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全盲患者置き去り事件で病院職員4人を書類送検へ 「連れて帰れば大変なことに」渉外担当の職員が初証言 (2/2ページ)
職員は「このまま病院に連れて帰れば、(また暴れるなどし)大変なことになると思った。転院先を考えるのが渉外の仕事だし、そのときは救急車に任す以外に方法が思いつかなかった」と当時の心境を語った。
この職員は、昨年8月に同病院に採用後、公費で長期入院する患者などを担当。別の職員らから「もう治療の必要もないので退院の方向で話を進めてもらえませんか」と相談され、問題の男性患者とも数回面接したが、「大声で怒鳴られただけで話が進まなかった」という。
男性患者が現在、どの病院に入院しているか分からず、まだ謝罪はできていない。職員は「大変なことをしてしまったという気持ちでいっぱい。やってしまった後では遅すぎるが、とにかく謝罪するしかないと思っている」と後悔の気持ちを述べている。
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■全盲患者公園置き去り事件
新金岡豊川総合病院(堺市北区)の職員4人が昨年9月21日、糖尿病の治療で7年間入院していた全盲の男性患者を大阪市西成区の公園に置き去りにした。患者は職員の119番通報で駆けつけた救急隊員に保護され無事だった。患者は入院中に暴言を吐いたり、治療費約185万円を滞納するなどトラブルが多かったという。大阪府警西成署は同年11月、保護責任者遺棄容疑で病院を家宅捜索し、関係者から事情聴取を進めている。