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【石川】

加賀市民病院 小児科が休診 4月再開目指す 過労?常勤医が入院

2008年1月22日

 小児科の専門医不足が全国的に心配されるなか、加賀市の加賀市民病院では、小児科常勤医師が病気のために入院し代わりの医師を確保できなかったため、二十一日付で小児科が休診となった。恒常的な過労が一因とみられ、小児科を取り巻く厳しい環境をあらためてうかがわせた。

 県医療対策課などによると、医師の病気による小児科の休診は県内でも珍しいという。同病院は医師の回復を待ち、遅くとも四月一日の再開を予定している。

 同病院によると、小児科は四十代の常勤医師が一人で担当。この医師が今月九日に病気で緊急入院した。同病院は既に予約を受けていた患者の対応のため、金沢大医学部から小児科医師を十八日まで日替わりで派遣してもらったが、今後新たな医師を確保できるめどが立たず、休診を決めた。

 入院した医師は通常の診療時間以外でも、夜間の呼び出しに応じて患者を診察しており、過労の状態だったという。

 同病院の産科は既に二〇〇六年七月から、産婦人科常勤医師の退職に伴い休診中。今年四月に新たな医師を迎えて産科を再開する予定で、福村孝治病院管理部長は「早ければ三月半ば、遅くとも四月には産科とともに小児科を再開したい」と話している。

 県によると、小児科常勤医師が二人以上勤務する病院は少なく、過労になりがちな一人の常勤医師を非常勤医師がサポートして負担を減らすケースもあるという。 (林勝)

 

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