汐汲車わずかなる浮世に廻るはかなさよ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080120-00000072-mai-soci
50年間、誰も間違いに気付かないのだから、まことに権威とは恐ろしい!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080120-00000072-mai-soci
50年間、誰も間違いに気付かないのだから、まことに権威とは恐ろしい!
断っておくが、筆者はいずれの民族・国家に対しても偏見は持っていないつもりである。
どれも特に好きでも嫌いでもない。
単にそれぞれの中でいい人悪い人がいるというだけのことである。それは日本人でも同じことである。
言うまでもなく、特定の個人・団体等々の支援も受けていない。
筆者は退職後間もなく、イスラエルに行ってキブツにでも入村しようかなどと途方もない夢想を抱き、イスラエル大使館からわざわざ案内まで取り寄せたほどなので、イスラエルが嫌いなわけでもない。
イスラエル大使館が記録を残しているかどうか分からないけれども、保谷市の自宅から電話も掛けたし、記録が残っていれば確認できるはずである。
1999年当時、ブダペストに一月ほど滞在したのは、当地からイスラエルに入国しようなどと考えていたからである。
そこはかとなく敵意の漂う記事。記事のタイトルは大森&春名氏の発案だったりして。
http://newsflash.nifty.com/news/tk/tk__gendai_02035327.htm
ロシアのスパイはそこにいる(日刊ゲンダイ)
内閣情報調査室の総務部門に勤務する52歳の男性が、約10年前から日本政府の内部情報をロシア大使館の書記官に提供していたことが発覚した。ロシア側の書記官は情報機関の関係者で、いわゆる「ロシアのスパイ」だ。
ソ連崩壊に伴うKGB解体から15年以上。相変わらず、スパイ小説のような情報戦争があったわけだが、彼らはどんな活動をしているのか。各国の諜報活動に詳しい名古屋大学大学院教授の春名幹男氏(ジャーナリズム論)は言う。
「KGB解体後は、対外情報局(SVR)が国外での諜報活動に当たっていて、日本でも盛んに活動しています。在日ロシア大使館の大幹部がKGBだったというのは、この世界では常識です。彼が鈴木宗男参院議員に「公安警察の尾行をやめさせてくれ」と頼んだのも有名です。他にも、ロシアのスパイは通商部員や新聞記者になって情報収集をしている。彼らはイリーガルな存在で、正確な数は把握できない。彼らが欲しいのは、在日米軍の動向と日本政治のパワーバランスの情報です」
元内閣情報調査室室長の大森義夫氏は「彼らが欲しかったのは、官邸がロシアについて、何をどこまで知っていて、今、何に興味を持っているか、だったのではないか」と言う。“日本のCIA”ともいわれる内閣情報調査室とは、国内外の情報収集、分析を行い、毎週それを首相官邸に報告する。その内容は貴重なインテリジェンスになるわけだ。
ロシアスパイの手口はこうだ。
「酒を飲んだりして親しくなってからが実に巧み。直輸入キャビアが丼に山盛り出てくる“キャビア接待”に籠絡(ろうらく)される政府職員もいます」(外務省関係者)
前出の春名幹男氏も、その巧妙さをこう語る。
「以前、ロシア側が米国大使館の日本人職員に論文の執筆依頼をして、原稿料と称してカネを渡そうとしたことがありました。職員が発表した論文に感銘を受けたからと言って巧みに口説くのです」
前出の大森義夫氏はこう言った。
「OBとして、今回の事件は申し訳なく思う。しかし、日本のインテリジェンス機関は、規模も小さく歴史も浅いので、まだまだ未熟なのは否めない。これを機会に猛省すべきです」
プーチン・ロシアは何でもやると思っていたほうがいい。
[日刊ゲンダイ:2008年01月20日 10時17分]
カレリア共和国の政府サイト(2001年10月当時)。ノボスティ記事の転載。
日本代表団の訪問、日本・カレリア間の経済協力の進展を記した内容だが、「外務省主任分析官・佐藤優」氏の名前が大きくクレジットされている。
http://www.gov.karelia.ru/Karelia/817/t/817_1.html
В Японии побывала делегация КарелииКарелия и Япония сделали первый шаг на пути к взаимовыгодному сотрудничеству. Об этом заявил главный аналитик Министерства иностранных дел Японии Масару Сато, комментируя итоги завершившегося в среду первого рабочего визита делегации Карелии в Страну восходящего солнца.
В течение недели представители республиканского правительства, карельской науки и бизнеса вели переговоры с ведущими финансовыми и промышленными компаниями Японии, посетили Токийский университет и познакомились с местными достопримечательностями.
Как считает главный аналитик японского МИДа, следующим шагом на пути развития сотрудничества Карелии и Японии должны стать прямые контакты между карельскими и японскими предприятиями. В этой связи Масару Сато высоко оценил предложение министра внешних связей республики Валерия Шлямина провести в будущем году Дни экономики Японии в Карелии.
こちらは日産の現地法人のサイト。
やはり佐藤氏の名前が明記されている。
http://www.nissan2.ru/rossiyskiy-vizit-v-nagano.html
ВИЗИТ ЯПОНСКИХ ДИПЛОМАТОВ.
С ознакомительным визитом в Карелии находилась делегация министерства иностранных дел Японии в составе главного аналитика МИДа г-на Масару Сато и атташе посольства Японии в Москве г-на Тосиюки Судзуки.
http://www.nissan2.ru/vizit-yaponskikh-diplomatov.html
2-3 марта с ознакомительным визитом в Карелии находилась делегация Министерства иностранных дел Японии в составе начальника аналитического отдела, главного аналитика японского МИДа г-на Масару Сато и атташе посольства Японии в Москве г-на Тосиюки Судзуки.
一件目については佐藤氏の発言を取り上げたものだから、佐藤氏の名前を記したと言えばそれまでだが、大使でもない佐藤氏が前面に立っているのが新鮮な感じがしたので簡単に触れた。特にそれ以上の意味はない。
カレリア共和国については以下の産経記事を参照。執筆者はこちら。
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31599724/minnadetail?myshopid=takinowa1960
【鼓動2002】カレリア共和国 ロシアと北欧のはざまに揺れる
2002.08.09 産経新聞朝刊
フィンランド国境から約三百キロ。欧州で二番目に広いオネガ湖は、短い夏の白夜の中で静かな波をたたえていた。その西岸に延びるロシア・カレリア共和国の首都、ペトロザボーツクは十八世紀初めにピョートル大帝が開き、故アンドロポフ元ソ連共産党書記長が英雄視される北欧風の街だ。くしくも、この二人の指導者はプーチン大統領が尊崇する「心の師」。ソ連崩壊から十年余、カレリアはソ連で第二位の実績を誇っていた林業が人口急減で凋落(ちょうらく)、産業構造は変化の兆しを見せ、街には、モスクワでは見られないドルの闇両替人が幅をきかせていた。(ペトロザボーツク、斎藤勉、写真も)
■故アンドロポフ書記長、今なお英雄
◆7割がロシア人
(略)
■カレリア共和国 国土は日本の約半分。地理的位置から中世以降、帰属をめぐりスウェーデンとロシアの間を転々。1923年ソ連邦内の自治共和国となり、39年ソ連がフィンランドに侵攻した「冬戦争」で領域を拡張、40年カレロ・フィン共和国に。その後、第二次大戦でドイツ・フィンランド連合軍が過半の土地を奪回したが、ドイツの敗北後、56年に再びソ連・カレリア自治共和国となり、ソ連崩壊前年の90年8月、現在の共和国となった。
http://www.makuya.or.jp/hikari/backnumber/S655aks.htm
<軍隊では、「上官の命は、天皇陛下の命と心得よ」、そして天皇陛下のために一身を投げる。そういうところは原始福音の信仰と通じるものがあります。>
http://www.makuya.or.jp/forjapan/teigen/index.htm
<日本には明治天皇のような、天を仰いで政(まつりごと)をなされる英邁な御方がおられました。偉大な人間がその社会を導いているときには、偉大な文明が生まれます。日本においては、明治時代がそうでした。しかし、そうでないときには、みんな知恵を絞って相談しますが、少しも良い社会にはなりません。
人間、偉大であるということが悪いことだろうか。そう思うと、民主主義に対して大きな疑問をもつのです。そういう民主主義の頭で聖書を読んでもわかりません。
「日本が民主主義として立派に完成するためには、キリスト教を受け入れる必要がある」という声があります。
しかし、聖書を読めば読むほど、私はそう思いません。聖書は神本位、神中心の社会ができることを説いているのであって、人民の知恵や常識、考えが通るような社会を考えてはおりません。
それも、人間が作った原理主義でなく、まず神にすべてを聴いて生きる者たちの社会、国家を造ることが、聖書の国家観、社会観であります。 >
http://www.makuya.or.jp/tv/strmg/index2.htm
<- 尊い歴史の伝承に励まされて -
2月11日は建国記念日です。
この日はかつて、紀元節として、もっとも大切な祭日のひとつでした。
しかし、残念なことに最近では、この日が何の祝祭日なのか、知らない人が多くなってきています。
それは、日本の建国以来の歴史が、正しく教えられていないからではないでしょうか。
『日本書紀』によると、
今から2660年前、神武天皇が九州の高天原から、大和の地、現在の奈良県に向かって進まれました。
そのころの日本は、北から、南から、西から、多くの部族が渡来して住み着き、群雄割拠していました。 天皇は建国の理想を掲げて、さまざまな部族に対し、逆らう者とは戦いもありましたが、共鳴する部族とは、力を合わせて、大和民族の統合を成し遂げました。
そして、大和の橿原の地に、第1代の天皇として即位されました。 これが紀元節、今の建国の日の起こりです。>
http://www.makuya.or.jp/forjapan/kirisuto/nitobe.htm
<世の風評はどうあれ、昭和天皇は新渡戸先生を深く信頼なさり、幾度か宮中に呼ばれ、アメリカの情勢をお尋ねでした。新渡戸先生は天皇のご意向を受け、日米戦争を回避するためにアメリカに渡り、日本の立場を訴えます。
(略)
人々から誤解され、中傷されても、「太平洋の橋」としての使命に殉じた新渡戸稲造先生。そこに先駆者としての血の滲む労苦をみます。彼は、「橋は決して一人では架けられない。何世代にも受け継がれてはじめて架けられる」と言って、後代の私たちに夢を託しました。>
公判を取材している社会部記者ですら、ゴロデツキーが誰か知らないぐらいだから、事件の構図が分からなくて当然?
■佐藤元分析官の背任容疑 テルアビブ大教授が証言/東京地裁
2003.10.07 読売新聞朝刊
イスラエルでの国際学会への代表団派遣費用などを外務省関連団体「支援委員会」から不正支出させたとして、背任罪に問われた同省元主任分析官・佐藤優被告(43)の公判が6日、東京地裁であった。学会を主催したテルアビブ大学のガブリエル・ゴロデツキー教授(58)が弁護側証人として出廷し、「佐藤氏は、欧米とアジアの学者の懸け橋として仕事をしてくれた。佐藤氏がロシアへの見識を広げることで、日本の国益にも貢献した」と証言した。
■「四島論者」の懐柔狙い 学会派遣学者人選で佐藤容疑者
2002.05.21 朝日新聞朝刊
イスラエルで開かれた国際学会派遣をめぐる外務省の背任事件で、元主任分析官の佐藤優容疑者(42)が北方四島の一括返還を主張する学者を懐柔する目的で会議に招待した疑いが強いことがわかった。鈴木宗男代議士の「側近」だった佐藤容疑者は、鈴木氏と並んで歯舞・色丹両島の返還を先行させる二島先行論者で、その実現のために会議を利用した形だ。
東京地検特捜部に逮捕された同省元ロシア支援室課長補佐の前島陽容疑者(37)が逮捕前、朝日新聞の取材に証言した。
この国際学会は、佐藤容疑者が旧知のゴロデツキー元テルアビブ大国際関係センター所長から依頼されて計画。日本からは両容疑者を始め学識経験者と外務省職員計13人が参加した。
前島容疑者によると、人選はすべて佐藤容疑者が決めたという。学会のテーマがロシアの外交政策研究であったため、ロシア研究者と中東研究者をバランス良く選ぶという趣旨で人選されたという。
この結果、ロシアの専門家3人が中東の専門家と並んで選ばれた。ロシアの専門家のうち2人は四島一括返還論者で、特に団長の末次一郎・安全保障問題研究会代表(故人)は「ミスター北方領土」の異名をもち、当時講演会などで二島返還論を痛烈に批判していたという。袴田茂樹・青山学院大教授も対ロ領土交渉で「四島一括返還論」を主張する立場だった。
前島容疑者は「四島返還論者の考えまで変える意図はなかった。ただ、せめて二島先行論に対する批判の矛先を弱めてもらおうという意識があった」と話している。
これに対し、学会に参加した大学教授の一人は「私たちの懐柔が目的だったとすれば無駄な投資だった。志はその後もいささかも揺らいでいない」と話している。
この学会をめぐっては、約3千万円が支出されているが、支援委員会の業務とは関係のないものの、佐藤容疑者と仲がいい職員6人が同行しているほか、観光に半分近い日程が割かれている。また、旅行業務を扱った業者から架空経費などの計上で数十万円の利益を得ていたことも判明している。
元ロシア支援室員の一人は「通常の国際学会への支援事業では考えられないようなサービスぶりだ。担当者に何か学者への別の意図があったとしか考えにくい」と話している。
■http://blog.goo.ne.jp/taraoaks624/e/e253ed75e969e011930556e453c9ec02
2006.6.23
<ところで、野田氏が帰りのエレベーターで聞いた記者の間の抜けた会話は確かに私も聞いた。同じエレベーターに乗り合わせたらしい。野田氏の記事末尾に関係部分コピーさせていただきました。>
<―休憩時間中、「世界」の編集者と思われる女性が別の編集者と思われる男性と雑談しており、耳を澄ましてみると、なんでも佐藤氏の獄中記を岩波書店から出す計画があるらしい。しかし、今度は検察とのやり取りではなく、より「内面的」なものになる予定だという。
帰り際、エレベータに何名かの記者が乗り込んできてこんな会話をしていた。
「今の分かった?ぜんぜん分かんねぇよ。」
「東郷の肩書きどうする?ちゃんと押さえてる?」
「だいたいゴロデツキーって何人?」
当日は記者クラブ用の席がいつもより多く用意されており、座れずに帰った一般傍聴者もいたようだ。>
■ミルトスの河合一充社長は、モーリス・フリードマン著、 『評伝 マルティン・ブーバー(下)』、ミルトス 2000 年発行の「訳者あとがき」 で本人自身が述べているように、 「キリストの幕屋」の関係者である。
■http://web.archive.org/web/20050217025509/http://www.znet.or.jp/~tenden/6.html
<河合 一充 (キリストの幕屋)>
■http://myrtos.co.jp/
<ミルトスはイスラエル・ユダヤ文化を日本へ紹介する会社です>
■http://www.fujisan.co.jp/Product/2610/
<現在も将来も人類文明に大影響を与える「イスラエル・ユダヤ・中東・聖書」がわかる日本唯一の雑誌。
人類の歴史を見ると、ユダヤ人の天才が世界文明をリードしているのに驚きます。ユダヤ陰謀論が流行するほどですが、それは嘘です。でも、苦難の歴史をサバイバルして、現在も国際政治や社会で、あるいは芸術・文化・科学・医学の世界で、彼らの存在は大きく影響を与えているのは事実です。そのパワーと知性の源泉を知りたいものです。答えは、旧約聖書を生んだユダヤ教。それからキリスト教、そしてイスラム教も生まれたのです。本誌では、ユダヤの歴史、文化、思想、聖書、また現代の国イスラエルや中東世界に関して、あらゆる面から、取り上げて、興味深く、やさしく紹介します。執筆陣に、池田裕さん、佐藤優さん、曾野綾子さん、村松英子さん他、中東専門家が登場しています。 >
<実は1994年頃、イスラエルの情報機関モサドは公安調査庁に、訪朝可能な協力者の紹介を要請している。しかし、本書22頁のとおり、友好機関の間ですら、一般に協力者の開示は行われない。当時の同庁工作推進室参事官によれば、結果的にモサドの要請を拒否したのだという。もっとも、かかる事実はイスラエルが北朝鮮の動向を従前から注視し、ミサイル、大量破壊兵器が中東に拡散するのを警戒していることを示している。>
(『諜報機関に騙されるな!』、ちくま新書、216頁)
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20020519a1.html
こういう報道も昔日の感がある。
日本外務省の宣伝工作という位置付け?
Abroad, he was also in frequent contact with Israel's Mossad intelligence agency and Russia's SVR intelligence service. Sato is also known to have contact with Russian intelligence officers in Tokyo, the sources said.
(略)
Washington fears that classified U.S. information was passed to the Russian intelligence service through Sato and is interested in learning what information Sato obtained and delivered to Suzuki.
U.S. officials are displeased by Sato's frequent contact with the Russian intelligenceagency, the sources said.
■http://www.osaka.kkr.mlit.go.jp/w27/E88196E5BEB3E5A4AAE5AD90-3_4.htm
<聖徳太子 出生の伝説について
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「厩の前で生まれた」、「母の間人皇女は救世観音が胎内に入り、皇子を身籠もった」などの太子出生伝説に関して、「記紀編纂当時既に中国に伝来していた景教(キリスト教のネストリウス派)の福音書の内容などが日本に伝わり、その中からイエス・キリスト誕生の逸話が貴種出生譚として聖徳太子伝説に借用された」との可能性を唱える研究者(久米邦武が代表例)もいる。さらに空想をたくましくして古代イスラエル民族と直接に関連するという日ユ同祖論を唱える極端な仮説(手島郁郎『太秦の神-八幡信仰とキリスト景教』(1971年)が代表例)も存在する。
しかし一般的には、当時の国際色豊かな中国の思想・文化が流入した影響と見なす説が主流である。ちなみに出生の西暦574年の干支は甲午(きのえうま)でいわゆる午年であるし、また古代中国にも観音や神仙により受胎するというモチーフが成立し得たと考えられている(イエスよりさらに昔の釈迦出生の際の逸話にも似ている)。
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聖徳太子に戻る
出典:Wikipedia>
■http://www.makuya.or.jp/makuya/ikuro.htm
<熊本県出身。
少年期よりキリストに信仰し、内村鑑三先生、賀川豊彦先生の影響を受ける。無教会主義に共鳴し、塚本虎二先生に私淑。
1948年、熊本にてアメリカ占領軍の横暴な政策に抵抗したために追及され、阿蘇山中に逃れる。そこで祈りつ つ、神から伝道者としての召命を受ける。
旧新約聖書を直接、原典から学び、主イエスと弟子たちによる聖書そのままの原始福音運動を提唱。信仰証 『生命の光』を発刊。幕屋的伝道を展開する。日本国の精神的復興の上に福音が根づき、民族のもつ尊い使命が発揮されることを願う。
1950年以降、聖霊の恵みに浴し、キリストの働きによる徴と奇跡が続出する。 >
■http://www.makuya.or.jp/eng/ir_in_dh-e.htm
<日本人の血液型はパレスティナ居住者のそれに近いことが分かっている。おそらく、この「血の関係」が理由で幕屋はイスラエルに対する特別な愛と親近感を感じるのだろう。>
■http://www.makuya.or.jp/makuya/israel.htm
■http://www.makuya.or.jp/makuya/history/index.htm
<1967年、手島先生はイスラエル・アラブ戦の勃発を非常に心配しておられましたが、開戦必至と予想されると、直ちに「イスラエル救援委員会」を組織しました。そして戦争が始まると、早速、イスラエルに行く決心をされ、救援物資をもってイスラエルに出発されました。
(略)
1973年秋、アラブ諸国は石油を政治手段に用いて、イスラエル国をつぶそうとの試みを強めました。世界の国々は次々にアラブの恐喝に屈服し、イスラエルを見捨てていきました。日本もそれまでの中立政策をやめ、親アラブの立場を取りました。
日本政府が一時的な物質の利益と交換に、名誉と自尊心を失おうとしているときに、ユダヤ人の運命を深く心に懸けている日本の新シオニストたちから、小さいが確かな声が上がりました。
手島郁郎先生は、幕屋のメンバーにイスラエルのために立ち上がるよう呼びかけ、東京の中心街にて静かな行進を企画しました。日本各地から3000人が参集し、シオンへの熱い愛を示しました。
(略)
にぎやかな銀座の大通りは、突然 「アム・イスラエル・ハイ(イスラエルの民は健在なり)」 を歌い踊る幕屋の人々でいっぱいになりました。
(略)
このとき、手島郁郎先生は、「イスラエルは聖書の誕生の地、そして私たちの贖い主の故郷である。イスラエルなしには私たちの救いも贖いもありえない。聖書の予言成就のために、エルサレムは2000年ぶりに回復されたが、今、この予言を毀(こぼ)とうとする新勢力が台頭している。危険にさらされているのは、神の贖いのビジョンである。イスラエルを世界の国々の中で孤児にしてはならない。イスラエルが助けを必要としているときに、決して見捨ててはならない」と語られました。
(略)
1975年、幕屋巡礼団一行が、正統ユダヤ教の重鎮ラビ・ツビー・クックと会見しました。
ラビ・クックは、「マイモニデスが『東からやって来る民がある』と予言しているが、幕屋がその民だ。あなたたちがユダヤ教徒でないのが残念だけれど。しかし、あなたたちは西洋キリスト教の臭みを脱却している。あなたたちは、西洋キリスト教の汚れから清められている」と喜ばれました。>
■http://www.makuya.or.jp/makuya/friend/pered.htm
<1997年の初め、手島郁郎先生と交流のあったエラッド・ペレッド将軍夫妻が来日されました。ご夫妻ともイスラエル建国に尽力された方です。文部次官も勤められ、現在コンピューターを使った教育方法の開発に深く携わっておられます。
(略)
私には未来がどう展開するのか言い当てることはできませんが、手島先生を思うとき、ユダヤ人の哲学者アハッド・ハアムの「祭司と預言者」という論文を思い起こします。その中で「預言者は突破口を開き、新しい道をつくる人であり、その開かれた道を守る人が祭司である」という定義があります。この点から言いますと、手島先生は預言者であったと思います。そして、その預言者の影響はすぐに芽を出すとは限りません。時間がかかります。 >
■http://www.makuya.or.jp/makuya/friend/chouraqui.htm
<私は手島先生にお会いしました時、直感したことがあります。それはあなた方、幕屋が歩んでいる道は、日本の精神的未来において中心的な道になるということです。そして、そのように願ったことがすべて日本において、またイスラエルにおいても現実になりつつあるのを見て、私はたいへん嬉しいです。
幕屋運動は、皆さんのみならず、わたしたちにとりましても重要な運動です。皆さんにとっての重要性はご存知のとおりですが、私たちにとりまして、日本との関係は不可欠なものです。それは聖書がエルサレムで、そしてイスラエルの地で啓示されたものだからです。イスラエルはアジアの一部なのです。 >
■http://beyond.cocolog-nifty.com/akutoku/2005/08/post_1b33.html
(図は「悪徳商法?マニアックス ココログ支店」から転載)
■http://blog.so-net.ne.jp/fujioka-nobukatsu/2006-06-03
「藤岡信勝ネット発信局(新しい歴史教科書をつくる会・自由主義史観研究会に関わる折々の発言を掲載します。)」
<宮崎事務局長を辞めさせれば、日本会議、日本政策研究センター、キリストの幕屋、全国の神社などの諸団体が、つくる会の支援から一斉に手を引く。>
■http://nipponkaigi.net/miyagi/meibo.html
<運営委員 光永俊介 キリストの幕屋>
■http://www.nipponkaigi.org/1500-anzen/1550-01ganbare.html
<光永 俊介(七十三歳・宮城)・国子(六十七歳)
自衛隊員の方たちの覚悟と使命への勇気ある態度をうかがい、本当に在り難い方たちだと思いました。小さな利害打算にあけくれる人が多い中に、あなたたちこそ真の日本人の魂をもっている人たちだと思います。困難がありましょうが、日本を代表して行動して下さるようお祈りいたします。>
■http://www1.ocn.ne.jp/~knippon/gyouji/heisei17.html
<2月11日(金) 建国記念の日奉祝式典
日 時 2月11日(金)午前10時~11時半
会 場 鶴屋 東館 10階 パレアホール
内 容 式典および奉納演舞・幕屋子供の会による日本の歌合唱
主 催 奉祝式典委員会>
■http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news/news_060612_1.html
<新評議員(○印は新任)
○ 光永 俊介 宮城県支部副支部長>
■http://nf.ch-sakura.jp/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=2820&forum=1&post_id=105292
<「キリスト教の幕屋」の女性が側で、我々に断ってビラを配布した。ビラ配布しながらその女性と交流をした。彼女曰く、会合の時は日の丸を大きくはってあるそうで、日本の伝統文化を重んじるなど、キリストの信仰を除けばほとんど我々と同じで、彼女も同じですねと共感をしめしてくれた。>
■http://www.nishiokanji.jp/blog/?m=20050831
<8月15日の靖国の境内で日本会議事務局総長の椛島(かばしま)有三氏に私が今度の選挙で守りたい六人の名を挙げた。椛島氏の意中の名とぴったり一致した。私は応援に行きたいと言った。協力しましょう、と氏は言った。
日本会議やつくる会やモラロジーやキリスト教幕屋や自民党県連、市議会議員、その他関連団体の方々が行く先々で私を迎えて、案内してくれた。椛島氏や同会議の松村氏が大分で待っていて下さった。>
■http://web.sfc.keio.ac.jp/~oguma/report/thesis/2001/ueno.htm
<インタビューをする中でも、こうした意識は随所に見られた。T氏(44歳会社員)は次のように述べた。「(つくる会が最近「キリストの幕屋」という宗教団体の影響を非常に受けてきていることに対して)こういう運動っていうのは一般市民には無理ですよ。基本的にボランティアなんですから。逆に言うと、幕屋の人たちは信仰と結びついているから、すごく熱心。つくる会への入会だって家族ぐるみでやる。つくる会の教科書とか国民の歴史なんかを自腹で何十冊も買って、知人に配っている。今、つくる会の会員って8000人くらいに減ってきているんですよね。普通の人だったら年会費6000円払って、時折会誌「史」が届くくらいじゃ納得いかないですよ。わりにあわない。」>
<史の会では、よく「北朝鮮拉致問題」に関する署名活動が行われる。「この問題を早く解決するためにはより多くの方の署名が必要です。お願いします。」の声とともに、署名用紙がまわされる。これは、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(略称「救う会全国協議会」)の活動の一環である。史の会参加者は、それほど躊躇することなく署名をする。実際に、署名をする人たちはどのようなことを考えているのかを聞いてみた。すると幹部のT氏(44)意外なコメントを述べた。
「あれはやりすぎだと思う。ここ(史の会)に来れば、署名が必ずもらえると思ってやっているんだろうけれど、、。断りにくいですよね、あの雰囲気だと。むしろ私は、署名用紙を机の上に置いておいて、趣旨に賛同する人だけ自由に署名してください、っていう形のほうが自然だと思う。」
また、つくる会自体の変容(方針・支持者層)を憂慮する声もあった。発足当初に比べ、宗教色が強まってきたというのである。前述した「キリストの幕屋」信者の割合が増えているのが目に見えてわかるというのだ。なぜわかるのか、と問うたところT氏(44歳男性)とH氏(34歳女性)が頭の上で指をくるくる回した。
「幕屋の女性の信者さんは皆ほとんど同じ髪型をしているからわかります。長くのばした髪を三つ編みにして上にあげているんです。だからすぐ分かる。」
「戦争論2のシンポジウム(2002年2月13日)でも、幕屋の人多かったですね。平成10年のときのシンポジウムとは、参加者が明らかに違うって感じです。最初はもっといろんな人がいて明るーい感じだったんだけどな。」(H氏)
「宗教が悪いといっているんじゃありません。ただ宗教色が強まると、ますますつくる会が一般の人たちから敬遠されてしまうんじゃないかと思って。史の会は意図的に幕屋の人たちは誘っていないんです。神奈川支部でいただく名簿でも家族で入っているようなところは大抵そう(幕屋関係の人)ですから。」(T氏)>
一般に、認知操作を成功させるためには、対象の思想・文化を徹底的に研究し、あくまで対象の論理を利用しながら、影響力を行使しなければならない。
いつもゴリゴリの教条を前面に押し出すに違いないなどと考えるのも、単なる勘違いである。
【宗教・こころ】露コマロフスキー大阪総領事の出版記念会
1997.02.28 産経新聞夕刊
ロシアのコマロフスキー大阪総領事の出版記念会が二十二日、大阪市内の新阪急ホテルで開かれた=写真。本は『日本文明揺籃の地-ロシア人の見た「奈良」』(善本社)。コマロフスキー氏は一九三三年現ベラルーシ共和国生まれ。モスクワ国立国際関係大卒。五九年ソ連(現ロシア)外務省入り。在日ソ連大使館書記官など通算滞日二十数年になる日本通。日本の歴史・文化・宗教史の造けいが深く、博士号をもつ。
出版記念会には、代表世話人の大川靖則奈良市長、宇野収前関経連会長、日露民間交渉の重鎮である末次一郎安全保障問題研究会代表、宗教者が集う日ロ文化協会会長の山本孝圓天台真盛宗管長らが参加。末次氏は「日本文化の原点である奈良について歴史的、宗教的、文化的な視点からとらえた労作」と出版を祝い、パノフ駐日ロシア大使も「本は日本文化に対する畏敬と愛情に貫かれ、日ロの信頼醸成に貢献している」と祝辞を寄せた。
コマロフスキー氏はこう挨拶した。
「日露両国民はもっと親密にならなければならない。進展させるには信頼が必要であり相手の文化を知ることが大切だ。この本を最初ロシアで出版したのは日本の文化を通じて日本に愛情をもってもらいたかったのと、奈良を通して歴史に対する尊敬と知識がどれほど大事かをロシア国民に知ってもらいたかったからです。過去なくして現在も未来もない。自国の歴史を尊敬しない人は国民と名づけるに値しない。そのことをロシア国民にぜひ伝えたかった。しかし、他人の目を通して自国のことを振り返るのはいいことです。今回の出版に際しご協力をいただいた皆様に心から感謝します」
コマロフスキー氏はスベトラーナ夫人の労をねぎらい、会場には神道、仏教、天理教など宗教者が多数激励に駆けつけた。
【宗教・こころ】神道・生活すべて貫く コマロフスキー在阪ロシア総領事
1995.04.21 産経新聞夕刊
オウム真理教の騒ぎをよそに腰を落ち着け、日本の宗教研究を続けるロシア外交官がいる。在大阪ロシア総領事館のゲオルギー・E・コマロフスキー総領事兼臨時公使(六二)。同氏は地下鉄サリン事件は「大変な殺人事件だ」と顔を曇らせつつ、「日本の宗教で一番重要な点は祖先崇拝と自然崇拝で、これが神道の本質だ。日本の宗教・生活のすべてを貫いている」と宗教学者顔負けの神道論を展開し、日露両国の文化交流の必要性を指摘してやまない。
(編集委員 佐伯浩明)
大阪・豊中市の総領事館。コマロフスキー氏は地下鉄サリン事件について「事件では関係ない市民が亡くなって残念です。東京の平和な社会が乱され同情申し上げたい。大変な殺人事件であります」とお悔やみを述べた。
コマロフスキー氏は一九三三年ミンスク市生まれ、モスクワ国立国際関係大学・大学院で日本歴史・文化・宗教を専攻した歴史学博士だ。五九年ソ連外務省入り。在日ソ連大使館参事官、ソ連(後ロシア)外務省第二アジア・太平洋局上級参事官、九三年大阪ロシア総領事に就任。
同氏が日本の宗教に引かれたのは一九六二年(昭和三十七年)秋、愛知県の荒子観音寺で「円空上人の仏像に魅せられて」からだ。氏は円空仏について「仏教をわからない人間にも実によくわかった。円空は日本各地の百姓の中を歩いて、彼らの素朴な喜びや悲しみをそのまま簡潔に木に彫りこんでいった」(昭和五十二年四月二五日の朝日新聞朝刊)と解説している。
ついに『円空聖人仏像五千体』を著し、他に『奈良』『神々の道-日本の歴史における神道』などの著書がある。
コマロフスキー氏は日本の神社仏閣を探索・研究し次のような結論に達した。
「日本人は宗教に無関心といわれるが、賛成しない。日本人の宗教心は欧露や中近東の宗教の性質とは違う。日本人の宗教心は、神崎宣武の著書『神さま、仏さま、ご先祖さま』の題名に示されている。神様と仏教がうまく結び付いた。重要なのは先祖崇拝と自然崇拝で、これが神道の本質であり、日本の宗教・生活のすべてを貫いている」
赤ちゃんの生後三十二日の「初宮参り」、「七五三の祝い」、大学受験での「天神さま詣で」、結婚は「神前結婚」という具合だと指摘する。
同氏は「宗教的儀式は身近で、重要なことは神道を通じて、自分の祖国、土地が結びつき、その気待ちはとても強い。外国人にはわからないことだ。例えば仏教は日本で神道化したが、インドの仏教に祖先崇拝はない」と語る。
同氏の考察は日露文化比較論にまで及ぶ。
「日本は外来仏教と神道の対立は長くは続かず、すぐ平和的共存に入った。一方、ロシアは十世紀末まで太陽神、雷神など自然の神々がいたが、東方正教会が入ると、キエフの市民をドネポル川で洗礼させ、ロシアの神々の肖像を集めて焼き捨てさせ、昔と一切、縁を切らせた。その時から日露の歴史は違ったモデルになった」という。
また「日本人は和魂洋才。第二次大戦後は和魂米才。自分の心を持ちながら、渡来文化を付け加え自分のものにし文化を非常に豊かにした。一方、ロシアは古いものを破壊し全く新しいものを作った。ボルシェビキ革命もその一環だ。ロシア人は極端に偏るが、日本人は中道、中庸。非常に寛容で寛大だ」と語る。
江戸城明け渡しをめぐる幕臣の勝海舟と、官軍総大将の西郷隆盛の話し合いは、無用の国内戦争を避け、江戸市民を戦火から守った象徴的逸話だが、そこに日本人の寛容の精神を見て取る同氏は「よく研究したい例だ。日露両国の文化・歴史の紹介は不十分だ。友好親善のために必要なことはお互いの文化・歴史をよく知ることだ。日本のロシア文化理解も、ロシアの対日理解もまだ浅い」という。
コワレンコが青嵐会にアプローチしたのは、彼らが“反共の闘志”だったからである。
“反共の闘志”だからそんなことはあり得ないのではなくて、“反共の闘志”だからこそ工作を働き掛けたのである。
それが工作というものだからである。でなければ、一国の外交政策など左右できないからである。
そして、“反共の闘志”が旧ソ連に協力などするはずがない、などと思い込むのも同じく間違っている。
ともかく佐藤氏は、若干の(?)矛盾の指摘などには泰然としておればよいのである。
いちいち内容証明を送り付けたり、弁護士と一緒に乗り込む必要はない。なんせ佐藤氏は寵児なのだから。
信者は言うに及ばず、編集者も記者も読者も、誰も佐藤氏の奇妙さに首を傾げたりはしない。
現に見よ!
誰の目にも明らかな盗作を指摘されてすら、何のお咎めも受けていない例があるではないか。
http://eiji.txt-nifty.com/higaki/
それが売れるということである。
それが「影響」というものの威力である。
下のコードネーム「KANT」に強引に引っ掛けながら、しかもずいぶん前の話をするけれども、筆者もたまたま当時このサンデー時評のコラム(すでに削除)を見て少なからず驚いた記憶がある。
http://blog.goo.ne.jp/tarirariraa/e/7e16d89736fc6fdb6a43208e0d4bdf89
岩見氏は京大法学部を卒業し、毎日新聞編集局次長を歴任した方だから、言うまでもなく申し分のない教育を受けている。
その岩見氏にして御年七十になるまで「悟性」という言葉を聴いたことがないというのはたしかに衝撃的である。
そんなもの、申し訳程度にでも、二、三の哲学書を紐解けば、必ず出くわす言葉ではないか。内容の理解はともかく、言葉自体を知らないということは考え難い。
しかも、知らないのがいかに信じ難いことかという羞恥の感覚もまったくない(だからこそ堂々とコラムに記しているのだけれども)。
筆者はここで、全国紙の編集局次長まで務めながら「悟性」を知らない岩見氏を嗤う意図は毛頭ない。その実、筆者もたいして分かっていないからである。
それよりも実感させられるのは、すでに岩見氏の世代で教養主義など粗方崩壊していたという事実である。
岩見氏は1935年生まれ。
http://mainichi.jp/select/seiji/iwami/news/20071120org00m010010000c.html
つまり、ものごころついたころには敗戦を迎え、おそらく哲学書なんぞに目を通す経済的・精神的余裕などまったくなかったのである。そういう時代だったのである。
何より必要性がなかったのである。それで立身出世できるのだから、教養なんぞに何の実益もないのである。少なくとも、毎日新聞の論説委員ぐらいは立派に務まるのである。
旧制高校が廃止されるのは1950年だから、岩見氏は新しい学制の下で教育を受けている。
それが一つの境目である。
一方、岩見氏が上のコラムで触れる渡辺恒雄氏はどうか?
http://www.ohmynews.co.jp/news/20071109/17144
<日経新聞の2006年12月に1カ月間連載された「私の履歴書」によると、渡辺恒雄さんは、大正15年(1926年)5月30日生まれ。日本の敗戦直前の4月に、東京大学文学部哲学科に入学し、その後召集で7月に陸軍に入隊、敗戦後10月に復学しました。カントとニーチェを愛した哲学的な共産主義者で、東大細胞でした。しかし、党に論争を提起した結果、昭和22年(1947年)に、除名されました。>
おそらく体裁よく編集されているとは思うけれども、概ねそのとおりだったのではないかと思う。
意地悪く茶化すと、これが社主と編集局次長の違いではないかとも思うけれども、ともかく岩見氏にしてかくの如き有様なのだから、それ以下の世代のメディア関係者などすべて推して知るべしである。
だからこそ、ペダンティックな佐藤氏に誰もまともに挑戦できないのである。誰もが己が無教養振りを痛感させられ、圧倒されてしまう。かくて信者が量産される。
ところで、岩見氏が冒頭のコラムを書く切っ掛けとなったのは塩野七生氏
http://www.expo2005.or.jp/jp/E0/E1/head/0525_002.html
である。塩野氏が「悟性」を使っているのを見て、「さすがは塩野氏」とこれに賛嘆している(塩野氏は岩見氏よりも年下のはずだけれども)。
塩野氏
http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=407761&log=20070121
と言えば、大森義夫氏も同氏をしたり顔で引用している。
大森氏は1939年生まれ。
http://www.power-lecture.com/koushi_a/2006/oomori-yoshio06-09-04.html
大森氏も岩見氏とほぼ同じ世代である。つまり、佐藤氏には正面から太刀打ちできない世代である。
しかし、そう考えるとこの佐藤氏の特異さが際立つ。佐藤氏は1960年生まれで、ちょうど筆者より10歳上である。
当然、大学生になる頃には学生運動など退潮している。バブル経済前夜という時代である。
筆者は、岩波の本を読んでいるだけでアカだと思ったりする公安当局者とは一線を画しているので、その時代に佐藤氏がマルクスを耽読していたからと言って驚かないけれども、それでも明らかに多数者ではなく少数者である。しかも、多分かなり歪な少数者である。
(付記)
50刷も版を重ねている『純粋理性批判』であっても結構、何箇所も単純な誤植が見つかる。
(例)中巻184頁3行目
これらの論証は所詮我々の求めることろのもの→これらの論証は所詮我々の求めるところのもの
天下の岩波書店が読者からの指摘を無視し続けるはずはないから、初版以来誰も指摘していないのである。おそらく大半は読んでいないのである。
大学の生協などでなくても、大きな書店にはこれと併せて何故か『論理哲学論考』が平積みされている。
おそらくそれも本当には読まれてはいない。
少なくともまず間違いなく理解されてはいない。というのも著者自身、「おそらく本書は、ここに表されている思想―ないしそれに類似した思想―をすでに自ら考えたことのある人だけに理解されるだろう」などとのっけから断っているからである。
そんな読者が我が国に居るとすれば、佐藤氏など足元にも及ばない文字通り一級の知識人である。
実際に購入した中でも、ごく一部のかなり生真面目な人だけが野矢氏の解説書を手に取り、半分分かったような分からぬような狐につままれたような気持ちになるぐらいだと思う。
もっと言えば、おそらくこの種の本は詩なんかと同じで原文で読まなければならず、とはいえ、それには大変な修業が必要なので普通の人には無理なのである。
言い換えると、本当に読む必要があるのはそういう本だけで、しょーもない、インチキな、それでいて体裁だけはもっともらしいベストセラーの類はゴミ箱にさっさと捨て去るべきである(もっとも、筆者の本も即ゴミ箱行きだけれども)。
ともかく、誰もが目にはしても、本当には読まれていない本は多い。
たとえば『獄中記』のように。
『心理諜報戦』(野田敬生著、ちくま新書、2月5日刊)から一部編集して抜粋。
<レフチェンコは、KGBがアクティブ・メジャーズに利用したその他数名のジャーナリストを挙げている(注1の558頁)。
(略)
その中でも最も重要なのが、サンケイ新聞の編集局次長(当時)の「KANT」だ。「KANT」の運営者の一人だったレフチェンコによると、「KANT」はその親ソ的態度を巧妙に隠し、反ソ・反中の国家主義者を装って、在日KGB機関が運営する主要な影響要員となった。
(略)
・・・・・保守系紙で発表されたほうが、より大きな影響力があるとKGB本部が計算したことは明らかである(同303頁)。
注1 Christopher Andrew and Vasili Mitrokhin, "The World Was Going Our Way: The KGB and the Battle for the Third World (Newly Revealed Secrets from the Mitrokhin Archive)", New York, Basic Books, 2005>
(付記)
1.最近では親ソ(露)的態度をかなり露骨に示す例も見受けられる。
2.中西輝政先生が月刊誌上で上記文献を取り上げながら「KANT」に言及しないのは、勿論、産経新聞社に対する配慮である。しかし、そのために問題の核心を隠蔽する結果を招いている。
3.それはおそらく中西先生の政治的判断であり、処世術である。インテリジェンスを研究する中西先生も、当然問題には気付いている。その門下が批判記事を掲載したのは、何某か中西先生の指導を受けたものと推測される。
4.一般に影響要員はリベラル・左派のみならず、右派の論壇の傾向と対策を勉強し、それに合わせて言説を展開する。
http://watashinim.exblog.jp/7004387/
<「読書する大衆」と佐藤自身がはっきり書いているではないか。ある人物の言明において、これほど誤りが明白な事例も珍しいだろう。
私は、かなり前にこの誤りに気づいたとき、佐藤の間抜けさに笑うだけで、そのままうち捨てていたが、一連の佐藤の言動や振る舞い、それを問題にしない護憲派ジャーナリズムの姿勢を見るにつけ、この件は<佐藤優現象>を考えるにあたって、本質的な問題を示唆しているかもしれない、と思うようになった。
『獄中記』の「読書する大衆」をめぐる記述と、「質問19」に整合性がないことは、誰の目にも明らかである。『獄中記』はベストセラーなのだから、仮に、「公開質問状」の『金曜日』ウェブページ掲載時には、佐藤や『金曜日』編集部が『獄中記』の記述を忘れていたとしても、その後、『獄中記』の読者から、何らかの形で佐藤もしくは『金曜日』編集部に『獄中記』での記述が指摘されることはなかったのだろうか。佐藤の取り巻きや佐藤ファンは佐藤に忠告しなかったのだろうか。『金曜日』読者は、編集部に質問しなかったのだろうか。指摘がなかった、と考える方が不自然だと思うのだが。また、佐藤や『金曜日』編集部は、「公開質問状」掲載後に、『獄中記』の記述に気付かなかったのだろうか。
「公開質問状」掲載後(もしくは、掲載時点で実は気付いていた可能性すらあるが)、この件に関する認識があったにもかかわらず、体面上などの理由から放置しているとしたら、佐藤および『金曜日』編集部にとって、正確さや公正さなどというものはどうでもいい、ということを示している。一連の佐藤の振る舞いや、佐藤を使い続ける『金曜日』編集部の姿勢から推測するに、これくらいのことは平気でやるだろう。
また、「質問19」における、佐藤の「読書する大衆」発言に関するヒステリックな否認の身振りを見れば、「読書する大衆」へのマーケティングという佐藤の戦略は、佐藤にとっての企業秘密だったのかもしれない。確かに、佐藤が「活字メディア(月刊誌)の読者」を「大衆」だと認識していること(多分、現在の佐藤の読者についても、佐藤自身はそう思っているだろう。佐藤がこれほどまでに、「読書する大衆」という認識を持っていることを否定するのは、佐藤が自分の読者を実は愚民視していることを隠したいからのように思われる)、リベラル・左派の「論壇」の傾向と対策を勉強し、それに合わせて言説を展開しているらしいこと等が伺われる、好資料ではある。それにしても、記憶違いはさておき、「私は「読書する大衆」という認識をもっていません」などと、よく言えたものである。これは記憶違いというより、嘘ではないか。 >
http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/23b6879452e7b725230e022ca35a9756
ちょっと、面白かったので・・・・・。
<権力なるものは存在せず、ただ権力への奔走だけが存在するという事実からして、この奔走には終点がなく限界もなく節度もないがゆえに、奔走が要請する努力にも限界や節度がない。・・・・・権力への奔走を維持する手法とは、それがいかなるものであるにせよ、つねに同じ類の眩暈によって人びとを服従せしめ、奔走そのものを究極目的として人々に押しつける。>
インテリジェンスに対する渇望と嫉妬は、ちょうど新聞記者が抜いた抜かれたの世界で日々焦燥感に駆り立てられているのに似ている。
その世界に居ない者から見れば、なぜ彼らがそんなに一所懸命なのか分からない。そして、実のところ、彼らが自分で思い込んでいるほどには重大な事業ではない。つまり、大局的に見れば、社会にも歴史にもほとんど影響はない。
ブランド品も、ブランドに関心のない者から見れば何の価値もない。品物自体に価値はない。しかし、物が作り出す位階には抗いがたい魔力がある。
インテリジェンスも一種のブランド品である。
<ふつうの人間関係では、善悪や信不信は、混濁した形で少量ずつまざり合っている。しかし、一定数の人間が、この世のものならぬ純粋な人間関係を成就すると、悪も亦、その一人一人から抽出され蒐められて、純粋な結晶体になって残るのかもしれない。そしてその純白な玉の一群には、必ず漆黒の玉の一個がまじるのかもしれない。>
公調も、そして当然公安警察も、在日中・ロ大使館員等への協力者工作は行っている。そして、幾ばくかの協力者を運営している(ことになっている)。
問題はその“協力者”が本当に協力しているのかどうか、ということである。
協力した振りをして偽情報を流しながら、おまけに小遣いまで貰えれば、こんなに痛快な(当局にしてみれば不愉快な)話はないからである。
もっとも、よほどのデタラメを流さない限り、なかなか運営を打ち切るわけにもいかない。それは組織にとっても一つの実績だからである。
担当者は協力者を獲得した時点で大手柄である。その時点で仕事の大半を成し遂げた感がある。無論、その協力者が重要情報を提供すればさらに得点が上がるが、まあまあ申し訳程度でも十分面目は維持できる。というのも、協力者を獲得できない者に比べれば、結果を出しているわけで、とにかく情報を報告できる立場になるからである。使える調査活動費の額も増える。左団扇である。
微かに眉根を顰め、さも深刻そうに、「(小指を立てながら)コレからちょっと連絡があったんだけどな・・・」などと聞えよがしに傍らに耳打ちしつつ、常に大きな顔ができる。権勢の誇示である。こちらのほうがカネよりも魅力がある。
かくして担当者と協力者には一種の共犯関係とでも言うべきものが生まれる。関係が維持されている限り、その二人は受益者となる。実に妙な関係である。「コレ」というのは言い得て妙である。
内調職員氏も、少なくとも当初は功を立てるために、先方に声を掛けたと思うのだけれども。
しかし、おそらく一方、たとえばホリエモンのような人物から見れば、この内調職員の活動はとても経済合理的とは思えず、つまらん連中だなと呆れ返っているに違いない。
世の大半の人々も、その貧相さに薄ら寒い思いをしている。
この内調職員の生活実態は全然知らないし、あるいは莫大な借財を抱えていたりするのかもしれないが、半ばは金銭的動機ではないと想像したりもする。
52歳のプロパー職員で内閣事務官。内閣事務官というのは要するに末端職員である。最近では公調あたりからも、内閣調査官、内閣参事官待遇で、自分と変わらぬ年齢の中間管理職が大量に出向いてくる。
そういう人たちに使われる立場である。はっきり言って先も見えている。世間が抱くスパイ活劇の幻想と現実の甚だしい乖離に気付いてからすでに何十年も時が経過し、退屈し切っている。しかし、どっぷり身を沈めてもはや抜け出せなくなっていることも日々痛感させられる。
一方で、自分は“専門家”であるという強い自負も持っている。奴らよりもプロだとも思っている。でなければ、自分の存在理由がなくなるからである。部外者に対する対抗意識もある。いつもそれに駆り立てられている。
ロシア機関と密かに交渉を持っているという事実は、自分が非日常の世界に身を置いているという仮構を実体化してくれる、決して人には言えない、しかし確かな材料である。
その材料を常に心の中で反芻している。
そんな御大層な連中とは関係を持てぬ同僚に対する優越感と、そういう形でしかインテリジェンスに関われない屈辱感が同居している。
いや、屈辱感のほうは、自分こそが本当の真実を知るインテリジェンスの第一人者だと思い込んで、いつも念頭から追い払っている。
実は内心、昼行灯の中村主水を気取っていたりもする。秘め事を察知もできない尊大な上司・同僚をいつも小バカにしている。外面の従順さと内心の反逆のために、言い知れぬ厭らしさが知らぬ間に表情にこびりついている。
職員が処遇に強い不満を持っていたのだとすれば、むしろこの勿体ぶったインテリジェンスなるものに対する対価が少なければ少ないほど、国家機密が二束三文であればあるほど、自分を拘束する現実の滑稽さが浮き彫りになり、その都度倒錯的な裏切りの快感を齎していたのかも知れぬ。
まあ、つまらん想像に過ぎないけれども。
10年で400万円。
実際、金銭の価値は人それぞれなので一概に云々できない。
ちょっと前、TBS「時事放談」でナベツネが、例の守屋事件について、公務員の倫理規定と絡めて、「二人で一万円の会食なんて、そんな食事を外でするぐらいなら、ウチでメシ食ったほうがずっといいよ」などと語っていた。
一体、普段どんな食事をしているのかと思うけれども、優に5日間、あるいは1週間以上、5000円で暮らしている人もいるわけで、同じ5000円でもナベツネと庶民では価値が違う。
なんでも、奥さんの身体が悪いので、カレーの缶詰を温めている、とのことでもあったが、それは無論100円ショップでも買えるボンカレーなどではなく、どこぞかのホテルの一缶5000円はするカレーなのだと思う。
そう考えると、スパイ・内調職員から見れば3万円も大金だったのかも知れず、その辺は公判で事実関係が明かされるのを待たねばならない。
10年で400万円。
これを高いと見るか、少ないと見るか、人それぞれかもしれない。
それにもっと貰っているかもしれない。
しかし、とりあえず400万円ということで考えると、1年で40万円。月3万円ちょっと。
たしかにサラリーマンのお小遣いとしては多くて、小さな悪さは出来るけれども、それで国家機密を漏洩するのか、と疑問に思う人も少なからずいるかもしれない。
正直なところ、公調が仮に同じような形でロシア機関員を獲得したら、どんなに少なく見積もって月30万円は出していると思う。
3万はシケてるなあ、という感じがする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20080117-00000097-jij-pol
筆者のブログはこういう所では絶対に取り上げられない決まりごとでもあるんだろうと思っていたので、ちょっとビックリした。しかし、どうせならもう少しちゃんとした記事にリンクを張ればいいのに。
これを取り上げた人はこの文章の意味が分かっていないのかもしれない。でないと、恐くて取り上げられない。
あんまり思い付きで陰謀論を垂れ流しても仕方がないけれども、どっちみちすぐに消してしまうので、あくまでネットのネタとして、参考程度に記しておく。
というのは、公安部は本当に10年間もこの事実を知らなかったのかなあ。どんな証拠を押さえているのかも分からないけれども、現場を押さえたのはつい最近かもしれないけれども、ある程度はずっと前から把握してたんじゃないかなあ。
つまり、いわゆる泳がせていたんじゃないかな。ロシア機関のやり口を研究するために。
なぜ、今なのかなあ?
公安警察としては、情報機関の新設とか再編とは面白からぬ話だからなあ。既得権益を脅かされるからなあ。その点は公調と利害が一致しているからなあ。
公安警察としては、弱小の公調を生かさず殺さずで存続させておくのが、自分達への風避けにもなるからなあ。
内調が防諜で主導権を握ったりしたら、鬱陶しくてたまらんからなあ。それ見たことかということじゃないの。
電信官自殺事件しかり、公安警察のリークにはいつもなんかスッキリしない思惑が見え隠れするからなあ。
あの時も身内のはずのOBが報告書をまとめて、外務省に対外情報機関の新設をとか謳ってたからなあ。
しかし、あの事件で外務省の権威はさらに失墜したからなあ。
まあ、背景事情はともかく事件の全容が明るみになればいいのだけれど。
井上氏の例をカバーの例として挙げたけれども、それは不正確もしれない。
つまり、北朝鮮に対してカバーを行う必要はないからである。というのも、北朝鮮は井上氏が安倍氏の代理人であるからこそ応対しているのであって、どこの馬の骨とも分からぬオッサンが合弁の実務協議に訪れても相手にしないからである。つまり、本当のところ、北朝鮮に嘘を言う必要がない。
では、なぜフジツウ産業なのか。
それは一つには公的書類に身分が記録されるのを避けたのだろう。住所は妙な表記になっているが、実在の住所。
それは多分、パスポートとの関係でそうせざるを得なかったのだろう。本名が記されているし、おそらく生年月日やパスポート・ナンバーも正確なのだろう。
当然、公用旅券ではなかったのだろう(ちなみに、CIA研修で渡米した際には公用旅券を渡された。それを今でも手元に持っている)。
一体、誰に対しての偽装なのか?
これはやはり外務省に対する偽装だとしか思えないのだが・・・。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080117-00000097-jij-pol
起訴もまだされていないのに早々と懲戒の決まる人もおれば、控訴審でも有罪判決が出ているのに懲戒もされずに給料を貰い続けている人がいる。これ如何に?
ちなみに、前掲のオーマイニュース記事は北朝鮮の宣伝工作かもしれないけれども、安倍氏が井上氏を訪朝させて、何らかの打開策を模索していたこと自体は疑い得ないね。産経新聞ですら、オーマイニュースに先立って当時、以下のように報道していたぐらいだからね。
こういうのって北東アジア課はどこまで把握しているんだろうか?
一度、原田氏の本も読んでみなければ。
http://blog.goo.ne.jp/shiome/e/423345d7e1e6bc87762794373ce407db
<日朝拉致協議・検証 「焦っているのは北」
2004.02.15 産経新聞朝刊
(略)
「北朝鮮が私に対し、『平壌まで拉致被害者の家族を迎えに来い』と言うならば応じてもいい」十二月中旬、安倍晋三自民党幹事長はこう漏らして周囲を驚かせた。これには理由があった。この時期、北朝鮮の方から接触を図りたいとする秋波が届いていたのだ。
安倍氏といえば、対北朝鮮の最強硬派。幹事長として北朝鮮への経済制裁を可能とする外為法などの改正を進めていた。それだけに安倍氏としては、この言葉に北朝鮮の真意をさぐるための観測気球の意味を込めた。
また慎重を期して自らは動かず、拉致議連事務局長の平沢勝栄衆院議員が十二月中旬、北京で北朝鮮側と接触。北朝鮮は変わらず日本政府を非難しながらも、話し合いには前向きの姿勢を示した。
一月中旬、安倍氏は次の手を打った。強い信頼を寄せる官房副長官当時の秘書官を極秘に訪朝させた。この事実関係について安倍氏は一切、口をつぐんでいるが、拉致家族帰国にあたっての北朝鮮の条件を探ったといわれている。(略)>
思うに、たとえば「世界政経調査会」などと名乗ると、聞く人が聞けばすぐに内調と分かってしまうので、海外渡航の際にはさらにカバーの民間会社に籍を移すのだろう。
公調でもその種のことはやっているけれども(たとえば実在の会社の協力を得て、電話が掛かってきたら応対してもらうようにするetc)、公務員がそういう活動するのには何かと法的な問題があり、トラブルが起こった時に迷惑がかかるので、たしかに団体職員のほうが活動の自由度が大きい。
そう言えば、安倍晋三・前首相(当時は自民党幹事長)の代理人である井上義行氏が2004年1月16日付で作成した北朝鮮ビザ申請書に記載されている勤務先も、「フジツウ(富士通)産業」となっている(赤枠は筆者)。その訪朝目的は 「合弁実務協議」と記録されている。
http://image.ohmynews.com/down/images/1/han_211495_1[282696].jpg
井上氏は言わずと知れた、安倍前首相が官房副長官時代から懐刀として重用した秘書官。しかし、当時は内閣府に所属していたはず。
ちなみに、東京都逗子市というのは無論間違いだが、その後の住所は正しい。
こんなふうに考えると、たしかに問題の内調職員はロシアに取り込まれた例だけれども、一般に思われている以上に「対外情報活動」が積極的に行われていると見るべきかもしれない。
当然、少なくともロシアはその辺の実態をほぼ完全に把握しているだろうけれども。この内調職員を通じて。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080117-00000101-yom-soci
<情報提供の見返り、内調職員に露側が「報酬」数百万か
1月17日10時27分配信 読売新聞
内閣情報調査室(内調)の男性職員(52)が、政府の内部情報を在日ロシア大使館の2等書記官(38)に提供していたとされる事件で、この職員は約10年前から、書記官を含むロシア政府の情報機関員数人に情報提供を続け、見返りに受けた謝礼や飲食代の総額が、数百万円に上るとみられることがわかった。
内部情報は、内閣が重要政策の立案時に参考にする内調作成のリポートなどから抜粋されており、警視庁公安部では、ロシア側に渡った情報の内容を詳しく調べている。
公安部によると、問題の職員は現在、内調の総務部門に在籍し、国内の政治情勢の調査・分析を担当。10年ほど前は、内閣府の関連団体で海外情勢の調査・分析をしていた。 >
やっぱり、内調→外郭団体、外郭団体→内調という行き来があるみたいね。
そうか10年間見つからなかったのか。
あんまり誰も考えてみもしないことだけれども、オレは直観的に、公調あたりは今でも相当、浸透されていると思うね。ザルだからね。あるいは警察、自衛隊も。なんせCIAやSISですら浸透されていたんだからね。自分達だけは違うという自信がどこから来るのか分からない。
この件↓でも、公調はウチにはスパイはいません、って言ってるけれども、じゃあ、なんで課長は自殺したの?
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/091/0380/09103080380020c.html
<ところが、これは実に不可思議ないろいろな問題があるわけです。このレポ船に情報を流して、そのかわりにソ連側の情報を求めていたと言われている旭川地方公安調査局の船山第二課長は、一月三十一日に釧路地検で事情聴取を受けた後、一日置いて二月二日に自殺をしている。それだけではなくて、釧路地方公安調査局の蠇崎第二課長、それから函館地方公安調査局の菅原第一課長、この二人も相前後して釧路地検での事情聴取を受けているわけです。この三人とも釧路の公安調査局の課長を相前後して勤めていた人であります。この三人とも釧路に着いてから清水と接触をしています。ところが、函館や旭川へ転任してから後も、清水の方が赴任地の函館や旭川を訪ねる形で接触をしているわけです。昨年だけでも船山、菅原という人は数回会っているし、釧路の蠇崎課長は約十回ぐらい清水と会っている。清水はそのたびにソ連側の指示に従って、ソ連の方から指示を受けているわけですから、右翼や北方領土返還運動などの情報を要求する、三人はそれに応じて口頭やあるいはコピーあるいは部内資料等の提供をする、こういうような状況があり、この清水という人は根室から旭川や函館までわざわざ出かけていったというところに私はなお問題があるし、その三人の課長は、こうして清水につながっておけばいつか利用できるだろうというような考え方があったのではないかと思います。だから資料提供をしていたんでしょうね。そのたびに清水はスナックや小料理屋でそれらの課長に酒食のもてなしをしているようです。清水の方がもてなしをしているようですね。
この清水という人は、四十三年ごろから、つまり十数年にわたってこの公安調査庁との接触があるわけです。それでレポ船をやってきているわけです。レポ船の方は、五十二年には一隻、五十三年は五隻、五十四年は七隻に増加をしている。魚がレポ船をやることによってもうかるということなものですから、そういうことになって、それだけソ連への情報提供が進んでいったというわけです。つまり公安調査官の方は情報を与える。それによって魚がとれる。しかし、ソ連からの情報も来るかもしれませんけれども、それはごくわずかなものではないか、こういうふうなことになっているようであります。この事実は間違いないと思うのですが、どうでしょうか。>
『心理諜報戦』の執筆の際に、中国語記事を何箇所か引用する必要があり、下訳を作ってみたけれども自信がなく、特にデリケートな箇所は間違えると大変なので、専門家にチェックしてもらうことにした。
筑摩の校正では対応できないという話で、仕方がないので自分で当初、業者に頼もうとした。
ネットで探した中国人の業者に見積もりを尋ねると、中国語→日本語の翻訳はするけれども、訳した日本語のチェックはできないとのこと。なんとなれば、日本語は得意ではないからだという(!)。日本語が分からなければ、中→日の翻訳もできないと思うのだけれども。
その業者は日本人に中国語も教えていて、どうも生徒に資料を翻訳させて、それを中国人がチェックしている節がある。ある意味、合理的なシステムである。
業者は日本で出版されている中国関係書籍の翻訳にも携わったと謳っているのだが、その本を見てみると、そんな業者の名前は書いていない。たぶん嘘である。
ともかく、そんなことがあり、ある中国研究者の方に依頼することにした。
すると、「中国軍の軍艦に招待されてて今は忙しいから、資料を送ってください。そのほうが正確だから」などと語り、そのとおりに送った。
1週間程経ってこちらから様子を伺うと、「あれは専門的な内容だから(といってもどれも単なるネット記事である)、元新華社の記者に渡した。そうしたら彼がその足で中国に帰っちゃったんだよ。」などとアッケラカンと言う。あらま。
新華社の記者ということは、ありていに言ってスパイである。
まあ、そんなこともあろうかと思って、背景事情はまったく告げず、そそもそもどれも公然資料(しかも中国発の)だったのだけれども、あっさり中国に筒抜けである。
こりゃアカンわと思ったので、即座に別ルートで協力を仰ぎ、なんとか最小限の手当てはすることができた。
その元新華社記者とも帰国後に面会した。いったい、資料についてどんな感想を言うか、それはそれで興味があったし、場合によってはその反応振りを追記しようと思ったのである。
するとその記者氏は、「日本人はセックス狂い。あんなインドネシアの独裁者の愛人だった人物がテレビに出ていること自体がおかしい。恥ずかしくないのか。中国側との会談で握手しながら、テーブルの下で蹴りを入れてくるような(比喩ではなく実際にそういうことがあったという趣旨)中川昭一はアル中だ。とても文明人とは思えない。日本経済はあと2、3年もすれば崩壊する。自民党は間違いなく分裂する。小池百合子は売春婦だ。しかし、小泉はホモなので相手にされなかった。慰安婦と拉致問題を同列に並べる朝鮮は間違っている。しかし、慰安婦に対する日本人の態度は異常。櫻井よしこなんかはどこの媒体でも相手にされないから、あんな記事を書いて正論に載せてもらってる。あれは商売でやっているだけだ・・・」等々、随所に「えっ?それ本当?」というようなゴシップを交えながら、滔々と大演説が始まり、結局、問題の資料はと言うと「くだらないのですぐに捨てた」とのことであった。なんじゃソリャ!
もっとも、「日本の方がそういうことを研究するのに意味がないわけではない」などと謎のような言葉を残しながら立ち去ったので、まあ、そんなにトンチカンな内容でもないのだろう。
ちなみに、元記者のもとには関東公安調査局からも接触があるらしい。当然、協力はしていないとは思うけれども・・・。
http://wwwn.cdc.gov/travel/contentAvianFluLunarNewYear08.aspx
旧正月祝いでアジア諸国を訪れる人に対する注意喚起。
行き先に日本も含まれている。
■新型インフルエンザ(定義)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html
<新型インフルエンザウイルスとは、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが人に感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。>
中国の最新例は下線部の要件を満たしていないから、「新型インフルエンザ」とは呼べないが、それ以外の条件は満たしているという了解でOK?
■中国報道に首を傾げるH5N1ウォッチャーのブログ
http://crofsblogs.typepad.com/h5n1/2008/01/china-close-con.html
<この余りにも短い新華ネットの記事は、答えを与えるよりもより多くの疑問を喚起する。
http://news.xinhuanet.com/english/2008-01/10/content_7398344.htm
(略)
濃厚接触ってどういう意味? 鳥インフルエンザに感染した者が、病気の鳥と接触することなく、人から人に感染しないH5N1を他人にうつすということが理解できない。(略)>
ブログをやってるのはこの方。
http://crofsblogs.typepad.com/about.html
■鳥インフルエンザ:人から人、感染確認 中国で初、発表
<2008.01.11 毎日朝刊
【北京・共同】中国衛生省は10日の記者会見で、江蘇省南京市の父子が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染した問題について「家庭内での密接な接触によって感染した」と発表、先に発症して死亡した息子から父親に感染したことを明らかにした。中国で人から人への感染が確認されたのは初めて。
一方で、人から人に感染しやすい新型インフルエンザへのウイルスの遺伝子の変異については改めて否定した。この父子は、病死した家禽(かきん)類との接触はなく、息子の感染ルートについては判明していない。
衛生省報道官は、父子と接触のあった約80人には異常が見つかっていないことなどから「今回の事態は既にコントロールしている」と強調した。
日本の厚生労働省は既に先月、南京市に滞在歴のある中国からの入国者に対し、検査を行うなどの検疫体制強化を決めている。
国連などによると昨年11月時点で、03年以降、12カ国の300人以上が感染し、約200人が死亡。インドネシアで人から人への感染が確認された例がある。>
■新型インフルの証拠なし 中国南京市の父子感染
<2007.12.10 共同通信
【北京10日共同】中国衛生省は十日の記者会見で、江蘇省南京市の男性が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡し、父親も感染した問題について「ウイルスのDNAに本質的変異はなく、人から人に感染しやすい新型インフルエンザが発生した生物学的な証拠はない」と発表した。
一方で、感染ルートについて/(1)/息子から父親に感染/(2)/二人が一緒に感染/(3)/別々のルートで感染-の三つが考えられるとして、早期に感染ルートを特定する考えを強調した。
また、父子と密接な接触のあった計八十二人を調べたが、今のところ異常が見つかっていないことも明らかにした。父親の病状は安定し、快方に向かっているという。>
密接な接触の度合いに差がある?それとも体質?「本質的変異」ってどういう意味?「変異」とはどう違うの?
■新華ネット記事(2007年12月10日付)
http://news.xinhuanet.com/english/2007-12/10/content_7225098.htm
「中国における新たな鳥インフルエンザの症例で、ヒトからヒトへの感染は未だ確認されていない」
上の共同記事と同内容。
上の記事にある3つの「可能性はいずれも確認されていない。詳細な調査が現在も行われている」と中国衛生省の毛群安報道官。
2008年1月10日の報道で、上の(2)(3)の可能性が消された。
つまり、二つ下の記事にある「叫花鶏」説は否定された?
ヒトからヒトへの感染は結局確認された。
一般に、「確認されていない」からと言って「証拠がない」ことにはならない。さらに現在のところ暫定的に「証拠がない」からと言って、証明すべき事実が絶対にあり得ないとは断定できないことに注意。
■「北方ネット」(2007年12月25日付)
http://news.enorth.com.cn/system/2007/12/25/002550293.shtml
(抜粋・摘要)
<陸侃(24歳)は2007年11月24日に発熱、悪寒症状を呈す。
同月27日、「左下肺炎」で入院治療、病状が迅速に悪化。
12月1日、江蘇省疾病予防制御センターで患者の検査。H5N1陽性。
同月2日、中国疾病予防制御センターで患者の検査。H5N1陽性。同日死亡。
同月3日、陸偉(陸侃の父)が発熱。
同月5、6日、江蘇省疾病予防制御センター、中国疾病予防制御センターが患者を検査。H5N1陽性。
同月7日、衛生部、江蘇省で新たに高病原性鳥インフルエンザの発生を確認と発表。
陸家は知識人の家庭。陸偉は去年、南京軍区通信所長を定年退職。母は南京脳科病院物理診断科副主任。
常識では鳥インフルエンザのウイルスは100度の高温で1分以内に殺すことができる。つまり、調理した家禽は決してウイルスに感染していない。叫花鶏を食べる時、陸侃はすでに全身の発熱反応が現れていた。つまり、叫花鶏を食べる時には、ウイルスはすでに陸侃の体内で4日~7日潜伏していた。そのため、専門家は叫花鶏犯人説を否定。衛生部も否定。>
H5N1の陽性反応が確認されるまで、発熱から1週間が経過していることに注意。潜伏期間も含めるとさらに長い。
ちなみに、 「叫花鶏」はこういうもんだそうです。
http://tadashangh.exblog.jp/3076189/
■「太公ネット」(2007年12月10日付)
http://www.takungpao.com/news/07/12/10/MW-834827.htm
(抜粋・摘要)
<鶏をよく食べる陸家では、陸偉(父)が陸侃(息子)の大学合格を祝うため、南京夫子廟の飲食店で鶏を食べた。一羽だけよく火の通っていない叫花鶏があった。これを食べた陸侃が翌日発熱した。
陸侃(24歳)の学習成績は果々しくなかったが、しかし努力を経て、今年ちょうど南京大学成人教育学院に合格した。喜んだ父母は、これを祝賀するため、陸侃の彼女と一緒に南京の最もにぎやかな夫子廟に出向き、4人は夫子廟の飲食店で1羽の外をとても厚い土でくるんだ叫花鶏を食べた。
親戚によると、陸の彼女は2匹の犬をペットに飼っていた。彼女は地元出身者ではなく、南京市では犬をかう数量を制限している。検査を避けるため、彼女は1匹を陸の家に預けた。鶏を食べる20日前に陸がこの子犬に噛まれ、狂犬病を予防するため、ワクチンを注射した。5本の注射が義務付けられていて、その時彼はすでに連続して4本の狂犬病ワクチンを注射しており、体内の免疫力が最低になっていた。
入院した陸に緊急措置を施す際、医者は彼がペストを患ったことを疑った。
四人の内、女二人(母とガールフレンド)は発病していない。ガールフレンドが一番鶏をたくさん食べたのに。>
「叫花鶏」原因説の当否はともかく、事実経過そのものは正しいの?特に狂犬病ワクチン接種の事実は正しいの?ガールフレンドの出身地ってどこ?
■WHO鳥インフルエンザ-中国における状況-更新4(2007年12月4日)
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/2007who/67who30.html
<中国保健省は、H5N1鳥インフルエンザウイルスの新たなヒト感染症例を報告した。症例は12月2日に同国の実験施設で確認された。
江蘇省に住む24歳の男性が11月24日に発症し、11月27日に入院し、12月2日に死亡した。男性に具合が悪くなる前の病鳥との接触があったことを示唆する暫定的な所見はない。濃厚接触者や医学的観察下におかれ、全員健康である。>
あれ? 12月3日の段階で陸偉(父)は発熱したんじゃなかったの? だって、中国側の説明によれば陸偉は「濃厚接触者」のはずなんだよね?2日に死亡したのだから、WHOは遅くとも2日までの事態の進行は押さえて発表しているはず。2日に父が発熱していなかったとしても、当然、すでにウイルスに感染して、潜伏状態にあったのでは?
■南京大学成人教育学院
http://ju.qihoo.com/1420258.html
「南京鳥インフルエンザ患者死亡で、友達は余計に注意」
■検疫の強化
http://hua.yinguo.net/arc/2007/12/20071214-0424.php
■感染は限定的との見方 中国の鳥インフル
<2008.01.10 共同通信
中国政府が十日発表した南京市での鳥インフルエンザ(H5N1型)父子間感染について、厚生労働省は「検疫強化など新たな措置は必要ない」としている。ウイルスに、人に感染しやすい遺伝子変異は見つかっておらず、感染は限定的だと見ているからだ。
同省は先月九日から、インフルエンザのような症状がある中国からの入国者に対し、南京市での滞在歴を確認し、H5N1型への感染の有無を検査するなど検疫を強化。だが、中国政府による患者接触者の観察終了を受け、二週間ほどでこの措置を解除している。(略)>
仮に「感染は限定的」だとしても、ヒトからヒトにうつるウイルスの感染ルートも分かっていないのに、「新たな措置は必要ない」なんてどうして言えるの?
ロシアは関係ないと思うけれども、去年、ある小さな出版社をやってる方と話したら、その人は昔、ちょっと学生運動に関わっていたんだけれども、そしたら「なんとか調査会とかなんとか言う団体」の人が現れて、「これは一種の社会調査のようなもので、○○さんの立場から見た御意見をうかがいたい。定期的にレポートを提出していただけないか、などと頼まれた」とかいう話をしていた。
そういう話を筆者にするぐらいだから、本人も薄々変だと思ってるんだけれども、「まさか公安とか内調とか関係ないよね」と自分で納得していた。
よく分からんが、その可能性は高いなあ。だって典型的な手法だからなあ。
党派ではないと思うんだけれどもなあ。先方は何が欲しいのかなあ。
それにしても無自覚だなあ。もうスパイだなあ。
御本人の許可取ってないから、勝手に書いたら怒られるかもしれないけれども、前に大月隆寛氏が自衛隊のことを書いたことがあったら、その後ちょっとしてロシア大使館の職員が接触して来たって話をしていた。
「あれ何だったんだろう」って。「いや、それは協力者工作ですよ。」
この輪ゴム銃大会に出たロシア人のおっちゃんも、
http://rubber.wan55.co.jp/topix/topix-41.html
ポレポレ東中野のチェチェン映画上映会視察に来てたからなあ。
あれこれ活発に活動しているのだなあ。
巷間言われているとおり、内調は強力な組織ではないけれども、その力を過小評価するのは正しくない。
たしかに本体は小さいけれども、複数の外郭団体があることを忘れている。
その辺の実態が明らかにされたことはほとんどない。
しかし、たとえば、こんな例がある。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/055/0082/05506280082015c.html
<(略)これはもう政府なれ合いのパスポートじゃないですか。承知の上のパスポートでしょう。答弁があったら――反証の責任は政府にあるのです。これはソビエト側が、政府機関の委託を受けたスパイ行為であると断定をした。われわれもその疑いを持っておる。内閣調査室の悪業というものは、われわれは身に直接感じておりますから、そういう疑いを持っておる。
(略)この内河君の目的は社用ではない、自分の観光ですよ。そのときに外貨は幾ら許可いたましたか。世界政経調査会を、薄給過ぎるから生活に耐えないといって退社したということが伝えられておるわけでしょう。その者がこんな架空の会社へつとめておって、そんな金があるはずはないでしょう。会社から出るはずはないし、本人もあるはずはない。外貨は許可したときに幾らの割り当てになっていますか。
(略)そんなことを、あなた世界政経調査会も内閣調査室もこれは委嘱したなんということを言うはずはない。そんなことだけが、何らこのことがスパイ事件でないということの挙証の材料にはなりません。あなた、これはもうすぐ直前まで世界政経調査会、しかもソ連関係専門家じゃないですか。天理大でソビエト語をやって、若造だから目に立たぬだろうということですね。スパイにもいろいろありますよ、これははなはだしく疑わしいですね。>
今だったら即座に「影響要員」に認定されそうな追及振りで、時代の流れを感じるけれども、ともかくそういう活動が行われているのは間違いない。
台湾・国家安全局の劉冠軍が機密資料を暴露した例の事件では、中国担当の内調職員として「川村泰男」という名前が報道された。
http://big5.huaxia.com/zt/2002-08/83616.html
当時、寺澤有氏との取材で、ダメ元で内調に電話を掛けて、川村氏を呼び出そうとしたら、退職して今は世界政経調査会にいると告げられたことがある。
それで世界政経調査会に連絡して、結局、寺澤氏とともに、川村氏と面談することになった・・・。
川村氏は世界政経調査会の職員として、中国社会科学院日本研究所や上海社会科学院を訪問する等々、活発に活動している様子が窺える。川村氏が内調出身者であることを中国側が知らないとはとうてい思えない。
http://www.sass.org.cn/ws.jsp?sortid=1164&artid=6302
http://ijs.cass.cn/new/gzjb-2007.html
ここに川村氏とともに氏名の記載のある西晃弘、麻場隆広、小笠原達氏らもおそらく諜報関係者である。
http://homepage1.nifty.com/APF/sakusaku/1_1.htm
ちなみに、ここに「法務省職員」と記載のある者は全員、公安調査官と見てよい。
http://homepage1.nifty.com/APF/sakusaku/1_1.htm
筆者が知らない名前もあるが、知っている名前もあるので、全員、公安調査官と断定して間違いない。
かくして、公然情報だけからでも芋づる式にいろんなことが分かる。
ところで、古い資料ではあれけれども、内調の予算は10年前でざっと19億円。現在はこれに数億上乗せされている見当だと思う(衛星情報センターを除く)。
ちなみに、公調の予算は150億円。そのうち調査活動費がおよそ20億円。つまり、内調の調査活動費はほぼこれと同等である。
内調は増員されているにしても、その本体は公調の10分の1程度のものだから、いかにこの額が大きいか分かるだろう。
しかも、そのほとんどつまり、12億5千万円は情報調査委託費。つまり、外郭団体への調査委託費である。
こう考えると、内調本体だけを見てその力量を云々することがいかにナンセンスか分かるだろう。
実際、CIAも、日本の情報機関の力量は実態以上に過小評価されている旨、指摘している。
https://www.cia.gov/library/center-for-the-study-of-intelligence/kent-csi/docs/v07i3a01p_0002.htm
しかし、「日本には情報機関がない」「スパイ天国である」という主張は当局者にとっては都合がいい。
なぜなら、さらに組織・予算を増強せよという話になるから。バカだと思わせて相手を油断させたほうが得だから。諸外国に対する巧妙な欺瞞工作になるから。
どういう立場から物を見るにせよ、実態を踏まえない議論には意味がない。
そして、外郭団体の活動内容はほとんど分かっていない。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
『心理諜報戦』(野田敬生著、ちくま新書)
http://www.chikumashobo.co.jp/comingbook/
2月5日刊
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080116-00000007-jij-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080115-00000117-yom-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080116-00000008-mai-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080116-00000064-san-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080116-00000079-jij-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080116-00000044-mai-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080116-00000935-san-pol
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080116-00000003-yom-soci
・公調にとっては幸いなことに、内調プロパーの職員。
公調出身者なら、死刑宣告だったのになあ。
・内調って協力者管理はどうやってるのかな?
公調は本庁工作推進室で一元管理している。公安警察の場合も、警察庁警備局警備企画課で管理しているという。
でないと、勝手なことをやり出す人が出てくるからね。どこぞかのインチキ外交官みたいに。
報告なしで、勝手に対象者と会ってりゃ、そりゃアウトだわなあ。
ただ、内調は外郭団体を除いたら本体は小さな寄合い所帯だから、ひょっとするとそういうシステムは未だに確立していないのかもしれないなあ。
大森氏自身が遠山の金さんよろしく、直接協力者に接触していたぐらいだからなあ。
・ロシア担当者だったらしいけれど、ロシア当局としては総務部門にいてくれたほうが使い勝手がよかったもしれないなあ。
総務は庶務の雑用にみたいに思われるかもしれないけれども、重要な書類が通過するからなあ。各部門の連絡調整だからなあ。
ファイリングは資料部でやってるんだろうから、その辺簡単に報告書を取り出せたのか分からないけれども、少なくとも簡単に名簿は見れるだろうなあ。全職員の情報が流れている可能性もあるなあ。
会議とか幹部の出張なんかも全部筒抜けだなあ。
報償費の管理はどこでやっているのかなあ。さすがに総務の末端が直接管理しているとは思えないけれども。全部分かるのは、室長かナンバー2ぐらいのもんだろうなあ。
しかし、会計書類を見れば、だいたいの様子は分かるからなあ。最悪、協力者情報が全部漏れてることだってあり得るなあ。ちょっとした情報でも特定に繋がるからなあ。内調がどういう仕組みになってるのかは知らないけれども。
・国際情勢研究会は総務の担当になっているみたいだけれど、そうするとその関係の情報も全部抜けたと思わないといけないなあ。
しかし、このHP何の内容もないなあ。
http://www.kokujo.or.jp/
・意外に「協力者管理」という概念をメディアの人は知らないし、重要だとも思ってないんだよなあ。
前に大宅氏の話を聞いた時にも、「銃器対策課ではそれぞれが勝手に協力者を運営しています。お互い秘密です」と聞いてびっくりしたんだよなあ。しかし、誰も疑問に思わないんだよなあ。
http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/housyouhi/keisatsu_uragane/03.php3
「ネタ元は財産ですから。」そりゃそうなんだけれども、少なくとも上司は知らないと、いつ癒着が生まれてもおかしくないんだからなあ。
・情報機関の再編話とどういう関係があるのかなあ。
・ダメージ評価、恐くて簡単に手を着けられないなあ。
・やっぱ公安部のリークかなあ。内々に処理することもできないではないからなあ。そうすると、内調に対する牽制球のような気もするなあ。「オマエらみたいな中途半端なもんが肩で風切るなよ」という。
・http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/162/0015/16204080015006c.html
○伊佐敷政府参考人 お答え申し上げます。
内閣情報調査室は、平成十七年四月一日現在、約百七十名の体制でございます。
構成は、内調プロパーの職員が約七十名、警察庁からの出向派遣者が約四十名、公安調査庁からの出向派遣者が約二十名、防衛庁からの出向派遣者が約十名、そのほか外務省、総務省、消防庁、海上保安庁、財務省、経済産業省等から若干名を受け入れております。
『心理諜報戦』(野田敬生著、ちくま新書)が論じるのは「認知操作」(パーセプション・マネージメント)である。
http://www.dtic.mil/doctrine/jel/new_pubs/jp1_02.pdf
perception management — Actions to convey and/or deny selected information and indicators to foreign audiences to influence their emotions, motives, and objective reasoning as well as to intelligence systems and leaders at all levels to influence official estimates, ultimately resulting in foreign behaviors and official actions favorable to the originator’s objectives. In various ways, perception management combines truth projection, operations security, cover and deception, and psychological operations. See also psychological operations.