ホテルサンルート室蘭(岩本信平社長)は21日、室蘭港フェリーターミナルのレストラン・海の駅「うみえる」を2月末で閉店、3月末で完全撤退することを決めた。航路減少でフェリー客の利用が見込めなくなったことや、冬期間に来客数が減少することなどから経営維持が困難になった。オープンから1年8カ月間の利用に感謝し、2月下旬に還元イベントを計画している。
「うみえる」は、リベラ・東日本観光サービスが運営していたレストラン「キグナス」が平成17年末に閉鎖したことを受け、翌18年7月にオープン。ガラス越しに室蘭港や測量山などを臨む絶好のロケーションや、「三元豚」を使用した各種料理などが人気を集めていた。
しかし同年12月に直江津航路が運休、再開のめどは立たず事実上の廃止状態となった。現在の運行は夜間発着の青森航路1本で、「当初見込んでいたフェリー客の利用が皆無の状態になっている」という。フェリー関連の利用者増が今後も期待できないことから撤退を決断した。
岩本社長は「さまざまな努力を続けてきたが、残念ながら経営維持が困難になった。この間、大勢のお客様にご協力、ご支援いただいたことに感謝します。機会があれば再チャレンジしたい」と話し、2月下旬に感謝企画を行い閉店する。
同レストラン内に事務局を置いていた「みなと室蘭ビール会」は、ホテルサンルート内に移転して継続する。
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