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古紙率偽装が常態化 製紙4社長、謝罪 辞任は否定

2008年01月18日21時29分

 はがき用再生紙の古紙配合率が実際より高めに偽装されていた問題で、トップが引責辞任を表明した日本製紙に続き、王子製紙など大手4社が18日、はがき以外の幅広い製品でも偽装が常態化していたことを認め、謝罪した。各社は「配合率を上げると紙質を維持できない」などと釈明しているが、顧客は長年だまされていた格好だ。

 王子製紙、三菱製紙、大王製紙、北越製紙の社長らが同日、東京都内で相次いで記者会見。4社の社長は留任し、問題の解明や再発防止に当たる意向を強調した。

 最大手の王子では、古紙配合率の偽装は94年には始まっていたという。中には、再生紙をうたいながら古紙を全く配合していない年賀はがきやコピー用紙もあった。伝票などに使われる「フォーム用紙」の一部銘柄も、公称は配合率約70%なのに約10%だった。篠田和久社長は長年の偽装について「大半はきちんとしている」と述べ、進退にかかわる問題ではないとの認識を示した。

 三菱では、00年用年賀はがきの生産から、配合率が基準値を満たさない偽装が始まったという。40%を求められる年賀はがきの実際の配合率は当初、約20%だったが、古紙の調達難や品質低下などで徐々に下がり、08年用は2.3%だった。佐藤健社長は「配合率を決めるのは工場」とし、自らは問題を把握していなかったと釈明した。

 大王の年賀はがきには、古紙はほとんど入っていないという。07年10〜12月に再生紙として販売した製品には、公称配合率100%としながら7%しかなかったコピー用紙もあった。井川意高(もとたか)社長は配合率偽装の理由について「配合率の基準を満たすのが技術的に無理でも当社だけが『できない』と言うと、受注を失うという疑心暗鬼があった」と釈明した。

 北越も、再生紙はがきの古紙配合率について「当初の96年から1〜5%だった」と明らかにした。再生紙は環境商品として定着しており、三輪正明社長は「確認をおろそかにしたまま受注する営業部門の売り上げ重視の姿勢」を偽装の原因に挙げた。

 各社は、環境に優しい製品を国などが積極的に調達するよう定めた「グリーン購入法」の対象製品のうち、配合率が基準値に満たないものの生産や販売を中止する。同法は、例えばコピー用紙には100%の古紙配合率を求めるなどしている。複写機メーカーも、基準値に満たない再生紙の官公庁への販売を見合わせているため、官公庁では今後、コピー用紙などが不足しそうだ。

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