民主党の小沢代表に対する風当たりが強い。代表質問を他人に任せ、先の国会では新テロ法採決をさぼった上、「大事な法案ではない」と言い訳して火に油を注いだ 「東北人は口下手」と弁解して、東北の人を不快にさせるなど、当意即妙な応対にはほど遠い。カニは甲羅に似せて穴を掘る、という。人間も自分の身の丈に応じた言動をするのだろう 腹立たしいカニの穴もある。宙に浮いた年金の後始末「ねんきん特別便」の相談窓口の対応に、「裏マニュアル」があった。他人になりすまして年金をかすめとる不心得者が窓口に殺到するのでは、と、記録漏れに気付く手掛かりになる勤務歴などのヒントを与えることを禁じていた 長年仕事をさぼってきた組織には、わが身同様に他人もいかがわしいと見るカニの穴が、ボコボコあいているに違いない。語るに落ちる裏マニュアルはやっと撤回されるが、人を疑ってかかる不快な視線はどこまで改まるのか 記録漏れの救済よりも、組織の失敗をいかに取り繕うかに膨大な人と税金を費やし、多くの受給者を振り回している。早晩つぶれる社保庁だが、どこまで往生際が悪いのか。
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