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軍事大国化を美化するマンガは日本の秘密兵器?

米外交専門誌、マンガを活用した自衛隊PRを批判

 日本政府が自衛隊のPR用に作成した漫画のキャラクターが、「日本の軍事大国化を美化している」という批判を浴びている、と米国の外交専門誌『フォーリン・ポリシー』が21日伝えた。

 問題のキャラクターは、昨年に防衛庁(今年1月に防衛省に昇格)が作成した「ピクルス王子」=写真。丸い目に紅潮した表情を浮かべた、ヘルメット・戦闘服姿のキャラクターで、イラクに派遣された自衛隊員のシンボルになっている。この「ピクルス王子」が、白いターバンをまとい鼻の下にひげを生やしたイラク人と握手したり、並んで立ったりしているイラストが自衛隊の広報物に登場している。そしてそのイラストの上下には「イラクの未来のために‐日本自衛隊」と英語で書かれてもいる。防衛省関係者は「ピクルス王子はとてもかわいらしいキャラクターで、自衛隊のイメージアップに貢献している」と話している。

 2004 年から06年まで、自衛隊がイラクで民間人に水を供給していた給水車にも、中東で人気が高い日本のサッカー漫画『キャプテン翼』の主人公のイラストが描かれていた=写真。漫画ファンとして有名な麻生太郎外相は、「イラクで自衛隊が攻撃されなかったのは『キャプテン翼』のおかげだ」と話したこともある。

 『フォーリン・ポリシー』誌は「日本が漫画を使うのは、自衛隊のフレンドリーなイメージを世界にアピールしようという目的があるといえるが、(軍事大国化を目指した)日本の野望を包み隠すためのものではないか、という疑いの目も向けられている」と述べ、漫画キャラクターを「日本の秘密兵器」と表現した。

 また、AP通信も「かわいらしい漫画キャラクターは、第2次世界大戦当時にアジア諸国を占領し略奪行為を働いた日本軍のイメージを抱かせないようにするためのものだ。これこそまさに、日本の指導者たちが望んでいることだ」と伝えた。

イ・ヨンス記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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