再生紙の古紙配合率の偽装が大手製紙で常態化していたことで、再生原料を使った製品全体への疑心暗鬼が広がっている。環境への負荷が小さい材料を使った製品を優先購入する「グリーン購入」の活発化もあり、「エコ製品」の需要は急速に拡大してきた。今回の不正はその動きに水を差しかねず、エコ製品のチェック体制の強化を求める声が高まるのは確実だ。
凸版印刷や大日本印刷など印刷会社には顧客から再生紙の古紙配合率に関する問い合わせが相次いでいる。事情を説明したうえで、別の紙で代替するか相談する一方、製紙会社には改めて配合率証明を求めるなど、対応に追われている。(12:54)