茨城県つくば市の県立茎崎高校が、28日に予定していたドメスティックバイオレンス(DV)被害者を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)による出前授業を中止していたことが22日、分かった。
隣のつくばみらい市が別の団体代表によるDV講演会を、抗議が殺到したのを理由に中止したのを受けた決定。この代表の講演を予定する新潟県長岡市にも多数の抗議が寄せられ、影響が広がり始めている。識者から「DV防止法の根幹にかかわる事態」と危惧する声が出ている。
茎崎高校によると、茨城県内のNPO法人が1年生約60人を対象に、若い世代で多発している「デートDV」についての知識を広め、予防するための講義を予定していた。
松井泰寿教頭は「学校に抗議があったわけではないが、公的機関であるつくばみらい市の判断を重視し、生徒の混乱を避けるため中止した」と説明した。