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2007-12-06 10:21:39

女性であることと、女の子扱いの違い

テーマ:性同一性障害?

うちは、中学時代、吹奏楽部で、それこそ女子に囲まれた男子一人といったハーレムのような状態だったのですが。

このとき、うちは基本、男扱いされてなかったです。

普通に、ってか、恋愛の話から、乳や生理の話、今でいうセクハラの話をしてました。

先輩に、「セーラー着る?」とか聞かれたり。

「本当に女の子になれるんなら着るけど、なれないから着ない」って答えたんだっけ?w


うちは、女の子扱いされればされるほど、いたたまれなかったなぁ。

だって、そうされればされるほど、実際は男って思い知らされたから。

だって、「××は同じ女の子だもんねー」とかって、女の子には言わないでしょ?

どれだけ話が盛り上がってても、ふっと「みんな女の子だけど、うちは男なんだよね」って。

「ある男子に女の子扱いされない」って相談を受けた時も、複雑だったね。

だって、「今」女の子扱いされなくても、何かの拍子で女の子として意識されるようになることだってあるし、大人になってから、普通に女の子として意識されて、男の人と結婚したりすることになるだろうけど、うちはそうじゃないわけで。

仮に、普段、「女の子扱い」されても、決定的な瞬間には「男」として意識されるわけで。


「女の子扱い」されただけで、自分をだませて、満足できていれば、うちの10代はもっと充実していたかもなぁ。


うちは、10代、20代と、「自分はそこにいない」という感覚を消せなかった。

どこで、何をしていても、「自分はそこにいない」。

研究者として第一歩を踏み出し、将来を期待された時も、小説を出版することになった時も、警察学校でも。


どれだけ、体を変えようが、戸籍を変えようが、「男として生まれてきた」って事実は消せない。

まるで、影みたいに、ずっと付いて回る。

どれだけジャンプして影から逃れたつもりでも、やっぱり影は付いてくる。

それに、周囲の人が気付かなかったとしても、自分の中の後ろめたさは消えない。

まるで、フィリップ・K・ディックの世界に、自分がレプリカントであると知っているレプリカントとして、レプリカント狩りをする人間の中に放り込まれたみたいに。







んならさぁ、それを超えるしか、ないわけよ。

超然と生きる、っていうか。

まず、将来。

家族。

そんで、Fakeの自分じゃなく、本当の自分。

男で生まれてきたけど、中身はたぶん、女の、自分。

嘘をつかないでいられる自分が、一番楽なんだと思う。

今まで、「男です」って嘘ついて、無理して暮らしてきていて、今度は元男だってばれないかびくびくしながら「女です」って嘘ついて無理して生きていくんじゃ、全然楽にならないじゃんって。


女の子扱いされただけで満足な人は、幸せだなぁと思う。

それを目的にしている人は、幸せだなぁと思う。

女性でありたい、って思う人には、永遠に救いはないと思う。

TSかTGかって違いは、体をいじりたいか、ってのじゃなく、ここにあるんじゃないかな。

もちろん、どっちが本物だとか、上だとか言ってるんじゃなくて。


うちはどこにいるんだろう……?

2007-12-06 07:55:00

失われた10代

テーマ:性同一性障害?

うちの10代は、塀の上を歩いていたようなものだった。

こっちに落ちるか、あっちに落ちるか。


可能性は、いくらでもあったんだよね。

大阪にいた、小学四年生の時の男の担任。富永言うたか?

50前後のおっさん。

どうも、これが

「このままだと、ゆきちゃ君、おかまになっちゃいます」

みたいなことを言ったらしい。

当時、スカートが欲しかったけど、「スカート欲しい」なんて言えなかったから、真ん中が縫われてるからズボンといっしょ、って自分の中で言い訳して、キュロットを手に入れたんですよ。ちょうど、お古を知り合いから知り合いへ渡す中継点になったときに、それを見つけて、母親に「これ欲しい」って言ったんだ。

友達の所に遊びに行く時、それをはいて行って、大笑いされたね。「それ、女の子の服だよ」って。

それ以来、女装恐怖症w

4年生になってすぐ、うちはクラブ活動の選択で、当時好きだった編み物とかができる、手芸クラブを希望したんだけど、これが事実上「女子限定」だったらしく、問題化。「手芸は女子のすることなんだよ。ゆきちゃは男の子だから、手芸クラブには入れない」などなど、すったもんだの末、なぜか将棋クラブへ(T_T)

それまでは、女の子とままごととか人形遊びとか、花の首飾りとかを作って遊んでいたんだけど、その直後あたりから、クラスのガキ大将が、うちを野球に誘ってくるようになった。

これも、担任が「ゆきちゃを野球に誘ってやれ」みたいなことをいったらしい。

彼は、確かにうちを誘った。

でも、「誘った」だけで、「一緒にはやらなかった」。

「ゆきちゃと一緒に野球をやってやれ」とは言わなかったのだろう。

うちは、みんなが野球をやっているのを見ながら、ずーっとたて笛を吹いていた。

そして、両親からは、御飯を作る手伝いをさせてもらえなくなった。料理を作ったり、あれやこれやを。

さらに、歌のテストで、女子は高い部分を裏声で歌っていたのに、男子はみんな「出せない」ってのをアピールしつつ、「ちゃんと歌ってなかった」。ので、うちは裏声を使って、ちゃんと出した。そのとたん、この担任が伴奏を止めて、「男子はその音は出さなくていいんだよ」って笑いながら言った。担任が笑ったから、クラスメート全員が笑った。うちは何がおかしいのかわからなかった。また曲の頭から歌い直し。同じ場所で、また止められた。

「ゆきちゃはおかまか? 男の子はその音は出さなくていいんだよ」

で、クラス中が大爆笑。


うちは、その後、全く歌えなかった。

小学四年生一学期の成績表。

うちの音楽の成績はつかなかった。

理由は、うちが歌を歌うことを拒否したから。

成績が付けられないと。

そこ以外はすべて、5だったのに。

それくらい音楽が好きだったのに、それから歌えなくなった。


小学五年生。

うちは、父親の転勤の関係で、東京に引っ越してきた。

進学意識の高い、新興住宅地。受験戦争真っ只中。

「大阪弁」「泣き虫」「おかまっぽい」

だけなら、それほどでもなかったかもしれないが、

「勉強ができる」

が加わって、一気にいじめの対象に。

まぁ、それで絶望するには、楽観的過ぎたわけなんですけど。

勉強ができるし、みんなの前ではいじめで凹まなかったせいで、男子からはライバル視され続けて、まず好意を持つに至ることができなかったと。

うち自身、男の子を好きになるのはおかしい、ってのは意識してたし。

ここで、うちの戦闘モードに火がともった。

こんなふにゃららな男子なんかに、ぜってーまけねー!

あのまま、東京に出てこなかったら、たぶん、大阪でニューハーフやっていただろうと思う。


中学では、校則で「髪の毛は、前は眉、横は耳、後ろは詰襟にかからない長さ」って決まってたけど、うちは結構伸ばしてた。毎週月曜日、頭髪検査があって、長いと先生に切られてたんだけど、うちだけ不問。

「ゆきちゃは勉強もちゃんとやっているから、いいんだ」

みたいな、余計なことを先生が言ってくれて、「特別扱い」って噂が立って、いじめられたけどね。

どうも、その頃から、先生たちにはバレバレだったらしい。髪の毛くらい、伸ばさせてやろう、ってw

部活は吹奏楽部。女子50人近いなかで、男子1人だけ。担当はクラリネット。

先輩と後輩の受けは良かったけど、同学年女子からは目の敵にされて。演奏中、後ろから「へたくそ」とか声かけられたり、けられたり、譜面台壊されたり、楽譜隠されたりなんてしょっちゅうだったね。

そうそう、歌は、この頃の合唱祭で克服しようとしたんだ。

流浪の民、テノール独唱。

ま、2小節なんですが、それに立候補しまして、市民大ホールで歌いましたよ。

ところが、プレッシャーのせいか、ステージに上がる直前、両耳が全く聞こえなくなって。

すぐ隣の友達の声も聞こえない。






指揮者の指揮と、伴奏者のあたりの雰囲気を頼りに、歌い切りました。

ステージを降りて、客席に戻ってきて、ようやく両耳が聞こえるようになった。

「はずしてなかった?」って聞いたら、「よかったよー」って。

誰も異変に気付かず。

「歌えるじゃん、自分」

で、吹奏楽はいじめで追い出され、合唱部設立に参加することにw

でも、演技の勉強をして、舞台であれこれできるようになるまで、カラオケでは歌えなかったね。今でも、洋楽しか知らないから、あまり歌える歌はないんだけど。


そして、高校受験。

うちは、滑り止めで都内の男子校を受験した。

面接のとき、教頭先生だったんだけど、うちを上から下までじろじろと見て、「うちに入学することになったら、その髪の毛は切ってもらいますけど、いいですか?」って聞かれた。うちは「やです」って答えた。

なんか、受かってた。

あとで聞いたら、どうも、校内で恋愛にからんだいざこざがあって、大問題になっていたらしかった。その危険分子と思われたんだろう。

その時、本命の共学公立校に落ちていたら、男子校になっていたわけで、そうなっていたら、確実にあっちがわだったろうな、と。3年間、男子に囲まれて、操を貫き通す自信はなかったね(笑)

公立校は、校則がとてもゆるゆるで(入学時、生徒会長は腰までの長さのポニーテールをした男子だったw)、恋愛とは無縁ながら、穏やかな日々を過ごしました、と。

……でも、やたらと抱きついてくる友達もいたしなぁ……、あの辺、ちょっと怪しかったかも。


大学入ってからは、腐女子デビューと言いますか、腐女子に言い寄られるようになるわけですが、とりあえず、ここらで終わり、と。

2007-12-04 16:13:49

ちょっと銀座まで、女性の戸籍を買いに……

テーマ:性同一性障害?

うちは、幼稚園に上がる前、すでにその片鱗を見せていたらしいですが、そうだと自覚した小学4年生の時以来、自分の無意識な立ち居ふるまい、仕草、反応、言動が、世間的な体の性別と違う(男らしい、女らしい、ってのとも、またちょっと違う。これは、社会が求める、押し付けるものなんで)ことに悩んできました。

まぁ、そうなんだから、認めるしかないでしょう。

それを認めつつ、表向きは「いい男」で、ってやってきました。


ところが、外見からくる期待、ってのが、今、うちの「ある生活領域」では重要だったりして、その期待に応えられないということをアピールしなきゃ、うちが潰れる、ってのが、見かけをちょっとずつ変えていこう、と思ったきっかけだったわけです(羊の肉です、って言いながら、犬の肉なのが、耐えられなくなったというか)。

そこには、女の子としての生活への憧れなんて、これっぽっちもありゃしません。

それどころか、本物の女の子の生活なんて、あれこれ面倒で大変だから、その意味では男に生まれてきてよかったじゃん、くらいに思ってます。

んじゃ、何で乳入れたの? って言われると、社会生活では、頑張っていれば男としてやっていけるけど、まず私生活に無理が生じたから、ってのが理由。

うちにとって、社会生活ってのは舞台で、私生活ってのは楽屋なんです。

宝塚の男役の人は、舞台上は男性をやっていても、それ以外は女性なわけで。

舞台上だけなら、男役くらいはできるんですよ。

「私、女だから、舞台でも男役はできません!」

なんて女性はいるかい? って話なんですよ。

でも、

「私生活から体から、何から何まで男になってもらいます」

っていわれりゃ、たいがい拒絶するよねぇ?

それでも、社会生活・私生活とも、がんばっていたんだけど、潰れそうになったんですよ。舞台で男役をやっていても、やっぱり宝塚の男役と、普通の男性俳優じゃ、別物でしょ? そこにダメ出しを続けられて、さすがに辛かったんです。女々しいって言うんじゃなく、「偽物」と言われたんですよ(T_T)

その時

「試しに乳入れてみればいいじゃん。それで気持ちが楽になるならそのままにすればいいし、やっぱり違うって思えば抜けばいい」

と言われて、考えに考えた末、入れました、と。

今では「おはようございます~」って挨拶した時点で、「ん? 胸あるの?」「えへへ。そういう人なんですよ」で、その後の行き違いやら、応えられない期待への緊張やらが大幅に軽減されて、発揮できる能力の割合がぐんと上がりました。

それに、「見かけどおりに、男らしくしなきゃ」とか、「中身が女だってばれちゃいけない」っていう緊張感も減って、浅い友達づきあいもできるようになってきたし。

なもんで、うちは、いわゆるGIDの人たちの、トランスにかける執念、ってのがどこから来るのか、いまいち理解できてなかったりするわけです。

性の多様性、個性の重視、「私らしく」とか言いながら、GIDの人は、極度に保守的な男性像・女性像にこだわってるよなぁ、と不思議でならないのです。


ところで、最近の新入社員たちは、「やりがいのある仕事が回ってこない」って、半年ほどで転職を考えるらしいですね。

「早急な自己実現」への欲求があるんでしょうか。

欲しいと思えば、即座に手に入らないと、我慢がならないというか。

「そんな、半年なんて短い期間で、自分が「何者か」になれるわけないじゃないですか」、という言葉は、聞き入れてもらえないんでしょうね。

ある種のGIDの人たちも、その「何者か」って言うのを手に入れたい、ってのが、原動力なんだろうか、という気がします。

車やブランド物を買うように、それを手に入れようとしているのか。

この「何者か」ってのがアイデンティティなわけでしょ?


王冠をかぶることで、王様になれるわけじゃない。王様と認められるわけじゃない。

王様としてのあれこれを備えることで、王冠をかぶっていなくても、本物の王様になる。本物の王様と認められるわけで。

ちょっと銀座まで、女性の戸籍を買いに行って、それで女性として認められる、ってわけじゃないよね?

ここなんですよ、問題は。

王冠をかぶった、偽王が乱立しているのが問題なんです。

んでもって、王冠をかぶった本物の王様もいる、かぶっていない本物の王様もいる、ってのが、混乱に拍車をかけているんです。


たぶん。


岩に刺さったエクスカリバーは、GIDに関してはないですからねぇ。


#まぁ、自分が趣味でそれを買おうとしているって人は、「楽しんでください」としか言いようがないんですけどね。


##ここの「ちょっと銀座まで」ってのは、思い切って、って意味です。島忠とかジャスコとかに売ってるほど、安く、手軽ではないですからw

2007-12-04 09:33:34

子蟻GIDの風上にも置けない……

テーマ:性同一性障害?

なんで、子蟻GIDの地位向上のための活動もしないで、その被害者に同調してるんだろ。

それによって、相方さんを苦しめてる可能性もあるんだよなぁ。

自分で自分をどうしたらいいものやら……orz

2007-12-03 17:14:10

人の真価って

テーマ:日記

うちは、まぁ、救いを求めて西にうろうろ、東にうろうろしてきたわけです。

いろんな人の影響を受けてますし、一応、責任ある地位も経験しても来ました。


その中で、その人の真価って、

「失敗しないことじゃなく、失敗した後どうするか」

だと、思うようになりました。

もちろん、その前に失敗しないように予防線を張りますけど、それでも失敗した場合、

逃げないで、どうリカバリするか、

そこから何を学ぶか、

が大事だと。

そして、失敗を恐れて萎縮しないこと。


いや~、これがかなり難しい。

うちだって、悟りを開いた聖人ってわけじゃないので、失敗もするし、失敗をしたら動揺します。

そのたびに、これを思い出すようにします。


ちなみに、「失敗したらすぐに行動を起こすのではなく、とにかく時間を稼げ」とも、教わりました。

失敗直後の動揺した状態では、まず最善のリカバリは不可能ですから、稼いだ時間で心を落ち着けて、状況を把握し、相談をし、最善のリカバリ方法を考え出せ、と。

その方が、失敗の影響を受けた人にとって、プラスであると。