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記憶力の低下、うっかりミスなど、現代のストレス社会で「脳」の衰えが気になる人が急増中。みんなが気になる"脳トレグッズ"を徹底調査しました。

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「全脳JINJIN」ってどうなの?

調査をしたのは… は・て・な調査隊員01 カメ子

三十路(みそじ)前だというのに、最近「アレ」「ソレ」「えーっと何だっけ?」というせりふが増えていることにがくぜんとしている。もともと天然キャラなので、周りには気づかれていないけど、本人は一抹の不安を抱えている今日このごろ。これ以上物忘れが進まないように、真剣に脳を鍛えたい!

お話しを伺ったのは… 米山公啓 先生

米山公啓 先生

医学博士。作家。聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、神経内科を専門にしつつ、老人医療・認知症問題にも取り組む。1990年、看護雑誌の連載を機に著作活動を開始。診療を続けつつ、医学ミステリー、小説、エッセー、実用書など幅広く執筆。『脳が若返る30の方法』(中経出版)、『新老人論』(アスキー新書)など著書多数。
http://yoneyone.com/

まだまだ未知な部分の多い脳脳トレゲームは"何らかの刺激"にはなる?

「全脳 JINJIN」は、数理や言語パズルを使って思考力をアップするという脳トレゲームなんですが・・・。
左脳は言語と理論でじっくり思考する意識脳。右脳は視覚、五感、直感といった無意識脳です。たしかに何かを考えているとき人の脳は全脳を使っているから、ゲームのタイトルはあながち間違ってはいないと思いますよ。
思考力をアップすることも可能なんですか?
何かしらの刺激にはなるかも、という意味では。どうしても、加齢とともに前向きな思考や意欲が落ちてくるんです。そうなると脳もだんだん使わなくなっていく。それが脳に良くないのは当然のことです。だからゲームで脳を使うこともいいことですよ。ゲームがいいというより、ゲームをやろうという意欲や好奇心が脳にいいのです。
脳トレゲームの説明書きに、「前頭葉」がどうのこうのとか難しいことが書いてあるのに、効果ってその程度なんですか?
脳の機能に関してはわからないことが多いんです。脳が活性化しているかどうかの検査法も確立していないのが現状。「f-MRI(機能的磁気共鳴画像診断装置)」という脳の血流を見る方法がありますが、血流が多くなるということは興奮しているとはいえても、活性化しているかどうかはわからないんです。しかも、この検査は寝て行います。人間は寝た状態で活動することなんてほとんどないですから、それだけでも日常の脳を検査しているとはいえませんよね。
f-MRIって、脳の断面図が赤、黄、緑などの色で表示され、赤は血流が多くなっている部分などと、よくテレビや雑誌などで目にするものですね。
そうです。脳の機能を見る手段は、「脳波」「脳血流SPECT」「ポジトロン断層撮影(PET)」など、いろいろありますが、脳波は覚醒(かくせい)時には測れないし、血流SPECTは画像が鮮明ではないなど、それぞれに問題点がある。検査の結果を科学的に実証するのは難しいのです。ですから、脳の機能の検査法は特定できないと申し上げたのです。
脳トレで脳が活性化されることを立証する確かなデータはないんですね。
「5000人から1万人の人を対象に、5年間脳トレゲームを続けてもらったら認知症にならなかった」などという調査を行うことは難しい。だから、脳トレゲームが脳に効いているのかどうか、本当のところはわからないんです。日常生活で医学的なことを証明するのは大変なんですよ。サプリメントと同じで、「いいといわれているからいい」というだけのことです。ただ、同じゲームを続けていたら慣れてしまい、脳を使わなくなる。ま、遊びでやるにはいいのではないでしょうか。ずっとやっていると答えるスピードが速くなったり、正解率が上がることもありますが、それは慣れてテクニックが身についたということ。同じゲームを続けていると飽きてしまうのはそのせいなんですよ。脳を鍛えたいなら、新しいことにチャレンジすることですね。

「全脳JINJIN」で脳が鍛えられた気分だったけど、医学的に脳のどこが鍛えられて、能力がどれくらいアップしたかはわからないのね・・・。慣れたり飽きたりしなければ、ゲー厶も脳の刺激になるなら、私みたいにたまーにやるのはけっこう理にかなっている?

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