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知的障害者施設で虐待か大阪府が調査

 大阪府柏原市の知的障害者更生施設「高井田苑」で入所者が職員から日常的に暴力を受けているとして、大阪府が立ち入り調査していたことが21日、分かった。府は22日午前に施設長ら幹部から事情を聴き、改善するよう指導する方針。

 府障害保健福祉室によると、施設関係者が昨年11月、「9月に男性入所者(35)が職員に投げられ骨折した」と厚生労働省に通報。入所者は右大腿(だいたい)部を骨折し、3週間近く入院した。

 府は今月10日まで複数回、施設を立ち入り調査し、全職員21人から事情を聴いた。施設長は「自分で転んだ」、投げたとされる職員は「コップを割って廊下に逃げた入所者を追いかけて一緒に倒れた」と説明した。入所者は重度の知的障害者のため事情を聴くことができないという。

 府は「虐待の事実は確認できなかった」としているが、半数の職員が「自傷、他害行為を抑えるときに力業が出ることもある」と、暴力行為を肯定する発言をしたという。過去にも入所者の保護者や実習生から「入所者がたたかれている」と通報があった。

 施設長は府の調査に「体罰はない。暴力的でない方法で入所者を制止している」と虐待行為を否定している。

 府障害保健福祉室は「不適切な指導が続いていた」として暴力的な行為をやめるよう3月末までに行政指導し、改善状況を定期的に報告するよう求める。

 大阪弁護士会も人権救済の申し立てを受けて調査を始めた。

 高井田苑は1999年に設立。20代から50代まで男女約50人が入所している。

[2008年1月21日17時15分]

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