いじめた側の接近禁止 被害少年宅周辺 大阪地裁で和解2008年01月18日21時36分 中学時代に同級生からいじめられて精神的苦痛を受けたとして、大阪市立中学を卒業した少年(17)が、元同級生の少年(17)側と市を相手に慰謝料など1100万円の損害賠償を求めた訴訟が大阪地裁(深見敏正裁判長)で和解した。元同級生に対し、少年の自宅周辺をうろつくことを禁じて行動を制限するとともに、市と元同級生側が法的責任を認めてそれぞれ300万円と50万円を支払うことで合意した。いじめをめぐる裁判で行動制限がつくのは異例。 訴えによると、少年は03年春の入学直後、じゃんけんで負ければ肩を殴られる「肩パン」という遊びをしたのをきっかけに、元同級生から殴るけるの暴力を受けるようになった。また月4、5回、「金を持ってこないと殺す」などと脅され、500円前後ずつとられた。2年生の05年冬には、自宅の団地前に携帯電話で呼び出されて肩を約60回殴られた。数日後、校内で股間をけられてけがをし、専修学校に通ういまも後遺症があるという。学校側は在学中、少年の母親から相談を受けた後も、元同級生に口頭で注意する程度だった。 少年は06年6月、「学校側が早く適切な対応をとるべきだった」と提訴。昨年9月に地裁から和解勧告を受け、同12月17日に和解が成立した。 少年の代理人弁護士は「いじめをめぐって行動制限に合意できた意義は大きい」と評価。大阪市教委の担当者は「生徒間の暴行を防ぐため努力する」と話している。 PR情報この記事の関連情報社会
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