2005年時点で生活保護を受けている、約55万6000人の高齢者(65歳以上)のうち、52.9%の29万4000人が公的年金を受け取れない「無年金者」であることが厚生労働省の調査で分かった。保険料未納などで空洞化する公的年金の役割を、生活保護が事実上肩代わりしている実態を浮き彫りにしている。年金と生活保護の関係を含め、社会の安全網全体を再設計する社会保障改革が急務になっている。
無年金者は、保険料の納付期間が最低基準の25年に満たず年金の受給権のない人や、制度に一度も入ったことがない人。現行制度では年金は全く受け取ることができない。(07:02)