東京都杉並区立和田中学校(藤原和博校長)で実施予定の夜間授業「夜スペシャル」に、都教委が再考を求めた問題で、区教委は23日、「学校教育外の活動で公益性がある」とする回答をまとめ、都教委に報告した。都教委も容認する方針で、授業は予定通り26日から始まることが事実上決まった。
都教委は7日、(1)義務教育の機会均等の確保(2)事業の公共性(3)公務員の兼業禁止--の点から授業実施に疑義があるとして、区教委に回答を求めていた。
区教委は、授業を「ボランティアの地域本部が運営しており、学校教育ではなく、学校への支援活動」と位置づけたうえで、(1)同中では土曜寺子屋など、習熟度別に対策を取っている(2)費用は実費相当で営利性はなく、地域本部の活動で公益性もある(3)教材は塾が開発し、教諭は相談を受けるにとどめ、兼業には当たらない--とする回答をまとめた。この日の区教育委員会で了承を得て、都教委に報告した。
中村正彦・都教育長は「24日の都教育委員会で(正式に)判断したい」としている。【三木幸治】
毎日新聞 2008年1月24日 東京朝刊