乗数理論:公共投資が5倍の経済効果をもたらすという理論(波及効果)。ケインズ経済学の真髄。
の卓抜した先見性はもちろんのことである。
この反対に
当時・古典派経済学による景気回復を提唱したのが
である。
世界不況に対し彼は
「市場機構(マーケット・メカニズム)を自由放任にすれば・すべてうまく行く!失業者も本来はあり得ない!
しかして現在の不況と失業者の原因は
”市場が自由になっていない”からである!
では・どこの市場か?
労働力市場である!
失業者が増えれば・本来は市場原理に従って給与が下がり・企業に余裕が生まれ・新たな雇用が生まれるはずである。
ところが現在は
労働組合が賃下げを許さない!
だから市場原理がうまく働かず・不況が改善されないのだ!」(労働組合はこの当時から盛んであった)
と言って自身の経済学の正当性を主張した。
これを実際に行ったのが
オーストリアの首相のドルフスである。
彼は労働組合の支持政党である社民党の本部に大砲を打ち込み・強引に賃下げを行った!
しかしそれでどうなったかと言うと
失業は少しもなくならず・景気も回復しなかった!
ドルフス首相は四方八方から非難を浴び・失意の内に1934年に暗殺されてしまった。
歴史の非情な審判は
古典派経済学は敗北した!
ケインズ経済学が大勝利したのである!
ピグーの理論・ドルフスの失敗をケインズは以下のように批判している。
賃金率(単位期間あたりの賃金)を下げても失業は減らない!
何となれば
「賃金率を下げる」と言うときの賃金率とは
貨幣賃金率である。
しかし
労働力市場において労働力の需要を決めるのは
実質賃金率である!
つまり
貨幣賃金率を下げても・大不況においては
物価もそれに比例して下がるから
実質賃金率は変わらない!
ゆえに労働力の需要も増えないから
失業もなくならないし・景気の回復も起らない!
これを分かりやすく説明する。
あなたは1000円のパンを買ってお腹いっぱいになるとしよう。
ところが1000円のパンが500円になれば・あなたには500円の余裕が生まれる。残りでアイスクリームも食べれる!(有効需要の増大)
しかし1000円のパンが500円に値下げされたは良いが・”半分の大きさ”になったらどうであろうか?
500×2=1000円 買わなければお腹いっぱいにはならないから
余裕は生まれない。
余ったお金でアイスクリームなども当然・買えない。
これと同じである。
デフレ不況では物価が下がるのは良いが・所得も下がるから
景気が良くなるはずがないのである。
現在の日本の景気低迷もまったく同じである。
新自由主義経済学による構造改革・規制緩和も
結局・本格的な景気回復にはつながらない!
それは歴史が示している
ではないか!?
もちろん
「規制緩和・構造改革がまったく必要ない!」
という意味ではない。
企業間の人材移動や不採算部門の整理はこれからの日本社会には是非ともに必要であるからだ。
ケインズ式経済政策が成功した例としては
ドイツのヒトラー
アメリカのF・ルーズベルトが有名であるが
'80年代のレーガン大統領も「インフレ無き好況」を実現している。
最初の拙者の読者の方の疑問に戻るが
最近の経済学では
デモンストレーション効果:ある人の消費(行動)は他人の消費(行動)に影響される。
や
ラチェット効果:消費は現在の所得だけではなく・過去の最高所得にも影響される。
などが注目されている。
これは
「1989年のバブル経済崩壊で日本人が新規投資に消極的になっている」
ということを良く説明できるのではなかろうか?
'80年代後半のバブル景気は
土地神話と
ワラント債:転換社債(一定期間の後に株券に転換できる)
の狂乱の結果である。
この後遺症は今も続いていて・景気回復を妨げていると思われる。
さらに学問的な問題もある。
経済学者の間ではケインズ理論は
ヒトラーが最初は信用されなかったように
「循環論」 (堂々巡りの理論)になるから
証明できない!
とされてきた。
「ニワトリが先か?卵が先か?」
のように
「消費が増えれば・景気が良くなり
消費をするためには・所得が増えなければならないが
その所得が増えるためには・景気が良くならなければならない」
とケインズが言っているからだ。
景気↓
↑消費←所得
のサークルのようになっている。
これでは「循環論だ!」と言われても仕方がなかろう・・・
しかし
フランスの経済学者:ワルラスが連立方程式を使って
「消費と所得の間は相互に連関しており
同時因果関係にある」
ということを証明した。
つまり
「消費が所得を決め
所得が消費を決める」
のだから
「循環論でも良い!」
のである!
お互いが関連し合うのが経済の本質だからだ。
経済で1番大事な公式は
GDP(国内総生産)=消費+投資
(国内総需要・有効需要はGDPに同じ)
である。
しかし
企業の利潤へ税金を増やせば・投資が減る。
個人の所得税を増やせば・消費が減る。
いずれも増税すれば・GDPは減る!
景気は悪くなる!
景気回復・所得倍増を願うなら
後は 公共工事 (政府投資) で総需要を拡大してやる しかないのである!
これが経済の数学である。
軍事の天才:ヒトラー
経済学の天才:ケインズやワルラス
天才学者:小室直樹博士
天才時事評論家:増田俊男先生
そして
天才ブロガー:柳生すばる(これは当てにならないかも・・・笑)
皆すべてそのように提言しているのである。
やろう!国債発行!
公共工事!
ついでに
空母と原潜もね・・・ちょっとだけよ!
では
景気回復・所得倍増のため景気良く↓クリックしてください!
「せと弘幸」全国遊説日程
出陣式は新橋汽車口 12:00 魚谷代表・せと弘幸・鈴木信行
12(木):12:00-新橋、
16:00-新宿東口、
17:00-有楽町
13(金): 9:00-大宮、
12:00-池袋東口、
15;00-上野、
16:30-秋葉原
14(土):10:00-横浜西口、
13:00-川崎、
18:30-新宿西口
15(日):10:00-船橋、
13:00-秋葉原、
15:00-有楽町
18:30お台場
16(月)北海道 11時頃千歳着
札幌駅前 13:00
札幌大通西4丁目 14:30
南1西4(パルコ前) 16:00
南4西4(すすきの交差点)17:30
※1箇所1時間20分
17日(火) 札幌駅前 8:00
札幌大通西4丁目 9:00
17(火)愛知 12時半頃中部着
3時愛知県名古屋駅前
名古屋駅裏、表での情宣、栄広場情宣、
金山駅情宣、名古屋情宣、栄広場情宣、
18(水)関西(京都-大阪)
京都・烏丸四条 9:30~10:00
大坂阪急ナビオ 12:00~13:00
淀屋橋 13:00~13:30
道頓堀橋 14:00~15:00
南海電鉄駅・堺東駅 17:00~16:00
19(木)関西-山陽(神戸-岡山-広島)
神戸・三宮・国際会館前 10:00~11:00
元町大丸前 11:00~12:00
岡山駅前 14:00~16:00
20(金)福岡県内
博多駅 18:00到着予定
21(土)名古屋
名古屋駅前 8:00
星が丘情宣、千種駅情宣、
栄広場情宣、名古屋駅情宣、
浜松駅15:00
静岡駅19:00
22(日)北海道 11時頃千歳着
札幌駅前 13:00
札幌大通西4丁目 14:15
北24条西5丁目 15:45
麻生町5丁目 17:15
琴似2条4丁目 18:50
23日(月)
札幌駅前 8:00
札幌大通西4丁目 9:00
23(月):14:00-横浜西口、
16:00-川崎、
18:30-渋谷
24(火)愛知
名古屋駅11:00
名古屋情宣、
栄広場情宣、大須情宣、金山駅情宣、
栄三越前情宣、名古屋駅情宣、
維新政党・新風愛知県総決起大会、17:00
名古屋市鶴舞公園、名古屋市公会堂、第二会議室
25(水)京阪神
京都四条大橋 (西詰) 9:30 ~10:00
大坂阪急ナビオ 12:00~13:00
淀屋橋 13:00~13:00
道頓堀 14:00~15:00
※この日は大阪の最終日となります。大阪23時27分発の夜行列車に乗りますので、大阪在住の方が夕方からの集まりを企画して頂ければ幸いです。
26(木)北陸-北関東
新潟駅前 8:30頃
群馬(高崎)駅前 12:00頃
(前橋)駅前 15:00頃
埼玉(大宮)駅前 18:30頃
27(金):9:00-池袋東口
、 11:00-新宿東口、
14:00-吉祥寺
16:30-立川
19:00渋谷
28(土):9:00-大宮、
12:00-横浜西口、
15:00-新宿西口
16:00-渋谷、-
18:30-有楽町
最終日は有楽町マリオン前18:30です。
※他の候補者と重なった場合は、その近くで行ないます。
演説日時がまだの地区は明日中に記載します。
時間は予定ですので前後することがあります。
場所が変更の場合があります。
選挙報道は今後はこちらで、順位を上げておいて下さい。
http://blog.livedoor.jp/central_press/
せと候補への連絡は下記でお願いします。
携帯電話番号
080-1240-7123 (テレビ電話対応です)
但しかける方は、テレビ電話は料金が高くなりますのでご注意ください。非通知電話、並びに公衆電話からは繋がりません。
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» 特別会計という最大の利権 [東洋の魔笛]
今朝、出勤する前に、テレ朝の報道番組を見ていた。
参院選絡みで、年金政策における 主要 7政党の財源確保の方法を紹介していた。
消費税を上げる可能性があるとか、消費税を100%年金に振り向けるとか、いろいろ国民を騙すような方法を挙げていた。
その中で国民新党が良い着眼点をしていたと思った。
特別会計を洗い直すというのだ。
政治系ブログを読んでいる方々、また書いておられる方々にはもはや常識であろうが、特別会計は一般会計より巨額で、しかも用途において国会の審議を必要としない。
ここに国民が触れにくい巨大... [続きを読む]
受信: 2007年7月11日 (水) 15:28
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