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【社会】

元消防団員放火が16% 愛知・岡崎、昨年発生の火災件数

2008年1月22日 15時27分

 愛知県岡崎市で昨年1年間に起きた火災発生件数の約16%が、森林法違反で逮捕、起訴されている元同市額田消防団第5部団員の放火とみられる一連の不審火であることが分かった。市消防本部の幹部は「林野火災で被害額は小さかったが、地域の消防全体が振り回されたのは事実」と、無念さを隠しきれないでいる。

 市消防本部の火災統計によると、岡崎市で昨年発生した火災は前年より46件増えて198件。このうち、出火原因が「放火」「放火の疑い」とされる火災は78件で、前年より倍増して全発生件数の約4割に達した。

 78件のうち31件について、市消防本部は森林法違反で起訴されている梅村智則被告(29)の放火とみている。マッチ棒が入ったマッチ箱にたばこなどを差し込んだ時限発火装置を置いていた手口や、出火場所が市東部などの山間部に集中していることが理由という。岡崎署は昨年12月、一昨年12月3日に同市大代町で林野火災を起こした容疑で梅村被告を逮捕し、余罪を調べている。

 同市樫山町の男子高校生(15)は「小規模な火事とはいえ(特別職の)公務員が放火し、税金で消火活動が行われた」。伝馬町の男性(62)は「(火災発生件数の16%を占めているのは)許せない。2度とないよう、市にも頑張ってほしい」と話した。

 (中日新聞・中野祐紀)

 

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