事件・事故・裁判

　東京都八王子市で昨年１２月、強盗容疑で逮捕された同市長沼町、私立大４年、大村勇雄被告（２１）が、薬局から依存性の強い向精神薬「リタリン」を盗んだとして窃盗容疑でも逮捕、起訴されていたことが分かった。大村被告はうつ病のため薬局でリタリンを購入していたが「厚生労働省がリタリンの効能からうつ病を外し、処方を受けられなくなったので盗んだ」などと供述している。

　警視庁八王子署の調べでは、大村被告は昨年１１月１７日午前、自宅そばの「さつき薬局北野店」に窓ガラスを割って侵入、リタリン１５０錠を盗んだ疑い。その９日後の２６日、自宅近くの民家に侵入し、男性（６５）から現金７０００円を奪った強盗容疑で逮捕された。

　リタリンを巡ってはネット売買や不適切な処方が問題化し、診察せずに処方した医師が逮捕される事件もあった。このため同省は昨年１０月、リタリンの効能からうつ病を外した。【神澤龍二】