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豚舎計画で無届け伐採

市長の妻経営の会社 旭の山林

2008年01月18日11時15分

 旭市の伊藤忠良市長の妻が社長を務める養豚会社の新豚舎建設事業に絡み、同市倉橋の山林で無届けの森林伐採や造成工事が行われていたことが十七日、分かった。地元住民の反対で同社は昨年末、進出を断念したものの、五ヘクタールに及ぶ予定地は土がむき出しのまま。県海匝農林振興センターが施行業者に対し、原状回復するよう指導している。

 豚舎建設を計画していたのは、同市鎌数の伊藤養豚。伊藤市長は前社長で二〇〇二年の市長就任に伴い退き、妻が社長に就任した。新豚舎の予定地はJR倉橋駅近くの山林。ほぼ中央を通る市道を挟み西側に元鶏舎と畑地。東側は県の地域森林計画の対象民有林で、一ヘクタールを超える開発には知事の許可が必要になる。

 昨年十一月に樹木の伐採と造成工事が始まり、十二月には広範囲にわたって整地された。許可が必要な民有林も伐採されたが、同センターによると森林伐採の届け出などは行われていなかった。

 同センターは十二月二十日、現地確認に入り、伐採作業中の業者に対し「無届けで木を切ってはいけない」と指導。開発の目的などを聴取し、正式な手続きをするよう求めた。

 同月二十八日に同社社長らが、倉橋地区で地元住民を対象に建設計画の説明会を開催。しかし、悪臭など環境悪化を理由に強い反対の声が上がり、最終的に計画を断念した。

 千葉日報社の取材に同社は、土地の仲介者から予定地は開発規制にかかっていないと説明を受けたとした上で、「気付かずに伐採してしまった。植林するなどきれいにしてお返ししたい」。

 伊藤市長は「養豚からは完全に手を引いたが、家族同士で話をしないわけではない」と、新豚舎計画を知っていたことを認め、「養豚業界では仲介業者に地元対策から許可申請まで任せるのが通例。今回はかなりの出費が無駄になるのではないか」と話している。


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