県内の看護師らで作る「ナースウエーブの会」が19日、医師や看護師の増員を考える「地域医療を守るシンポジウム」を博多区の博多市民センターで開いた。医師や看護師ら8人が意見を述べ、約400人が聴き入った。
厚労省は06年度、患者・看護師数の比が「7対1」の病院は比較的手厚い看護が行えるとし、保険点数を引き上げた。一方、同会が昨年、県内199の病院で調べたところ、71%が「看護師の確保は厳しい」と回答。これは絶対数不足や、診療報酬改定が医師らの大都市集中を招いたのが要因とされ、会発足1周年の記念にシンポジウムを企画した。
パネリストの1人で、井上病院(前原市)の北山后子(きみこ)看護部長は「看護師1人あたりの患者数が少なければ、余裕や助け合いが生まれ、結果的に患者の満足につながる」と主張。地方での看護師不足は診療報酬に結び付けていることに原因があると指摘し「仕事を守っていく気持ちをしっかり持とう」と呼び掛けた。【結城かほる】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2008年1月20日