中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 静岡 > 1月23日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【静岡】

会社勤め世帯の多い地域 平日、昼間の防災要員4割のみ

2008年1月23日

写真

 サラリーマン世帯が多い地域の自主防災組織では、平日昼間に集まることのできる防災要員は全体の約4割−。県が県内の自主防災組織105団体を対象に行った調査で、こんな結果が出た。これまでにも「女性や高齢者が取り残される平日に災害が起きたら、自主防災組織が機能するのか」と不安の声が上がっていたが、調査結果が不安を裏付ける形となった。 (須藤恵里)

 自主防災組織は災害時の初期消火や避難所の運営を担う。主に町内会ごとに結成され、県内全域に5172団体ある。

 調査は県防災局が07年11−12月、サラリーマンが多く住む地域の53団体と、自営業者の多い地域の52団体を対象に実施した。

 それによると、サラリーマンが多い地域の防災要員の平均参集率は、平日で42・6%、休日で83・0%。日常的に自宅近くにいると考えられる自営業者が多い地域でも、平日は58・9%にとどまり、休日は90・5%だった。

 調査結果を受けて、県防災局は平日に災害が起きた場合に備えて、▽女性の積極的な訓練参加▽学校や企業との協力態勢の話し合い▽日ごろからの近隣住民の関係づくり−などが大切だと強調した。「各組織が防災態勢を見直すきっかけにしてほしい」と話している。

 

この記事を印刷する