ヘルシンキ国際空港
あちこちで「匿名」「実名」についての議論が沸騰している。
かつてオーマイニュースでもそういう論争があった。
匿名でのあまりにひどいコメントが多くなり、収拾がつかないばかりか、サイトの品位を落とし、かつ、職業記者ではない市民記者が、そういうコメントを恐れるので、記事を書かなくなってしまう、ということが起きたからだ。
結果として、オーマイニュースはコメントだけができる、という、匿名の揶揄発言の温床になった「オピニオン会員」を廃止した。その代わり、後でコメント欄に「未登録者のためのコメント欄」をつけた。
私は、これはこれで編集部がかなり考えた末の、非常に良かった対応だと思ったが、どうもそのように見ない人たちも多く存在したようだ。
どんなことを行うにも、ちょっとした変化は、誰に対しても良いものとして働くことはありえないから、そのときはいろいろなことを言われても、結局はみんな変化したものに慣れるまでのことであって、慣れてしまうと、もう誰もなにも言わない。そんなものなのだ。
そしてこの前、別の場所で起きた「実名・匿名論争」なんてのも、要するにそのようなものではないか、と、思うのだ。
一見、まじめに議論しているように見えるが、要するに自分の立場が良くなるようにしたい、というだけのことだ。こういう場ではまともな議論、などというものは成り立たない。
ネットの上でのこういう論争にかかわらず、物事は行くほうにしか行かない。きっと、あまりにひどい揶揄などのメッセージを書く人間は、やがて淘汰されるような施策がどんどん打たれていく。こういうときは、大きな声で意見を言う人間の言うことほど、眉に唾を付けて見る必要がある。
コメントは投稿者の責任においてなされるものであり,サイト管理者は責任を負いません。