【プノンペン20日共同】国連児童基金(ユニセフ)親善大使を務める米女優ミア・ファローさん(62)らが20日、カンボジアの首都プノンペンにあるトゥールスレン政治犯収容所跡の周辺で、中国がスーダンからの石油輸入を通じて同国西部ダルフール地方の住民虐殺に手を貸しているとして、虐殺停止に向け中国に影響力の行使を求めるデモを行った。

 同政治犯収容所では1970年代のポル・ポト政権時代に政治犯の虐殺や拷問が行われた。ファローさんは大規模虐殺を経験したルワンダやアルメニア、ボスニアなどで中国に抗議の意思を示す「もう1つの聖火リレー」を北京五輪開会1年前の昨年8月から行っており、今回のデモもその一環。

 20日のデモに参加したのはファローさんのほか、カンボジア虐殺の遺族ら約20人。ファローさんらは、現在は博物館となっている政治犯収容所の跡地で「聖火点灯」のセレモニーをしようと試みたが、カンボジアの武装警官隊が収容所跡から50メートル手前でデモ隊の動きを阻止。