◇募る思い、打ち明け
進学も就職もしていない「ニート」や自宅に引きこもる子どもを持つ保護者向けの意見交換会が19日、中区八丁堀の広島地域若者サポートステーション「若者交流館」で開かれ、広島市の保護者ら13人が参加した。日ごろの悩みなどを打ち明けた保護者らは、それぞれ思いを分かち合い、「私も頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。
意見交換会は、専門の相談窓口を設けてニートの状態にある若者の支援に取り組む同館が初めて企画した。安田女子大文学部の伊藤拓准教授も参加し、「意欲のなさを本人のせいにせず、職場経験をさせて達成感を味合わせるなど応援してください」と励ました。
保護者らは複数のグループに分かれ、子どもや家族状況について意見交換。「引きこもる子どもを少しでも外に出したい。でもどうしたいいか分からない」などと募る思いを打ち明けた。
次男が約10年前から引きこもりを続けている西区の保育士の女性(54)は「信頼できる友人がおらず、人間関係を築けないのが原因だと思うが、同じように頑張っている人たちがいると思い、自分も逃げずに頑張りたい」と話した。【大沢瑞季】
毎日新聞 2008年1月20日